俺の魔法科学園生活

お湯

第2章:中間試験【4】

「はっ!」

グーラスが俺の方へ突っ込んでくる
現在俺とグーラスの距離は30メートルほど
俺にとってこの距離はあってないようなものだ
だがあえて俺は後ずさる

出来るだけ怯えてるように見せて

「っ!」

俺の作戦通りグーラスは俺が怯えたように見えたらしく鎧の外からでもわかる余裕顔を見せる

俺とグーラスの距離10メートル

俺はもう2歩後ずさる

そしてグーラスはそれと同時に駆け出していた足に力を入れ、俺の方へ剣を向け跳んでくる

「ははっ!ほら怯えてんじゃねえか!所詮は偽物だな!そうだ!いいぞ!お前は俺に敗れればいいんだよっ!」

「お前はまだ気づかないのか?俺に攻撃するためには俺の前で着地・・・・・・しなけりゃいけねえだろ?」

「は??」

ぐちゅっ

グーラスはステーンッ。という効果音が合いそうなくらいに綺麗に転けていった

俺へ攻撃しようとして何故こいつが転けたのか。それはこいつがドジだったとかではなく
いや、気づかなかった点でドジだったのかもしれないが

なんていうか、その。ルーニェの嘔吐物を踏んで…ね?

いやなんかごめんなルーニェ

後で謝っとこう

「なっ、汚ねぇぞ!」
「おいお前はもう少し乙女心というものを理解した方がいいぞ?」

俺が言えたことではないが

俺はそのままグーラスのもとまで行ってしゃがみこみ、グーラスの首筋に手刀をトンッと当てる
気絶させてもよかったがあとあとめんどくさそうだったのでやめておいた

「違う!俺が言ってんのはこれじゃねえ!お前何もしてねえじゃねえか!勝ち方が汚ねぇっつってんだ!」
「そんなこと言っても地形を利用して勝利を掴むのは常識だと思うが?それとも安全な場所でしか鍛えられてこなかったお前は地形を利用してという発想がなかったか?」
「ぐ、ぬぅ」

なんとも言えない顔になるグーラス
気持ち悪い顔はやめろよ
だが途端にニヤリと笑い

「ははっ!だが流石にこれは避けられねえだろ!?」

そう言って右手で握っていた剣を全力でこちらに振ってくる
普通ならば俺の首は跳ぶ。物理的に跳ぶ。普通ならば・・・・・

「はぁ…」

本当に、レベルが低い

「なぁっ?!」

俺は剣先を人差し指で撫で、止めた
指2本使って剣を挟んでもよかったがこれはお前の攻撃など指一本で止められる、という意思表示だ
指2本で剣を止めることにはお前には腕一本で十分だ。という意思表示がある
だが俺は指一本で十分だと言った
これだけでもう力の差は歴然だった

「もういい、めんどうだ」

少し魔力を放ち睨む

「ッ?!」

それだけで相手の体はすくむ

え?いやいや泡吹いて倒れてるとか嘘だよな?あれでも力抜いたぞ?!こいつ街中のチンピラより弱ぇ…

「…………」

なんともいたたまれない空気が流れる

「る、ルーニェのとこ行こ」

少しではあるが服も乾いてきたしな









俺はいまルーニェのいる医務室へ向かっている
ただしここは王宮、とにかく広い…
迷うことなどはないがただただめんどくさい

「アグナ様、本日はどうされました?」
「ああいや、ただドームを貸してもらおうかと思って来ただけだ」
「そうでしたか。それではごゆっくり」

ごゆっくり?は少し違うんじゃないかと思ったが俺はスルーした
あ、ちなみにさっきのは廊下ですれ違っただけの使用人

今更ではあるがこの王宮はTHE王宮というべき王宮で正門から見ると綺麗な左右対称になっている
国王によると普通がいいんだそうだ

それはわからなくもない

「ああ、ここだな」

コンッコンッ

俺はルーニェのいる医務室へ到着し、2回ノックをしてから「入るぞ」とだけ言って中に入る

「お、アグナ様。お友達はもう大丈夫ですよ」

中に入るといつもの医師が話しかけてきた

「そりゃ良かった。それでルーニェは?」
「そこのカーテンの中で寝ています」

医師の指差す方にはカーテン四角い形になっている個室がある

カーテンをそっと開け、中に入ると白いベッドの上でルーニェが気持ちよさそうにすやすや眠っていた

その気持ちよさそうな表情はとても可愛くて何故かドキッとした

「?なんだいまのは?」

何故自分が今ドキッとしたのかわからなかった
この感覚は魔物や魔族と戦っていてたまにある現象に似ていた
瞬間的に焦るとたまになる
だがあれはとてつもない不快感に襲われる。だがこれは不快感を感じない
むしろ心地良い

変な感覚を覚えながらも俺はベッドのそばにある椅子に手を伸ばし、それをこちらに寄せて座る

「すぅ…すぅ…」

本当に気持ちよさそうだ

なんとなく俺はルーニェの顔の方へ手を伸ばし、髪を梳いて頬に手を当てる

「…っ…すぅ…」

触れた途端ルーニェが少しビクッとしたがすぐに元に戻った

だが俺はそれに気付かずほかのことを考えていた

(かなり魔力が多いな。これだけあれば実技なんて簡単だろうに…多分少し想像しただけで魔法が使えそうな気もするが…難しいのかもしれないな)

俺は触れた相手の魔力などを測れるので、一人で実技の練習方法を考えていた

すると

「アグナ君…」

「?」

ルーニェに名前を呼ばれて起こしてしまったか?と思ったがどうやら寝言のようだ
ただ先程よりも気持ちよさそう、否、心地よさそうな表情で

「ありがと…」

何に対しての礼だろうか
それはわからないが嫌な気はしなかったので俺はルーニェの頭を撫でながら少し微笑んだ





更新遅くてほんとごめんなさい

「俺の魔法科学園生活」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「学園」の人気作品

コメント

  • ノベルバユーザー

    更新頑張ってください!!

    5
コメントを書く