RISING

鳳 鷹弥

ハクくてマブいヤンキー魂

ロードが、走り去って行った部屋でエルヴィスはウィルフィンに問い掛ける。


「どう見ても、だよな?ウィルフィン」


「ああ。何かを知っていると見て間違い無いだろう」


エルヴィスの問い掛けに是で答えたウィルフィンにエルヴィスが任を申付ける。


「ロードって男の素性を徹底的に洗え。浅かろうが深かろうが、どこかでランスと繋がっている筈だ。頼まれてくれるな…?ウィルフィン」


「御意…」


ウィルフィンは、一瞬でエルヴィスの前から消え去り任に当たる。

残されたエルヴィスは、ニヤリと笑みを浮かべた。


「鴨がネギ背負って来やがった。出し抜ける好機だ…帝国軍…いやプレジア政府を…」









ロードはアジトから飛び出すと、既に展開を終えていた反乱軍の先遣隊を発見する。

すると、奥からロードに近付いてくる男がいた。


「お前ェか?ロードってのァ…たくよォエルヴィス様も人が悪ィぜ…俺らを邪魔するあん畜生を連れてけってんだからよォ」


「お前は…?」


ロードは短く聞きながら何だか五月蝿いその男に尋ねる。


「あァ!?俺様は反乱軍きっての暴れん坊。上等切るなら容赦しねェ…ガルダ・ステンローザ様よ。そこんとこ夜露死苦ゥ!」


護国師団反乱軍 七武衆
ガルダ・ステンローザ
33歳 185cm 90kg

常盤色の長いリーゼントに、襟足と耳元、揉み上げは黒いツートンカラーで、ブラウンのメタルフレームサングラスを付けている。

白の捩り鉢巻きに、団服の下半身は、ボンタンで右脚の前に『我流堕・主天龍坐ガルダ・ステンローザ』と当て字が施されている。

面長で、舌にピアスを付けていて声が異常に大きく、死語とも言うべき昭和のヤンキーワードが特徴の男。


う…五月蝿ェ…


なんだこの今時バリバリのヤンキーは…


流行らねェだろ…こりゃあ…


ロードはドン引きとも取れる態度で、ガルダに会釈をすると、ガルダに突如背中を向ける。


「うおおっしゃ…ランスってのがポリ公にパクられちまう前に俺様がハクくてマブいってこと証明したるぜェ。テメェら飛ばしてくんでェそこんとこ夜露死苦ゥ!」


とりあえずヤル気には満ち溢れているガルダに続いて、団員とロードは渋々後をついて行くが、ガルダの全力疾走に団員達が遅れを取っていく。


何でもいいけど、ただただ単純に


足速すぎだろッ!


あのヤンキーッ!


ロードは何とか付いて行くが、ガルダは高笑いと、共にまだまだ加速して行く。




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コメント

  • 鳳 鷹弥

    Leirenさん

    ストーリー的にシリアスな場面なので、潤滑油的な存在で我流堕・主天龍坐をブッコミましたw

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  • Leiren Storathijs

    うおぉ……多分今まで一番キャラが濃いかなぁ?ww

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