RISING

鳳 鷹弥

反乱軍参謀 アドリー・エイテッド

「だがお前ェ…何でアドラスとやりあったんだ?」


仰向けの状態で大の字に寝転がりながらギルドはロードに問い掛ける。


「まあ…あの時は夢中でな…」


「お前みたいなタイプが、理由も無く斬りかかったりはしねぇだろうし、何かあったんだな。まあアドラスも筋の通った男よ…だろ?」


「ああ…男臭すぎるくらいにな…」


ロードは微笑を浮かべて、空を見上げると、誰かが近づいてくる足音が聞こえてくる。


ロードはその足音の方向に、目をやると瞬時に身体を起こし、態勢を整える。


「誰か来る…」


すると、岩場の岩を蹴ってピョンピョンと飛び移ってきたその女性は、ロードとギルドの前で着地する。


「はあ…何で傷だらけで倒れてるのよ…この刀馬鹿は…」


その女性はギルドに冷たい視線を送ると、ため息まじりに呟く。


「おっ…?小娘か。ツイてるぜ…迷子になっちまった助けてくれ」


「はあ…誰が小娘よ。その呼び方やめてって何度も言ってるでしょ…それと、迷子になってる事よりその傷の方が問題。…あと…助けを求める態度には見えないわ」


護国師団反乱軍 参謀
アドリー・エイテッド
25歳 147cm 41kg 

水色のキャミソールの上に袖無しの軍服を着用し、女性用なのか黒いミニスカートに膝上までのハイソックスを履いている。

空色の髪を黒いリボンで、ポニーテールで纏め、水色のカラコンをつけている。

黒の指先の出た革の手袋をつけた、クールビューティと形容出来る見た目。



「要求が多いぞ、小娘…」


「誰だ?ギルド…この人…」


完全に置いてけぼりにされたロードはギルドに尋ねると、ギルドがアドリーを指差して答える。


「ウチの小娘参謀、アドリーだ」


「指差さないで。失礼よ…てか、要求が多くなるのは誰のせいよ…全く…」


アドリーは、腰につけたポーチから塗り薬を取り出すと二人に近付く。


「ほら、動かないでよ…?手当てしたげるから。そこの貴方も…」


冷たい視線はそのままに治療を始めようとすると、ロードは呆気に取られた表情を見せる。


「え?俺も…?」


「嫌ならいいけど…」


「じゃあ…頼む…でも驚いたな。何で俺まで…」


ギルドの手当てをしているアドリーの横にあぐらをかいて座り込むと尋ねる。


「驚いてるのは私の方」


アドリーの言葉にロードは首を傾げた。




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