RISING

鳳 鷹弥

革命軍七星剣 ヤハウェ・リスボーン

一方、アドラスと同じルートから侵入するも別の通りを通り、一つ階段を下りて別のフロアへと達していたのはアレスだった。

アレスもまた人影の少なさに違和感を覚えながらも探索を進める。

倉庫のような場所を抜けると、多くの本が立ち並ぶ司書室の様な場所へと出る。

綺麗に立ち並ぶ本を見て、冷静さの中にワクワクした童心を隠しながら本棚を見つめていたアレスに向かって声が飛ぶ。

「ウェルカームッ!」

高らかに騒音とも取れる声が響くと、その男は二回の、フロアの柵を飛び越え、アレスの前に飛び降り着地する。

だが、足をグネッてしまった様で、敵の前で木製の床の上をのたうち回る。


「オーマイガッ…ぁぁ…アウチッ…!」


何とか痛みを堪え、立ち上がると何事もなかったかの様に髪を搔き上げる。


「騒がしい男ですね…貴方みたいな人はこうゆう場所には不釣り合いですよ?」


「ノープロブレム…今から2人で読書をする訳じゃないからね…問題ないさっ」


独立師団革命軍 七星剣
ヤハウェ・リスボーン
29歳 174cm 61kg

左側が金色で、右側が黒色のアシンメトリーなマッシュヘアで、耳が完全に隠れるくらい長さ。

白い団服の下に、ピンクと黄色が混雑するアロハシャツを着用している。

口調からは凄くポジティブな印象を受けるが、スイッチが入ると異常な疑り深さが特徴の軟派な男。



「バット…帝国軍のユーまで来るとはね。ミーは、反乱軍とのバトルを熱望してんだけど?」


「疑問形で聞かれても此方から答えることはありませんよ。まあ、それなら僕は先に行かせて貰います。反乱軍が来るまで此処で待っていることをオススメしますよ」


アレスは興味が無いとばかりに、ヤハウェの横を通り過ぎて、部屋の奥へと歩き出すと、ヤハウェが口を開く。


「ストップ…待ちなよユー」


「何でしょう?」


「エネミーにそんなイージーに背中を見せる余裕…何か裏があるんだろう?」


鋭い目つきで探偵の如く、見解を述べたヤハウェの言葉にアレスは、口ごもるも多少の、間があって口を開く。


「………はい?」


「ユーは、何かを企んでいる様だ。ここから行かせるわけには行かないよ」


「何を仰ってるのかわかりませんが、戦うなら別に相手になりますよ?」


アレスは、淡々と羽織の下に隠していたトンファーを構え、ヤハウェに相対する。


ヤハウェもロッドを旋回させ、右脇にしまいこみ構え、戦闘態勢を取った。

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