俺の魔法科学園生活
第2章:中間試験【1】
翌日俺はいつも通りに学園へ向かった
そして教室の中に入った時の周囲の反応は
「「「…………」」」
怯え、が正しいのだろうか
クラスメイトのほとんどが俺を見ては目を逸らす
まあ俺が教室を出ていって数時間後に敵の拠点が爆発したのだから誰がやったかなど考えなくてもわかるだろう
だが目を逸らすのはほとんどだ
つまり全員ではない
そしてその例外なる人物とは
「アーグ君!おはよう!」
「おはよ〜」
言うまでもなくルーニェとエルナだ
あの事件でルーニェとエルナには俺がアグナだと知られ、ぎこちない敬語を使われた挙句アグナ様などと呼び出す始末
俺はそれに耐えきれず普段通りにしてくれと必死にお願いした結果、数時間後になんとか元に戻ってくれた
「ああ、おはよう」
ちなみに先のクラスメイトの反応から分かる通り、俺がアグナだということはルーニェとエルナ以外にはバレていない
あとから思ったことだが、あそこまで派手に爆発させることもなかったなと思ったのだが、そこは気にしないことにした
「おーい皆席につけー」
と先生が教室に入ってきた
それから先生が朝の挨拶のようなものをやり、一日の連絡などを言っていたのだが突然
そういえば、と思い出したような顔になり
「皆知っていると思うが、そろそろ中間試験の時期だ」
と、先生が言う
その途端に周りの表情が暗くなる
(なんだ?)
俺が不思議に思っていると
「そうだ、アーグは初めてだったな。中間試験とは、筆記、実技の二科目に分けてテストを行い、そしてその結果を点数で表す。この結果で将来の就職先なども大きく変わってくるから真面目に取り組めよ?まあこの学園に入っている時点でそこそこの職には就けると思うがいいところに入るに越したことはない」
なるほど、つまり俺には関係ないと
「うぅ…この前点数悪かったから今回も悪いとお母さんに怒られちゃう…」
涙目になるほどのことなのか…?
「ああ、ちなみに、前回と同じで全員順位があるからな。そして二科目合計200点満点だ。順位が高いからと言って何があるわけでもないが、それでも上を目指すよう頑張ってくれ」
そこはしょぼくても褒美あってほしかった…
なんならタオルでも喜ぶぜ?俺。
それにしても皆落ち込み過ぎだろ
そんなに難しいのか?
「先生、テストの内容は具体的にどんな感じなんだ?」
これは一応聞いておく
「そうだなー、筆記の方はこの前教えた魔物の種類から、人類と魔族の歴史。までが範囲だ。他に質問は?」
「いや、大丈夫だ」
あんな簡単な問題だったら結構余裕そうだな
まあそれは俺の脳だから言えるのだろうが…
これは慢心や過大評価などではなく、事実だ。俺は覚えようと思ったことは大抵覚えられるし、覚えなくてもいいことはどこまでも覚えない
「それにしても、お前ら落ち込み過ぎだろ…」
俺は下を向いているルーニェに話しかけるが
「今回前より範囲が広い…」
はあ…どんだけだよ
「できる範囲でなら教えてやるから、そう落ち込むなよ」
「ほ、ホント?!」
「ああ、お前がその調子じゃ俺も点数悪くなりそうだしな」
まあ俺はわざと10位くらいを狙おうと思うのだが
「アーグ君ならもちろん1位だよねっ?!」
「……………いや、10位くらいを狙おうと思っている」
「なんで?!アーグ君なら1位を取るなんて簡単だよ?!」
はあ…
「ルーニェ、アーグくんは出来るだけ正体を隠さないといけないんだから。そんな飛び抜けた才能があると思われれば自然と疑惑は生まれる。それを回避するためにはあえて10位くらいを狙わないといけないの。わかった?」
エルナさんマジ賢い
「よくわかってんな」
「さすがにこれくらいはわかるよ」
俺達がそう会話していると
「むう〜。私だってそれくらいわかるもん!」
ふんっ。と顔を向こうへ向けてしまうルーニェ
「わかってくれたならいい。そういえばエルナは結構余裕な顔だな。」
「私はこれでもあなたが来るまでこの学年の序列2位だったからね」
なん…だと。
そいつは知らなかった
「言ってなかったからね」
「ん?2位?1位は?」
「あの席にいるヤバオってやつ」
ヤバオかぁ…そうだよなぁ…あいつSランクだもんなぁ…
「あいつなんか気に入らないんだよね。上から見てるっていうか。態度がでかいっていうか。最近はそうでもないけど。何かあったのかな。まあ大人しくなってくれたならなんでもいいんだけど」
その理由多分俺だわ…
「ま、まあエルナは中間試験余裕なんだな?」
「そうだね。あ、じゃあ私はいいからルーニェと二人で勉強会しなよ」
名案を思いついたような顔で言われても…
「ふぇっ?!そ、そんないきなりふたりなんて…ねえ?アーグ君も嫌だよね?私なんかとふたりっきり…」
「別に嫌じゃねえよ。ただどこで勉強すんのかなって…なんだよその顔は」
ルーニェは落としていた頭を上げ、こちらを向いて宝石を見つけたような顔をしている
「そ、それなら私の家にっ!私の家に来てっ!そこでやろっ?!」
「いきなり家に誘うなんて大胆だねえ…」
「そんなんじゃないよ!」
いま授業中ということを忘れているんだろうかこの二人は…
先生がめっちゃこっち見てくんだけど
知らないふりしとこ
「こらそこ二人!静かにしろ!授業が終わったらこっちへ来い」
「ああー!アーグ君!ずるいよ!なんで知らないふりしてるの?!」
「俺は元からこうだった。わかった。俺が悪かったから肩を揺らすのはやめてくれ」
「また怒られちゃった〜」
エルナ…またってなんだまたって
「はあ。中間試験近いんだろ?授業集中しろよ」
「むう〜。わかってるよ」
「はいはい」
それから数時間が経ち
「じゃあ今週末に私の家に!ってアーグ君は私の家知らなかったっけ」
「知らないな」
「じゃあ今から来ない?」
「うん?まあいいが…」
「じゃあいこー!」
今は放課後で俺は無人となった教室でルーニェと話していると何故かルーニェの家に行くことになってしまった。
しかも今から
エルナは先に帰ってしまったらしい
怪しい…
まあいいか。
そうして俺はルーニェに引っ張られながらルーニェの家へ向かった
今回少し短いです
あと、この前誤字の指摘をして頂いたのですが、自分では気が付けなかったところに気付かせていただき本当にありがたかったです
極力誤字脱字は減らしていくよう努力しますが何かあればコメントに書いていただけると幸いです
そして教室の中に入った時の周囲の反応は
「「「…………」」」
怯え、が正しいのだろうか
クラスメイトのほとんどが俺を見ては目を逸らす
まあ俺が教室を出ていって数時間後に敵の拠点が爆発したのだから誰がやったかなど考えなくてもわかるだろう
だが目を逸らすのはほとんどだ
つまり全員ではない
そしてその例外なる人物とは
「アーグ君!おはよう!」
「おはよ〜」
言うまでもなくルーニェとエルナだ
あの事件でルーニェとエルナには俺がアグナだと知られ、ぎこちない敬語を使われた挙句アグナ様などと呼び出す始末
俺はそれに耐えきれず普段通りにしてくれと必死にお願いした結果、数時間後になんとか元に戻ってくれた
「ああ、おはよう」
ちなみに先のクラスメイトの反応から分かる通り、俺がアグナだということはルーニェとエルナ以外にはバレていない
あとから思ったことだが、あそこまで派手に爆発させることもなかったなと思ったのだが、そこは気にしないことにした
「おーい皆席につけー」
と先生が教室に入ってきた
それから先生が朝の挨拶のようなものをやり、一日の連絡などを言っていたのだが突然
そういえば、と思い出したような顔になり
「皆知っていると思うが、そろそろ中間試験の時期だ」
と、先生が言う
その途端に周りの表情が暗くなる
(なんだ?)
俺が不思議に思っていると
「そうだ、アーグは初めてだったな。中間試験とは、筆記、実技の二科目に分けてテストを行い、そしてその結果を点数で表す。この結果で将来の就職先なども大きく変わってくるから真面目に取り組めよ?まあこの学園に入っている時点でそこそこの職には就けると思うがいいところに入るに越したことはない」
なるほど、つまり俺には関係ないと
「うぅ…この前点数悪かったから今回も悪いとお母さんに怒られちゃう…」
涙目になるほどのことなのか…?
「ああ、ちなみに、前回と同じで全員順位があるからな。そして二科目合計200点満点だ。順位が高いからと言って何があるわけでもないが、それでも上を目指すよう頑張ってくれ」
そこはしょぼくても褒美あってほしかった…
なんならタオルでも喜ぶぜ?俺。
それにしても皆落ち込み過ぎだろ
そんなに難しいのか?
「先生、テストの内容は具体的にどんな感じなんだ?」
これは一応聞いておく
「そうだなー、筆記の方はこの前教えた魔物の種類から、人類と魔族の歴史。までが範囲だ。他に質問は?」
「いや、大丈夫だ」
あんな簡単な問題だったら結構余裕そうだな
まあそれは俺の脳だから言えるのだろうが…
これは慢心や過大評価などではなく、事実だ。俺は覚えようと思ったことは大抵覚えられるし、覚えなくてもいいことはどこまでも覚えない
「それにしても、お前ら落ち込み過ぎだろ…」
俺は下を向いているルーニェに話しかけるが
「今回前より範囲が広い…」
はあ…どんだけだよ
「できる範囲でなら教えてやるから、そう落ち込むなよ」
「ほ、ホント?!」
「ああ、お前がその調子じゃ俺も点数悪くなりそうだしな」
まあ俺はわざと10位くらいを狙おうと思うのだが
「アーグ君ならもちろん1位だよねっ?!」
「……………いや、10位くらいを狙おうと思っている」
「なんで?!アーグ君なら1位を取るなんて簡単だよ?!」
はあ…
「ルーニェ、アーグくんは出来るだけ正体を隠さないといけないんだから。そんな飛び抜けた才能があると思われれば自然と疑惑は生まれる。それを回避するためにはあえて10位くらいを狙わないといけないの。わかった?」
エルナさんマジ賢い
「よくわかってんな」
「さすがにこれくらいはわかるよ」
俺達がそう会話していると
「むう〜。私だってそれくらいわかるもん!」
ふんっ。と顔を向こうへ向けてしまうルーニェ
「わかってくれたならいい。そういえばエルナは結構余裕な顔だな。」
「私はこれでもあなたが来るまでこの学年の序列2位だったからね」
なん…だと。
そいつは知らなかった
「言ってなかったからね」
「ん?2位?1位は?」
「あの席にいるヤバオってやつ」
ヤバオかぁ…そうだよなぁ…あいつSランクだもんなぁ…
「あいつなんか気に入らないんだよね。上から見てるっていうか。態度がでかいっていうか。最近はそうでもないけど。何かあったのかな。まあ大人しくなってくれたならなんでもいいんだけど」
その理由多分俺だわ…
「ま、まあエルナは中間試験余裕なんだな?」
「そうだね。あ、じゃあ私はいいからルーニェと二人で勉強会しなよ」
名案を思いついたような顔で言われても…
「ふぇっ?!そ、そんないきなりふたりなんて…ねえ?アーグ君も嫌だよね?私なんかとふたりっきり…」
「別に嫌じゃねえよ。ただどこで勉強すんのかなって…なんだよその顔は」
ルーニェは落としていた頭を上げ、こちらを向いて宝石を見つけたような顔をしている
「そ、それなら私の家にっ!私の家に来てっ!そこでやろっ?!」
「いきなり家に誘うなんて大胆だねえ…」
「そんなんじゃないよ!」
いま授業中ということを忘れているんだろうかこの二人は…
先生がめっちゃこっち見てくんだけど
知らないふりしとこ
「こらそこ二人!静かにしろ!授業が終わったらこっちへ来い」
「ああー!アーグ君!ずるいよ!なんで知らないふりしてるの?!」
「俺は元からこうだった。わかった。俺が悪かったから肩を揺らすのはやめてくれ」
「また怒られちゃった〜」
エルナ…またってなんだまたって
「はあ。中間試験近いんだろ?授業集中しろよ」
「むう〜。わかってるよ」
「はいはい」
それから数時間が経ち
「じゃあ今週末に私の家に!ってアーグ君は私の家知らなかったっけ」
「知らないな」
「じゃあ今から来ない?」
「うん?まあいいが…」
「じゃあいこー!」
今は放課後で俺は無人となった教室でルーニェと話していると何故かルーニェの家に行くことになってしまった。
しかも今から
エルナは先に帰ってしまったらしい
怪しい…
まあいいか。
そうして俺はルーニェに引っ張られながらルーニェの家へ向かった
今回少し短いです
あと、この前誤字の指摘をして頂いたのですが、自分では気が付けなかったところに気付かせていただき本当にありがたかったです
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