俺の魔法科学園生活

お湯

第2章:中間試験【2】

「……………」

「……………」

俺はいまルーニェと一緒に下校中である
ルーニェの家に。
たださっきから気まずい沈黙がなあ…
ここは商店街なので人通りが多く周りの喧騒をBGMに俺たちは歩いている
何か話題はないだろうか
俺が一人唸っていると

「ねぇ、アグナ君」

隣を歩くルーニェから話しかけてきた

「なんだ?」

こういう時俺は人と接してこなかった分人と接するのが苦手だな、と思う
当分は自分から話題を振るなんて出来そうにない

「その、私を助けてくれてありがとね。とっても嬉しかった」

顔を下に向けて俺の袖を少し、それでも力強くぎゅぅっと握る小さなルーニェの手

『ちっ』
『爆発しろ』

おい誰だこの雰囲気をぶち壊したクソ野郎は
俺は雰囲気を壊されたことに少し苛立ちを覚えたが都合のいいことにルーニェには聞こえていなかったらしい
俺はほっとしながらルーニェの頭を撫でる
なんとなく、従魔ペットとかってこんな感じなのだろうか。と思いながら

「改まってどうした?」
「まだお礼を言ってなかったと思って」
「ああ、別に気にしなくていい。俺はルーニェが戻ってきてくれたことが一番の幸せだ」

お礼を言われたらこう返せと消えた父からの教えを今使ってみた
ちなみに初めてだ。

ボンッ!

「ルーニェ?どうした立ち止まって。ん?ルーニェ?!大丈夫か?!しっかりしろ!」

どうやらルーニェは気を失っているようだ。少し熱もあるようだし…どうしたものか…

「あら?ルーニェ?」

とそこへ鞄を持った金髪の女の人がやってきた
年齢は少し上だろうか
それにしてもこの顔どこかで…
そう考え俺は顔を下に向けた

「あ!ルーニェのお姉さんですか?」

俺の腕の中にいるルーニェの顔にそっくりだ
違うのは目が青だということくらいか

「あらあら、お姉さんだなんて、私はルーニェの母よ」

え、若い…
ルーニェの母?はニコニコして頬に手を当てながら言う

「それにしても、何故ルーニェはあなたの腕の中で眠っているのかしら?」
「あー、それがですね。今日ルーニェの家で勉強会をしようってなって家まで案内してもらう予定だったのですが…話してる途中に急に倒れてしまって…」
「あらあら!それは大変だわ!今すぐ案内するわね」

と、大変とは思っていない様子でニコニコしながら俺を案内してくれるルーニェ母

それから数分後

「んぅ…あれ…私…」
「お、起きたか?」

俺の背中に乗っているルーニェが目を覚ましたようだ

「ふにゅっ?!ななななななんでアグナ君の背中に私が乗っているの?!」
「お、おいあんまり大声でアグナって言うな!」
「あ、う、うん。ごめんね。でもなんで…あっ!」

ボンッ!

「ルーニェー?大丈夫かー?」
「う、うん。大丈夫だよ…ごめんね」
「いやいいんだが。降りるか?」

「いっ、いやいいよ!全然!むしろ乗らせてください!」

ええ?まあいいんだが…

「あらあら、うふふ」

ルーニェ母はこちらを向いてニコニコしている
くっ、何故か恥ずかしい!

またしてもそれから数分後

「ここが私の家だよ」

へえ、普通だな

「アーグ君失礼なこと考えた?」
「いや?普通でいいなと思っただけだが」
「そう?ならいいんだけど」

こういう時は嘘をつくのではなく本当に嘘をつけるのがいい。と、父から聞いた
最近役に立つ父の知恵。父は一体何者…

「あらあら、どうぞあがってください」
「あ、どうも」

一礼してルーニェ母によって開けられた扉をくぐる
中は木製で、広いという訳でもないが狭いというわけでもなさそうな部屋があり、その奥には2つ扉がある
真ん中には少し大きく丸いテーブルがある

「そろそろ降りてくれるか?」

テーブルの近くまで行き、未だに俺の背中にいるルーニェに問いかける

「うん。ありがとう」

と言って背中から降りるルーニェ
なんというか、背中に柔らかいものが当たっていけない気分にさせられたな…

「あらあら」

と、扉の鍵を閉めてこちらに来ていた様子のルーニェ母

「えーと、一応自己紹介をさせてもらうと、ルーニェと同じクラスのアーグ・ティリスです」

俺は一応頭を下げ挨拶をする
仲のいい女の子の親御さんにはこうするのがいいのだそう。もちろん父の知恵

「あらあら、やっぱりあなたがアーグ君なのね。私はルーニェの母、ルナ=ルーファンよ」

なるほど、名前はなんというか…その。あれだな。ルーニェの名前をちょっと変えた感じの。いや、逆か
そういえばルーニェの苗字はルーファンだったな…
それより

「やっぱりってどういうことですか?」
「ああ、ルーニェったら帰ってくるなりアーグ君がね、アーグ君がねって楽しそうに話していて、群青の髪に黄色い瞳でとってもかっこいいって聞いていたからもしかしたらと思っていたの」
「ちょっとお母さん!余計なことは言わないで!」
「ごめんなさいね、ママったらつい口が滑っちゃって。それよりいつもみたいに【ママ】って呼んでくれてもいいのよ?」
「マ──お母さん!からかわないで!」
「連れないわねえ…」

俺はそんな二人を見ながら
家族っていいなあ…と思ったのと

「ルーニェ可愛いなあ…」

と思ったのだった

直後ルーニェが顔を真っ赤にして動かなくなったがやはり風邪だろうか?

そしてルナさんが「あらあら」と頬に手を当てニコニコしながら上機嫌に向こうの部屋に入っていった





なんか思いついて父の知恵をぶっ込んでみました(今回で出番終了?)便利だったのでこれからも使う機会があれば使っていきます

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コメント

  • 櫂真

    初めまして。ノベルバで小説書いてる櫂真と言います。
    ジャンルが丸かぶりで、興味本位で読ませていただきました。
    とても面白かったです。表現とかでも参考になりました。
    あなた目指して頑張りたいと思います。

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