やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

青い紙

空が、青い紙となってぱらぱらと散った。その一枚を拾ってみた。表は青く裏は藍。空を見上げりゃ注ぐは光。急いで紙を拾って傘を作った。そしてゆっくりとひとり、自分の過去を守った。消えてはならぬ。消してはならぬ。私はこの青と共に生きてきたのだから。

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