異世界を追い出された俺は──元の世界でハーレム作りに勤しみます【凍結】

決事

考察染みたなんか

「くそっ」
まじであの女、北海道まで逃げやがった……。
家はもぬけの殻だったとは言え、居留守を使っていたという可能性は無くはない。
先生から真実の一端でも聞ければ、と朝早くから登校して先生を捕まえさり気無く問うと、札幌市に住む祖父母を訪れる、と母親の連絡があったと教えてくれた。
嘘八百を並べたてず、本当のことを織り交ぜてくるとは分かっている。
全て偽りよりも、いつくか誠のことを入れ込むと分かりづらくなるのだ。
「それにして、どういうことなんだ……?」
誰もいない教室で、椅子を二本脚で揺らしながら考える。
勇者を自称する美人。
どこかで見たような、既視感を覚える顔立ち。
一夜にして転入生、ではなく元からいた生徒だと刷り込ませた術。
何より俺の顔をまともに見なかったこと。
自分で言うと悲しいものがあるが、はっきり言ってイケメンじゃあない。
ジャ○ーズなんて論外だ。
平均も平均。
目立たない、普通のDCだ。
あんな美貌を持っていて、何故俺程度の奴の目を直視できない?
何か理由があるとしか思えない。
それも、うろめたい何かが。
正面突破を目論んだところで素直に吐くわけがない。
どう搦め手を使って攻めて行くか……

…………俺が脳を働かせるなんて土台無理な話だ。
行き当たりばったりでどうにかしよう。
それより、ねむ、い………………


また、あの夢を見た。

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