俺の魔法科学園生活

お湯

第2章:中間試験【9】

次の日

「おはようっ!」
「ああ、おはよう」

席に着くなり早々元気に声をかけてきたのは俺の隣に座るルーニェだ

「昨日は帰ってから疲れてたのかわからないけど、すぐ寝ちゃって学校来られなかったよ~」

机に倒れ込むようにするルーニェを他所に、俺は教科書を机の上に取り出しながら答える

「んー、まあ俺も面倒だったから行ってないけどな」
「そうなの?」
「まあ俺一人で行ったら、面倒そうだった。って言うのがあるけどなあ…」
「それってどういうこと?でもふたりして休みなんて、他のみんなからはどう思われちゃうのかなぁ」

などと変なことを言っているルーニェだが、俺は確信している。この後、俺に危機的状況やばいことが待っていると…

ガララララッ

そこに、いつもなら気にもとめないスライド式の扉が開く音が、俺の耳に響いた
ふと、俺がそちらへ視線を向ける
そして俺は、やはりか…と、

入ってきた人物はエルナだった──

そして、こちらを見つけ、とてつもないほど満面の笑みで、スキップしながら近づいてくる


ああ、これは、嫌な予感がする…



そして俺とルーニェの席の前に来るなり、笑顔のまま、大声で、余計なことを叫ぶ

「ふたりともっ!もしかして、一線越えちゃった?!」


「「「…………」」」


その声に、先程までうるさかった教室が静まり返る
しかしエルナはそんなことを知ってか知らずか、言葉を続ける

「いやぁ、勉強会をふたりでするって言うから、どうかなぁ。と思ってたけど、昨日ふたりとも休んでたから確信したよぉ。で♡も♡夜通しずっとはよくないんじゃないかなぁ。そのせいで睡眠不足になって学園休んじゃったんでしょ?」

何を言っているんだ?

そう思い俺は隣へ視線を送る。
だがルーニェもこちらを向き、首を傾げる
俺達がなんだと考えているとエルナが「あ!」とまた、なにか思い出したような顔で

「ちゃんと避妊はした?!」





───全て理解した───






俺の感じていたこの嫌な予感はこれだったのか、と。
流石にここまで言われれば人類に疎い俺でもわかる
それでも俺は冷静を保ち、かつ静かに否定しようとする

だが、


「違うよ!?そ、そんなことするわけないじゃん!アーグ君がそんなことするわけないし!私だってそんなこと出来ないし!そ、それに!夜通しなんて出来るわけないじゃん!体持たないし!」


や☆ば☆い


俺の背筋を冷や汗が伝う
先に俺が否定しようとしたのに、何を思ったのか、説得力皆無の否定を、ルーニェがしてしまった…
最後のはいけなかった…それは…駄目だ…

それは、終わる。

「「「ざわざわ…」」」

ほら、こっちを見て皆なんか話してるぜ?
はっ、これは終わった…

そして、それを聞いてニヤニヤしてるエルナ

「それってつまり、」

「な、何?!」

顔をタコのように真っ赤にしたルーニェが反抗的に叫ぶ
そしてエルナは自身の顔をルーニェの耳元まで持っていき、囁く

「夜通しじゃなければ、大丈夫ってことだよね?」

その顔は、本当に楽しそうだった

「にゃぁっ?!そ、そんにゃこ!そんなこと!」
「ええ?でもさっき体が持たないって、ねえ?ってことは、なんで体が持たないってわかってるのかなあ?」

ふむ、確かにそれもそう。

「そ、それはッ!」

ガララララッ

「おーい席につけー、授業を始めるぞー」

気だるそうに告げる先生
だが俺は、とても感謝していた

この地獄を、止めてくれてありがとうと。

「あーあ、先生来ちゃった。またあとでね」

「本当に何もしてないんだからねっ!」

前に座るエルナに、叫ぶルーニェだが、エルナは気にもとめてないようで、ただ、少しニヤついた顔で授業を受け始めた

「はあ…昨日俺だけでも来た方が良かったか…?」

今更もう遅い。
だがそうは思わずにいられなかった

そんなことを思いながら受験を受けていると、ルーニェが何やらもじもじしており、気になって俺は小さく声をかける

「どうした?」

俺が声をかけるとルーニェはビクッとして

「なんでもないよ?!」
「そうか?ならいいんだが」

顔が少し熱っていたのは気のせいだろうか?


そして放課後

「ルーニェ、これから試験の訓練行くか?」

あれからずっと、もじもじしているルーニェに俺は問いかける

「あっ、いや、今日はいいかなー、なんて。あはは、今日は用事ができちゃって」

未だ顔が熱っているルーニェは何やら急ぐような様子で、家に帰っていった

股を抑えるように走っていったのは気のせいだろうか…?

「あれ、アーグ君?ひとり?」

そこへ声をかけてきたのは、多分ルーニェをあの調子にさせたであろう張本人、エルナだった

「ああ、そうだが?」
「ルーニェは帰っちゃったかな?」
「何か用事があるとかなんとかで帰ってったぞ」
「そうかー。まあいいや、ねえアーグ君」
「なんだ?」

そこでエルナは、座っていた席から立ち上がった

「ルーニェがいないなら、私の魔法の練習、付き合ってよ」
「別に構わないが、暇だしな」
「やったー。SSSランク様に教えてもらえるなんて、私は幸せ者だぁー」
「おいっ、SSSランクとかあんまり言うな」

俺がそういうとさすがに、やばいと思ったのか、ごめんごめんと謝ってきた
周りにはまだかなりのクラスメイトが残っており、どこに耳があるかわからない

「まあ、それじゃあ、訓練場行くか」
「うん。そうだねー」

こうして、なぜかルーニェの訓練を一回も行わずに、エルナの訓練を行うこととなった



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