俺の魔法科学園生活

お湯

第2章:中間試験【8】

あれからルナさんとルーニェは客人の部屋に連れられていった
俺もエミルとアリスを王妃二人に預けた後、王宮にある俺の部屋へ戻った
いつの間に俺の部屋ができたって?
国王と話してもらったんだよ
今まで言ってなかったがここは俺が旅を始めてから最初に来た国であり、その時から仲良くやらせてもらっている

そんなことを思い、旅を思い出しながら、俺は眠りについた



「アグナ、お前は強く生きるんだぞ」
「そうよ、アグナ。貴方は強くなれる」
「なんてったって俺たちの子供だからな」

そう言って目の前にいる男女二人組は俺の頭を撫でる
そしてどこか遠い目で俺を見てから俺を落ち着かせるように言う

「すまないが、俺たちはもうここにいることが出来ない」
「ごめんなさい。これで最後だからちゃんと聞いて?」
「アグナ、お前は強くなってこの大陸を守ってやれ。お前なら簡単だ」
「本当は一緒にいてあげたいんだけど…本当にごめんね」
「アグナ、強く生きろよ、じゃあな」
「アグナ…ごめんね…本当にごめんね…」

そう言って二人は俺から離れていく

「とぉっさん!かぁさぁん!」

何故か上手く動かない体と回らない舌を何とか使い、二人を呼ぶ
だが二人は聞こえていないようで、こちらを振り向かず、そのまま向こうへ消えていった


「っ…はあ、夢か」

目が覚めた俺は最近は見ることのなくなった夢を思い出しながらベッドから立ち上がる

「大陸を守れ…か」

久しぶりに見た夢のせいで俺は少し考える
確かに俺は今まできちんと大陸を守ってきた
そうすれば二人に会えると思っていたから
だが会えなかった
何故久しぶりにこんな夢を見たかと疑問に思ったが、ルーニェとルナさんを見て家族が羨ましくなったのかもしれないな
最近では諦めていると思っているたが、どこかで諦めきれていなかったのかもしれない

「まあ、そんなことより朝ごはんだな」

そう言って俺は部屋にある洗面所で顔を洗った後、部屋を出た


昨晩夕飯を食べた場所へ向かうと俺以外の全員が揃っていた

「アグナ君、遅いぞ」

そう国王から言われ「悪い」と一言謝ってから席へつく

「それじゃあ食べようか」

朝ごはんはパンにスープをつけて食べるらしい
これは別に特殊な料理という訳では無いので、平民のルーニェとルナさんも普通に食べている

「それじゃあ、今日二人は帰るのかい?」

食べながら国王が二人に聞く

「そうですね、随分とお世話になりました」
「まだいてくれてもいいのに」
「そうね、ルナは平民なのに下心がなくて楽だわ」

帰るというルナさんに王妃二人が寂しそうな声を出す

「そういえば、なんでここに来たんだっけ」

すっかりいつもの口調で話しているルーニェが放った言葉にその場のエミルとアリス以外の全員が固まる

「学園の中間試験の訓練だろ?」

俺がそう答えるとルーニェは「でも」と言って言葉を続ける

「何もしてないよね?」
「いや、明日からしようって言ってたじゃん」
「じゃあ学園休む気だったの?」
「あっ…」

すっかり忘れてた

「もう、アグナくんったら、仕方ないね」

ふふっと笑うルーニェはいつもより大人びて見え、少しドキッとした

「そういえば」

こちらもすっかりいつものおっとりを取り戻したルナさんは何かを思い出したような顔でこちらを向き

「アーグ君のことを皆アグナ君って呼ぶのは何故?」

「「「「「「あっ……」」」」」」


またもやその場にいるエミルとアリス以外が固まった

「それは…」
「なんというか…」

俺たちはなんとかごまかそうとするが

「もしかして…王族に慣れている感じといい、その余裕な感じといい…それに確かルーニェが誘拐されてしまった時助けていただいたのは…………えぇ……?」

頭の上にハテナを浮かべ、何やら呟いている
そりゃあルーニェが誰から助けられたとか言ってるよなあ…学園の先生には国王から無理矢理説得させたけど、そりゃルナさんに誤魔化しは効かないわな
俺はそう考えた後、ひとつため息をついて決意する

「俺が、アグナ=ティリスファです…」

小さな声で呟いた

それを聞いたルナさんは少し固まったが

「ふふ、王族の方よりは緊張しなくていいわぁ」

と、笑顔で答えたのだった


慣れって怖ぇ………



「ま、まあ、そういうことだから、週末また、訓練場を借りに来る」

「その時はルナも一緒にね」

と笑顔で言う王妃

呼び捨てとかほんと仲良くなりすぎだろ…
ここまで仲がいいとかルナさんとルーニェいまこの国の貴族並には権力あるぞ…しかもかなり上の方の…
まあ二人はそんなこと気にしなさそうなので良しとする

「それじゃあ帰ろっか」
「そうだな…」

俺たちは結局何もせず、ただ二人に危ない権力を持たせただけで、帰路についた

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