やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

難破船

難破船には愛が積まれていた。あたしは海底に座っていた。
水上に恋が見えて、それが辛く思えたの。未練なんて、あの時の想いなんて所詮泡なんだって。
だからあたし、恋も道連れに、もっと深くまで、どこも見えない海底まで、沈んでしまおうか。

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