やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

疑心暗鬼

私の心に似つかぬ白い白い花が咲きました。
私の動脈にあるのに尚赤く染まりません。
それが怖くて、怖くて、堪らなくなったので、私はその花を抜くことなく折りました。
そうしたら、花はやがて枯れていきました。茎も自然と抜け落ちました。
その時が私の寿命でした。

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