RISING

鳳 鷹弥

帝国軍中将 バレット・ワグナー

「ボクは帝国軍中将バレット。そない簡単に作戦実行出来る思うたら大間違いや」


国王直下帝国軍 中将
バレット・ワグナー
30歳 174cm 58kg

水色のストレートヘアで、長い襟足を縛って背中に凭れさせていて、目にかかる位に伸びた前髪。

スクエアの青い眼鏡と右目の下の黒子、上段から下唇にまで飛び出した八重歯が伸びている。

細身のジーパンを履いていて青いロングブーツとサメを模したバックルと話す京都弁が特徴的な男。


「さあ行こか」


バレットは跳躍すると腕を胸の前で交差させ、バルモアの船の周りに流水のギフトで波風を立てる。


「やめろッ!」


ロードがそれに反応して、一気に刀を抜刀するとバレットに向けて斬りかかる。


「どないした?そないに慌てて」


「船を転覆させる気か!?乗組員だっているだろうがッ!」


淡々と語るバレットに怒気を込めたロードの言葉が飛ぶ。


「鎖国やで?異国民来たら排除。当然の流れやろ」


冷たく言い放つバレットに更にロードの怒りがヒートアップしていく。

すると、背中にかけていた七支刀を引き抜き、ロードに突き付ける。

七支刀とは、6本の枝刃を有した得意な刀である。


「美しいやろ?この七支刀は大業物二十一工の一振り“稲仈村雨いなばのむらさめや。まあ、あんたの刀もええ刀やけどな」


バレットは見せつけるように七支刀をゆっくりと引いてテイクバックを取ると、流水のギフトを纏った斬撃を飛ばす。


「そんなこと聞いてねェよッ!!」


ロードもまた業火のギフトを纏った斬撃を飛ばし、その両者の斬撃が桟橋の上で衝突し、爆発を起こす。


「あかん、熱くなりすぎや。頭冷やした方がええで」


バレットとロードは一気に地面を蹴って、中心で何度も衝突を繰り返す。


遊んでやがる…


この京都弁の眼鏡野郎…


両者互角の様に見える激突も、やはり帝国軍中将というクラスだと言うのが垣間見える程、バレットには余裕があった。

敢えてロードの、スピードに合わせながら戦っていると、突如、ロードの脇を七支刀で押し、桟橋に転がすとバレットが跳躍して港に近付いて来た船に向けて、七支刀を構える。


「やめろッ!」


倒れ込んだロードが静止を促すも、バレットは流水のギフトを身体に渦の様に纏って狙いを定める。

レザノフが何発も銃弾を放つが、その渦によって弾かれてしまう。


「やめて下さいッ!!」


シェリーの言葉にも耳を貸すこと無くバレットは七支刀を振り切った。

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