救世主になんてなりたくなかった……
番外編:母親
見た目は若い女性が扉を開けた。
彼女は肩と胸の谷間を露出していて、丈が短い服を着ている。化粧も濃く、香水の匂いが凄まじい。髪は染めたことがわかるほどの茶髪でカールをかけていた。
「ただいま」
彼女はそう言って、赤いハイヒールを脱ぐと近くのリビングに向かう。
「いっつ」
足に何かが引っかかったので、ついついそう声が漏れる。
「チッ! こんなところで寝てんじゃねぇ!!」
蹴り飛ばされたのは主宇の妹で、蹴ったのが主宇の母親だ。
主宇の母親は今、ちょうど三十歳で、彼女が十二歳の時に家族の反対を押し切り、主宇を産んだ。ちなみに彼らの父親は主宇を孕ませた時は高校二年生だったので、母親が主宇出産したのと同時に高校を中退して、働いた。
ちなみに主宇の両親は付き合っていた。出会いは母親が小学校の時に卒業生として学校に遊びに来ていた時らしい。
「おい! 主宇! 美佳がここで寝ている! 早く出てこい! さもないと美佳を殺すぞ!!」
彼女は実の娘にとんでもないことを言っている。誰もが、そう思うがホントにしないだろうと思う。普通ならしない。そう。普通なら。
「そうか。とうとう見捨てることを選んだか。まぁ、当たり前だろうな。こんな迷惑しかかけないモノなんてな!」
彼女は桶に水を溜める。溜め終えると無理矢理立たせて、水が溜まっている桶に突っ込む。そこで彼女は不思議に感じた。
「あぁ? どうして反応がないんだ?」
そして、彼女の顔を見る。そして、軽く往復ビンタしてみるが、反応がない。
「へぇぇー。殺したんだ。さてと警察に電話しよ」
彼女はポケットからスマホを取り出して『110』と打つ。
『はいこちら』
「大変なんです!! 娘が自宅で殺されています!! 息子と娘は仲が悪かったので、もしかすると息子がやったかもしれません! 今、その息子がこの家にいるはずなのにいません! 靴を履いて行っています!」
『あなたの名前を』
「朝夜波瑠音です」
『かしこまりました。あなたの住所を』
「神村市、深山四丁目、四の四九です! ……ううう」
『落ち着いてください。今すぐそちらに向かわせますので、数分間待ってください。もし、息子さんが帰って来たら、止めておいてください』
「はい。わかりました。お願いします」
彼女は涙を流している。スマホの電源を切った。その瞬間に涙を拭うともう、出てこなくなった。
「どんな人が来るかなぁ。楽しみだなぁ。見た目二十代で未婚者だったら、なお嬉しいな」
彼女はルンルンと気分が上がっている。
「さて、このゴミをどこに捨てようかしら?」
そう言って、主宇が履いて行かなかった靴をトングで掴む。そんな彼女の目には川が目に止まった。
川は彼らが住んでいる家から、靴を投げたら優に届くほど近い。彼女はトングの扱いが上手すぎるので、キチンと振りかぶり、投げると川に届いた。しかも、二足共だ。
数分後に警察が来た。もちろん、彼女の目には嘘の涙が溜まっている。それに水も拭き取り、遺体も元の場所に戻している。
外で警察と待たされていた。ドラマとは違い、基本警察は鑑識が終わるまで現場に入らないようだ。
「お母さん。残念でしたね」
「はい。ホントに。まさか殺すなんて思ってもいませんでした」
彼女が今、話している相手は望み通りの二十代の見た目で未婚者のようだ。
彼女は演技で涙を流しながらも、彼を誘惑している。例えばさり気なくボディータッチをしたり、自分の胸の谷間を見せたりしている。
警察も男なのでやはり目がいってしまうのは仕方のないことだ。
鑑識の人が出て来た。その鑑識の人も彼女の餌食になる。
「それでどうだったのですか!?」
慌てて詰め寄り、手をヒシッと掴んだ。胸の谷間を見せるのも忘れない。
「あれは他殺です。しかも、男性による。首に素手で締められた跡がありました」
「素手で……ですか? なら、成人男性の可能性もありますね」
「そうですか……。よかったです。でも、息子は昔、武道をしていたのでもしくわ……」
「武道……ですか? 一体どのような?」
「総合格闘家と剣道です」
「なるほど。なら、その息子さんも加害者候補ですね」
「でも、あの子がそんなことするなんて!」
「人間はわからないものですよ。思いもしていない人物がやることなんてよくあることですから」
「それじゃあ、ワタシは帰りますね」
「ありがとうございます。鑑識さん」
「それでは僕も」
鑑識と他の刑事が帰ると目的の刑事も言い出したので、彼の裾を掴む。
「あの……怖いので一緒にいてくれませんか」
「いや、それは」
「お願いします」
「っ!?」
彼女は上目遣いで涙を浮かべながらも、そう言う。そんな風に見られると男は大体弱い。
「わかりました」
「ありがとうございます! 少し待っていてください。服を着替えてきますから」
「わかりました」
刑事が一緒にいてくれるので、彼女は服を着替えに行く。その顔はずっとニヤニヤしている。
数分後、彼女は出てきた。
「お待たせしました」
「あれ? スッピンですか?」
「まずかったでしょうか?」
「いえ、お美しかったもので」
「お上手ですね」
「いえいえ、本心ですよ。それと言い忘れていましたが、息子さんが戻って来るかもしれませんので、僕はここを車の中で張り込みですよ」
「それでもいいです。ただ一緒にいて欲しいだけですから」
露出がほぼない服になっているが、大人の色気が漂っている。その色気に当てられて、横目で見ると刑事のアレが大きくなっているのが、スーツ越しからもわかる。
「あそこにある自販機からあなたの飲み物を買ってきますね。何がいいですか?」
「それではミルクティーでお願いします」
「わかりました」
刑事は逃げるようにして車から出て自販機に向かう。その間に刑事が飲むであろうお茶が置いてあるので、胸ポケットから粉が入っている袋を取り出す。そして、そのお茶に入れて、元の場所に同じ向けで置き直す。
「お待たせしました。どうぞ」
「ありがとうございます」
刑事が少ししてから帰ってきた。どうやらあの状況をどうにかして落ち着けたようだ。
刑事は何の迷いもなくそのお茶を飲んだ。ニタリと笑いそうになったので、隠すためにミルクティーを飲む。
「お願いです。早く犯人を捕まえてください。美佳の無念を晴らしたいです!」
「…………」
刑事はボーッとしている。
「どうかしましたか?」
そう聞き肩に触れてみるとビクンッ! と跳ねた。
どうやら彼女が入れた媚薬が効いたようだ。
「あの……こんな時にこんなことを言うのは間違えていると知っていますが、言わせてください」
「何でしょうか?」
「生理現象が起きてしまったので、少しここで応急処置をさせてください」
「わかりました」
彼女は笑顔で言うと刑事の唇に口紅が微かに残っている唇を合わせた。媚薬が効いているので、刑事はすぐに舌を入れてきた。
それを一分程度続けると、我慢できなくなったようで、刑事が彼女を後部座席に連れて行き、押し倒した。そして、ベルトを取るとズボンとパンツも脱ぐ。出てきたアレを彼女の口に近づける。
数十分後に口で搾り取られたが、すぐに体を合わせた。
彼女の計算通りだと知らずに。
彼女は肩と胸の谷間を露出していて、丈が短い服を着ている。化粧も濃く、香水の匂いが凄まじい。髪は染めたことがわかるほどの茶髪でカールをかけていた。
「ただいま」
彼女はそう言って、赤いハイヒールを脱ぐと近くのリビングに向かう。
「いっつ」
足に何かが引っかかったので、ついついそう声が漏れる。
「チッ! こんなところで寝てんじゃねぇ!!」
蹴り飛ばされたのは主宇の妹で、蹴ったのが主宇の母親だ。
主宇の母親は今、ちょうど三十歳で、彼女が十二歳の時に家族の反対を押し切り、主宇を産んだ。ちなみに彼らの父親は主宇を孕ませた時は高校二年生だったので、母親が主宇出産したのと同時に高校を中退して、働いた。
ちなみに主宇の両親は付き合っていた。出会いは母親が小学校の時に卒業生として学校に遊びに来ていた時らしい。
「おい! 主宇! 美佳がここで寝ている! 早く出てこい! さもないと美佳を殺すぞ!!」
彼女は実の娘にとんでもないことを言っている。誰もが、そう思うがホントにしないだろうと思う。普通ならしない。そう。普通なら。
「そうか。とうとう見捨てることを選んだか。まぁ、当たり前だろうな。こんな迷惑しかかけないモノなんてな!」
彼女は桶に水を溜める。溜め終えると無理矢理立たせて、水が溜まっている桶に突っ込む。そこで彼女は不思議に感じた。
「あぁ? どうして反応がないんだ?」
そして、彼女の顔を見る。そして、軽く往復ビンタしてみるが、反応がない。
「へぇぇー。殺したんだ。さてと警察に電話しよ」
彼女はポケットからスマホを取り出して『110』と打つ。
『はいこちら』
「大変なんです!! 娘が自宅で殺されています!! 息子と娘は仲が悪かったので、もしかすると息子がやったかもしれません! 今、その息子がこの家にいるはずなのにいません! 靴を履いて行っています!」
『あなたの名前を』
「朝夜波瑠音です」
『かしこまりました。あなたの住所を』
「神村市、深山四丁目、四の四九です! ……ううう」
『落ち着いてください。今すぐそちらに向かわせますので、数分間待ってください。もし、息子さんが帰って来たら、止めておいてください』
「はい。わかりました。お願いします」
彼女は涙を流している。スマホの電源を切った。その瞬間に涙を拭うともう、出てこなくなった。
「どんな人が来るかなぁ。楽しみだなぁ。見た目二十代で未婚者だったら、なお嬉しいな」
彼女はルンルンと気分が上がっている。
「さて、このゴミをどこに捨てようかしら?」
そう言って、主宇が履いて行かなかった靴をトングで掴む。そんな彼女の目には川が目に止まった。
川は彼らが住んでいる家から、靴を投げたら優に届くほど近い。彼女はトングの扱いが上手すぎるので、キチンと振りかぶり、投げると川に届いた。しかも、二足共だ。
数分後に警察が来た。もちろん、彼女の目には嘘の涙が溜まっている。それに水も拭き取り、遺体も元の場所に戻している。
外で警察と待たされていた。ドラマとは違い、基本警察は鑑識が終わるまで現場に入らないようだ。
「お母さん。残念でしたね」
「はい。ホントに。まさか殺すなんて思ってもいませんでした」
彼女が今、話している相手は望み通りの二十代の見た目で未婚者のようだ。
彼女は演技で涙を流しながらも、彼を誘惑している。例えばさり気なくボディータッチをしたり、自分の胸の谷間を見せたりしている。
警察も男なのでやはり目がいってしまうのは仕方のないことだ。
鑑識の人が出て来た。その鑑識の人も彼女の餌食になる。
「それでどうだったのですか!?」
慌てて詰め寄り、手をヒシッと掴んだ。胸の谷間を見せるのも忘れない。
「あれは他殺です。しかも、男性による。首に素手で締められた跡がありました」
「素手で……ですか? なら、成人男性の可能性もありますね」
「そうですか……。よかったです。でも、息子は昔、武道をしていたのでもしくわ……」
「武道……ですか? 一体どのような?」
「総合格闘家と剣道です」
「なるほど。なら、その息子さんも加害者候補ですね」
「でも、あの子がそんなことするなんて!」
「人間はわからないものですよ。思いもしていない人物がやることなんてよくあることですから」
「それじゃあ、ワタシは帰りますね」
「ありがとうございます。鑑識さん」
「それでは僕も」
鑑識と他の刑事が帰ると目的の刑事も言い出したので、彼の裾を掴む。
「あの……怖いので一緒にいてくれませんか」
「いや、それは」
「お願いします」
「っ!?」
彼女は上目遣いで涙を浮かべながらも、そう言う。そんな風に見られると男は大体弱い。
「わかりました」
「ありがとうございます! 少し待っていてください。服を着替えてきますから」
「わかりました」
刑事が一緒にいてくれるので、彼女は服を着替えに行く。その顔はずっとニヤニヤしている。
数分後、彼女は出てきた。
「お待たせしました」
「あれ? スッピンですか?」
「まずかったでしょうか?」
「いえ、お美しかったもので」
「お上手ですね」
「いえいえ、本心ですよ。それと言い忘れていましたが、息子さんが戻って来るかもしれませんので、僕はここを車の中で張り込みですよ」
「それでもいいです。ただ一緒にいて欲しいだけですから」
露出がほぼない服になっているが、大人の色気が漂っている。その色気に当てられて、横目で見ると刑事のアレが大きくなっているのが、スーツ越しからもわかる。
「あそこにある自販機からあなたの飲み物を買ってきますね。何がいいですか?」
「それではミルクティーでお願いします」
「わかりました」
刑事は逃げるようにして車から出て自販機に向かう。その間に刑事が飲むであろうお茶が置いてあるので、胸ポケットから粉が入っている袋を取り出す。そして、そのお茶に入れて、元の場所に同じ向けで置き直す。
「お待たせしました。どうぞ」
「ありがとうございます」
刑事が少ししてから帰ってきた。どうやらあの状況をどうにかして落ち着けたようだ。
刑事は何の迷いもなくそのお茶を飲んだ。ニタリと笑いそうになったので、隠すためにミルクティーを飲む。
「お願いです。早く犯人を捕まえてください。美佳の無念を晴らしたいです!」
「…………」
刑事はボーッとしている。
「どうかしましたか?」
そう聞き肩に触れてみるとビクンッ! と跳ねた。
どうやら彼女が入れた媚薬が効いたようだ。
「あの……こんな時にこんなことを言うのは間違えていると知っていますが、言わせてください」
「何でしょうか?」
「生理現象が起きてしまったので、少しここで応急処置をさせてください」
「わかりました」
彼女は笑顔で言うと刑事の唇に口紅が微かに残っている唇を合わせた。媚薬が効いているので、刑事はすぐに舌を入れてきた。
それを一分程度続けると、我慢できなくなったようで、刑事が彼女を後部座席に連れて行き、押し倒した。そして、ベルトを取るとズボンとパンツも脱ぐ。出てきたアレを彼女の口に近づける。
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