RISING

鳳 鷹弥

革命軍七星剣 ウォッカ・スパーナ

地下へと進んで行ったアドラスの小隊は、中が鉄製の壁で覆われた革命軍のアジトを突き進む。

そして、小隊を分けて周辺の探索に走ると、アドラスは奥に広まったホールの様な場所を発見する。


「なんや開けた場所に出よったな。じゃがしかし、人っ子一人居らんとはどういう訳や。侵入者やっつうのに…」


人影の見えないアジトに、怪しさを覚えるアドラスは、広まったホールの中央付近に立つと辺りを見渡す。


三方向に、扉がありアドラスは次の行き先を悩んで居ると、背後からジャラジャラと金属音を奏でながら近づいてくる人影が一つ。


「おうおう。久しぶりじゃないの。アドラスゥ…」


「この五月蝿ェ金属音と気色の悪い声色は…やはりお前か…ウォッカ…」


近づいて来たアフロヘアーのサングラスを掛けた男に、アドラスは振り向き様に睨みを効かす。


「随分ご挨拶…だがァ…衰えねぇなその気迫…。ロックだぜ…アドラス」


独立師団革命軍 七星剣
ウォッカ・スパーナ
42歳 188cm 92kg

黒のアフロヘアーと黒のサングラスに、金のネックレスを三重に付けていて、同じく金の指輪を計7つ指にはめている。

ピアスと前歯三つも並んで、金色で白い羽織の下に金色ストライプのスーツ、金のネクタイを着用している。



いつ聞いても、ほんま…


ロックの意味がわからん…



呆れた表情を浮かべたアドラスは、ウォッカを睨み付けながら背中の斧に手を伸ばす。


「しかしまあ、お前のその態度。してこのアジトの人の気配のし無さ、突入は筒抜けやったっちゅうとこか…?」


「答える義務はァ…ねぇわなァ…。さぁてと、ロックに行こうぜェ…アドラスゥ…!」


ウォッカは引きずって来ていた8本剣山の着いた鎖が纏われた鎖鉄球を宙に浮かべ、鎖を握って何度も旋回させる。


ウォッカもまたアドラスに負けず劣らずの怪力型という事が一目で解る。


「その気なら、買ったろうやないか。その喧嘩をよォ…ウォッカァ…!」


アドラスは背中の斧を手に取ると肩に乗せて、ウォッカへ向かい地面を蹴る。


ウォッカの手元から放たれた鎖鉄球がアドラスを襲い、それを斧で迎撃する。


弾かれた鎖鉄球を素早く引き戻すと、迫り来るアドラスをラリアットで襲撃し、鎖鉄球を空中に放つ。

ラリアットを腕でガードした、アドラスは連撃で迫り来る鎖鉄球を床に転がり体を回転させて回避する。


「防戦もいい加減にィ…してくれよ…もっとロックに行こうぜ…?」


膝をついたアドラスに、向けてウォッカはニヤリと笑みを浮かべた。

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