RISING

鳳 鷹弥

幻魔団四眷属 ライア・ガガルディン

「貴女は…?」


目の前の女性に目を向けて問い掛けるシェリーに目をやるとその女性が口を開く。


「妾か?妾は、幻魔団四眷属の一人、ライアでおじゃるよ。シェリー姫」


裏帝機関幻魔団 四眷属
ライア・ガガルディン
27歳 161cm 45kg 

菖蒲色の髪をサイドで結い、前髪は眉毛の上で統一されたパッツン、サイドで結われた髪の部分に赤と白のアネモネのコサージュと松葉の簪が挿してある。

色白の肌に、帯は向日葵色で膝上の丈に胸元が大きく開いた形の菖蒲色の着物を着用し、嫋やかな胸が強調されている。

睫毛が長く、細面の輪郭、アネモネのピアスに両腕の向日葵色のミサンガが特徴的な女性。



「幻魔団…。狙いはシェリーか?それとも、俺か?」


ロードは、背中の刀の柄に手をやると抜刀の構えを見せる。


「狙い?流浪人ロード。其方はちと巷で有名であるようじゃが、妾達が其方を狙うとでも?思い上がるなでおじゃる…」


ニヤリと笑って見せたライアは、背中の二本の細長い筒を手に取ると、其れを開き鉄扇の様な武器を携える。


「なら、やはりシェリーか。何でアンタらまでシェリーを狙うんだよ?」


「幻魔団の名を知っていた用じゃから此れだけ教えてやるでおじゃる。帝国軍と幻魔団…双方が政府の組織だとしても、同じ物差しで測るのは…危険でおじゃる」


ロードは、その言葉に疑問符を浮かべるがゆらりとライアの両手にある絢爛な花柄の鉄扇が揺れるのを見て構えをさらに深くする。


「幻魔団四眷属の一人、蝶艶ちょうえんライア・ガガルディン。煌びやかに舞ってみせるでおじゃるよ」


舌を出して、上唇に潤いをもたせたライアが軽く地面を蹴るとふわりと宙に舞い、身体を回転させながら鉄扇を振るう。

ロードは、それを見てギフトを解放し炎を纏いながら抜刀し、その攻撃を弾く。

回転していた身体を上手く使って、弾かれた勢いを殺しながら着地するとライアは、前方宙返りを挟んでロードの頭上に移動する。


「随分と軽やかだな」


下段に構えたロードの刀から、紅色の炎が燃え盛り、振り上げた刀と共に炎の斬撃を放つ。

ライアは疾風のギフトを鉄扇に纏い、向日葵色の風でその斬撃を吹き飛ばし、ロードの側に膝を曲げて着地する。


「荒々しいでおじゃる。其方の炎は。じゃが、隙だらけでおじゃるよ?」


身を屈めて回し蹴りを放ったライアの一撃を脇を固めた右腕で受け止めた。


コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品