努力を極めた最強はボッチだから転生して一から人生をやり直す
ふむ。よく出来たものだ
種族:人間。性別:男。名称:ウルト。
気性が荒く、縦横無人な振る舞いが眼に映る。
捨て猫を拾い、他人に譲渡する行為が見受けられる。
良く他人に恐怖を抱かせるが、人情に厚く、綺麗好き。
魔力=E-
魔法=F
力=C-
闘気=E+
種族:人間。性別:男。名称:レグルタ。
『熱い』『熱血』『漢』などの言葉を良く使い、常に全身から闘気を噴出させている。
毎日トレーニングを欠かさず、早朝には学院の外で魔物と一騎打ちを行っている。
魔力=F
魔法=F-
力=B+
闘気=B+
種族:人間。性別:男。名称:ハミレイン・テルカル。
行動の一つ一つは自己主張が激しく、何事も自分が一番だと思い込む節がある。だが、敗北は潔く認める。
自信過剰な所があるが、他人に絡みに行く事から寂しがり屋だと判断できる。
魔力=C+
魔法=F
力=E-
闘気=F-
種族:人間。性別:女。名称:テラクシィル。
他人には興味がなく、本を読む事を得意としている。常に片手に本を抱えて行動しており、部屋には大量の本が散らかっている。
最近ではイクスに興味を抱いているようだ。
魔力=A
魔法=B+
力=F+
闘気=F-
種族:人間。性別:女。名称:ヒルラ。
常に笑みを浮かべてはいるものの、瞳は死んでおり、世界そのものに絶望してしまっている。
過去を調べてみた結果。盗賊に家族を惨殺されていた。
魔力=C
魔法=A+
力=B+
闘気=E
種族:人間。性別:女。名称:レミナ。
極度の心配性。友人を作ろうと試みるも、気弱な性格のために会話が成り立たたない。自室では枕を使って他人と話す練習をしている。
最近では始めて友が一人出来たようで、その者と長く話す為の練習をしているようだ。
魔力=D-
魔法=E+
力=F
闘気=F-
種族:人間。性別:男。名称:イクス。
滅多に存在しない無能タイプでありながら、今の今まで死なずに生き長らえた珍しい存在。独自の訓練によって他の者を凌駕する力を身に付けている。
魔力=S-
魔法=S+
力=S-
闘気=S+
種族:エルフ。性別:男。名称:ファルメイル。
本来ならばエルフ種は知識欲が強く、魔法だけではなく精霊魔法も得意とする種族だが、生まれながらにして魔法を不得意とし郷を追い出された。そして、奔放者であった一人のダークエルフの元で肉体を鍛えていたが、学院へと放り込まれた。
魔力=C-
魔法=E-
力=B
闘気=C
種族:ドワーフ。性別:男。名称:ドゥカバラ。
シャルムムと共に里から離れ、新たな鍛治知識を追い求めて学院へと赴いた。
学院が用意した自室は未だ使用せず、学院内にある鍛治サークルで寝泊まりしている。
僅かな暇さえあれば、剣を打っているようだ。
魔力=F-
魔法=F-
力=C-
闘気=F+
種族:ドワーフ。性別:女。名称:シャムルル。
ドゥカバラと共に里から離れ、魔導機を調べる為に学院へと赴いた。
学院には数多の魔導機があり、授業がない時間は、それらを調べる事に費やしている。
自室には研究ノートがあったが、どれも未完成だった。
魔力=F
魔法=E+
力=D-
闘気=F-
種族:狸獣人。性別:男。名称:ヤマト。
獣人本来の勘が鈍く、偶に抜けている所がある。
曲がった事を嫌い、目に見た事だけを信じる。
答えを出すのが早計過ぎる為に見誤る事が多々見受けられる。
魔力=F
魔法=F-
力=B-
闘気=C-
種族:狐獣人。性別:女。名称:カエデ。
幼い体型をしており良く子供扱いをされている。それが嫌なのか、大人ぶろうとしている所があるようだが、余り意味を成していない。
魔力=F
魔法=E+
力=E
闘気=F
種族:黒猫獣人。性別:女。名称:ハヅキ。
ーー不明。
表情や瞳からの変化は読み取れず、何も喋らず、寮の部屋には何もない。過去を見返した結果。孤児であった事のみ分かった。
それ以外の経歴は全て不明。
魔力=B+
魔法=A+
力=B+
闘気=A-
種族:犬獣人。性別:女。名称:ナナミ。
食事を好む。食べれる物ならば、なんでも食べる。それ以外の事には一切興味がないようだ。
授業を教える際には、事前に餌をやる必要がある。
魔力=E
魔法=F
力=C+
闘気=D-
〜〜〜
「ふむ。良く調べているのだな」
パタンッとメモ帳を閉じ、このメモ帳の持ち主であるループへと視線をやる。
「うむ。教師である我が生徒を知るのは当たり前なのである。話は変わるが、イクス。質問である」
ループは視線を無属性魔法の《操作》で枝木を動かそうと必死になっているクラスメイト達に向けながら答えた。
既に3名ばかりは枝木を宙に浮かせて動かす事に成功しているようだ。
先程のメモ帳に記されている事を思い出す限り、魔法の記述がBを超えている者だけのようだがな。
「占い師は老人であるか?」
ふむ。これは、オレとループにしか分からない質問だ。
と、言う事は、ループは気が付いてしまったのだな。自分が分体だと言う事に。
そして、この質問は確信を得る為のものだ。
答える必要はない。嘘を吐いても良い。しかし、自信が分体だと言う残酷な事実を知ろうとしているループの決意を無駄にする訳にはいかない。
「…子供だ」
「そうであるか…」
「ああ」
ループの表情はフードで隠れて読めないが、ショックを受けているのは間違いないだろう。
なにせ、自分が世界でただ一人の存在であると思いきや、まさかのクローンであったと知れば、誰でも悲しむだろう。
オレとて分体が自我を持つなど思ってもいなかったからな。少々取り乱してしまい、記憶の改竄のみしか出来なかった程だ。今思えば、そんな事しなければ良かったのかもしれぬ。
しかし、ループが自我を持ったのが偶然かと問われれば否だと言えるだろう。
オレが過去に使用した名には、それだけの力が込められている。余り考えずにループの名を使って分体を作ってしまったオレの落ち度であり、全面的にオレが悪い。
本当にループには申し訳ない。
「………我が魔力の供給源は永遠の歯車であるな。肉体は魔力体を主としている。そして、過去の記憶が曖昧なのは占い師との契約に綻びが出た証拠。……転生したか?しかし、アレは不確定要素が多過ぎて止めていた筈である」
「…全ての記憶を望むか?」
「うむ。頼むのである」
そうか。
記憶を欲すと言うのか。
ふむ。ならば渡そう。
それをループが望むのならばな。
先に言っておくが、オレの行為は罪滅ぼしのつもりではない。
ループの身体に触れ、オレの記憶を埋め込んだ魔力を送り込む。
程なくして、ループはホロリと一筋の涙を流した。
全ての記憶が行き届いたようだ。
「…そうか。そうであったか。なんて人間は愚かであるか…いっそのこと…」
無知で無能であった人間達に手を差し伸べ、知恵を与え、学を与えた。
生きて行く術を教え、育て上げた。しかし、全て裏切られる形で終えたのだ。オレがループであった時は『皆殺しにしてやりたい』と思った程だ。
しかし、それはしなかった。
「記憶にある筈だ。どれだけ行おうと無駄なのだ」
皆殺しはしなかった。代わりとして、原因となる人間を殺したのだ。だが、どれだけ殺そうと人間は愚かにも同じ道を辿った。
「そう…であるか…。我は…我は一体、何の為に…」
ループの影が薄くなり、姿が透け始めた。
おそらく、これも占い師との契約の影響だと思われる。
存在意義の喪失。
過去にも何度か経験した事がある。オレが名と姿形をコロコロと変える理由の一つだ。
このまま名を変えずに消えてしまえば、本当の意味でループと言う存在が消えてしまうだろう。なにせ、魂だけでなく、存在そのものが消えかかるのだ。
その後の事を考えただけでもゾッとする。
しかし、それから逃れる方法は一つだけある。
「ふむ。ループよ。確かに、人間は愚か者ばかりだ。しかし、これからはどうだ?オレ達の手で間違った道へと歩まぬように、愚かな存在とならぬように、教え直してみるのだ」
「……である。そうであるな。我が二人。同じ記憶を持つ存在が二つもある。不可能ではない筈である。やってみる価値はあるか…?」
「ああ。何事もやってみなければ分からぬ。それで駄目ならば、またやり方を変えるまで。”trial & error”を繰り返すだけだ。お前はそう言う存在でもある筈だ」
「うむ。我は知識と知恵を与えし存在。行く末など気に留めていては仕方ないのであったな」
ふむ。理解してくれて何よりだ。
ループの影も姿も元に戻り、何事もなかったかのようにクラスメイト達へと視線を戻した。
おそらく、この場でループと言う存在が消えてしまえば、永遠にループを出現させる事は出来なくなるだろう。幾ら分体を創ろうと、記憶を与えようと、ループそのものにはならない。
出来上がるのは、ただの操り人形だろうな。
偶然とは言え、過去のオレであるループと会話できる機会は逃したくなかった。
言ってしまえば、それが本音だ。
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