やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

廊下の浅瀬

ドアを開けたら海だったの。
薄ら青くて、白くて煌めいてた。
階段を降りたら暗くなったけど、まだその青さは保ったままでいた。
溺れないけれど、息ができるけれど、沈む感覚だけは確か。
そこで貝を拾って水面に上がるの。
また、ドアを開けたら太陽に包まれた。

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