惨めな無能は異世界で願いを夢見る

ノベルバユーザー148366

04:この世界で無能と知る

「スキルは能力値に補正を加えた技を繰り出す物だ。故に能力が低くてもスキルを使えば格上に勝てる可能性のある物なのだ。だがスキルを使えないとということは能力値が大きく上回るものに勝つ手段が無い。その上格下にも負ける可能性が高い。」

何てこった…。
とんだクソクラスじゃねーか!

「気になるのはその成長補正だが…他のクラスにもそのクラスに適した成長補正がかかる故あまり期待出来ないだろう。」

はぁ…。踏んだり蹴ったりだなこのクラス。
何処も良い点ないじゃねーか。

「流石にそのクラスでは戦場には送れまい。後方でサポートとなるがよろしいか?」

「あ、はい。お手数おかけします。」

一応戦闘訓練は行うが戦場では後方でサポートらしい。
まぁ戦いたいわけじゃないから良いけどね。

その後は他のクラスメートのステータスを確認した。
もうどうでも良くなってあまり聞いてなかったけど…。

なんか『勇者の卵』とかいうクラスの奴が居たらしいくらいだな。

その後は各自個室を案内されて少し休んだ後大食堂に案内されて食事を取った。
王族と同じ物らしく肉はナイフを軽く通しただけで切れる位柔らかいのに噛むと肉の旨みがジュワッと出てとても美味しかった。野菜も瑞々しく甘みが強い。パンもフワッフワで口に入れるとほどけるようになり、口の中がパサパサにならず、バターの風味と自然の甘みを感じてとても美味しい。

美味しいのだが、あまり喉を通らなかった。
全部半分くらい食べたら横の奴にあげて退室し、風呂に入って部屋で寝た。

明日から訓練らしい…。
スキルが使えない分頑張らなきゃな…。

そうして次第に意識が遠くなって眠りに落ちていった。

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