俺の魔法科学園生活

お湯

第2章:中間試験【5】

あれから少しして、ルーニェが目を覚ました

「大丈夫か?」
「うん。大丈夫だよ…ごめんね…」

と、ベッドの上で上半身だけ起こしてから、何があったかなどを俺が説明しているうちに目が虚ろになりはじめ、大丈夫とごめんを繰り返しに言い続けるルーニェ
確実に大丈夫じゃないのだが、本人が大丈夫と言い張るのでどうしたものか

そんな中ルーニェの内心では

(嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた。絶対嫌われたよぉ…人前で吐いちゃう汚い女だって思われちゃったよぉ…もうだめぇ…嫌われたぁ…それに確かアグナ君の肩に吐いちゃったんだよね?もう絶対嫌われたよぉ…)

といったマイナスな思考が渦巻いており、今にも泣き出しそうだった



そんな姿を見ていたアグナは

「ん?なんだ。吐いていることを気にしていたのか」

と、相手の気持ちも考えずデリカシーのない言葉を放ったのだった

「う…ん…ごめんね…嫌いになったよね…吐いちゃう汚い女なんて気持ち悪くて嫌だよね…」

ルーニェはそれを聞いて顔を俯かせ、ついに泣き出してしまう

「やっぱりか、そんなこと気にしないぞ?」

それに対しアグナは本当に何も気にしていないような声で答える

「ぇ…?」

驚きのあまり変な声を出してしまう

「まずな、吐くなんて戦ってたらしょっちゅうだ。吐いただけで気持ち悪いだなんて言ってたら、魔族の腸を見た時なんてどうすればいいんだよ」

と、苦笑しながらルーニェの肩に優しく手を置き笑いかける

それを聞いたルーニェはその様子を想像してしまい、また吐きそうになるが、何とかこらえる

「まあ、そんな気にすることでもないから安心しろってことだ。今日は訓練ができそうにないが…明日からするか」
「うんっ!」

ルーニェは先程までの体調の悪さを感じさせないほど元気に答えた

「今日はここに泊まっていくか?」

「えっ?無理だよ?!」

「俺もたまに泊まるし、多分大丈夫だって。ルーニェのお母さんにも話は通すようにするし」
「で、でも平民の私が王宮に泊まるなんて…」

何故か頑なに泊まろうとしないルーニェを見て俺は少し考える。どうしたものか…今からルーニェの家に戻っても明日またここへ来ないといけないからなあ…
それと何故俺が学園にある訓練場を使わないかというと、単に俺の魔力波に学園の訓練場の結界が耐えられないからだ
もし壊してしまった場合、罰金などを迫られたら俺は学園から逃げる自信がある。

だってお金ないし

何か説得させられる言い分は…

「あ、ならこれならどうだ?SSSランクの友人が、王宮に泊まる。普通のことだろ?」

俺はドヤ顔で言ってやる

「うん…それなら…でもお母さんが心配するかもしれないし…きっちり話を通してくれるなら…」
「大丈夫だ。それじゃあ国王に伝えてくるから、少しの間待っててくれ」

そう言い残して部屋を出る

それからまた数分廊下を歩き、王の執務室へノックもなしに入る

「邪魔するぞー」

と言って中に入ると

「全く、ノックぐらいしてほしいものだね」

と溜息をつきながら、大量の書類を前にした国王がいた

「こりゃまた大量の書類だな」
「国王は忙しいんだよ…君とは違ってね」

俺はその言葉にムッ、となるが、確かにそうなので何も言い返せなかった

「それで、またなんだい?君に友達ができたのは嬉しいことだけど、そう簡単に王宮へあげないでくれるかなあ…」
「今回は急用だったんだ」

その言葉に国王は少しビクッとして真面目な顔になる

「SSSランクのアグナ君をして、急用の用事なんて何事だい?」
「それはな…」
「それは…?」

何故かとても真剣になった国王に、俺も真剣な雰囲気を演出して、途端に嘲笑う顔を作り言ってやる

「学園の中間試験の訓練だよっ!はははっ!ははっ!」

それを聞いてポカーンとしている国王に俺はまた腹を抱えて笑い出す

「いっ、いやぁ!勝手にさっぁ?!真面目なぁ…話だと思い込んでっ!ははははははは!!」

目の端に涙を貯めながら俺は未だ笑う
それを見た国王は静かにプルプル震えだし、机を叩いて立ち上がる

「うるさぁい!!何事かと思って心配した僕の気持ちを返せ!!」

顔を真っ赤にして叫ぶ国王を見て、再び笑い出す

いつもは優しいアグナだが、国王と他数名だけは知っている。


アグナが物凄いドSだと。



今回のなどまだマシなほうだ。
今までのことを思い出すと頭が痛くなってくる

「ひぃ…ひぃ…はあ…笑ったぁ…」

笑いすぎて疲れた様子を見せるアグナだが、アグナが笑って疲れるなどという体力をしているわけがなく、これも演出のひとつだと国王は確信する

「さて、それで、ルーニェの家に使いを出してほしいんだが、ルーニェが今日ここで泊まるから安心してくれと、ルーニェのお母さんに伝えてくれ」
「はあ…本当は平民を王宮に泊めるなんていけないんだけど…」

そう溜息をつきながらもこういうことを言い出したアグナはあの手この手を使って納得させようとしてくる
その手はなんと、大商人まで通用するほどだ。金がない時はねだってねだりまくり高価なものをほぼ無料で買い取ったらしい


どうやってそうしたかは不明だが……


本当に、戦闘能力以外もSSSランクなのではと思うほどだ

そんな彼を知っているから国王は、確信していることがある。英雄として民を守り、国を守る姿は本当に素晴らしく、誇り高いと思う。だが本当は……



ただの問題児なのである






唐突ですが、私には元から書きたい小説があり、それを書くために小説を書くとはどのような感じかを勉強、というか調べるためにこの小説を書いたのです。
本来ならアグナがルーニェを助けることで完結する予定の小説だったのですが、予想外にもかなりの読者様に恵まれ、完結させるのはもったいないなということから、無理矢理話を続けているのが現在の状況です
なので、話の内容が思いつかず更新が遅れてしまうことがありますがそこはなんとか許していただけると嬉しいです

さて、私の見苦しい言い訳も終わったところで、先程言っていた元から書きたかった小説を先日、やっと書くことが出来ました。
どうか良ければ皆様にも読んでいただきたいのです。
暇潰し程度にも読んでいただければ嬉しい限りです。

それではまた、いつになるかはわかりませんが次回の更新はできるだけ早めに致しますので、さようなら

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コメント

  • TNTの部屋

    ゆっくりでいいので頑張ってください!

    2
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