手違いダンジョンマスター~虐げられた魔物達の楽園を作りたいと思います~
誰が行く?2
俺の強い奴連れていったら安心じゃね? 的な軽い感じで相談してみたら案の定全員が乗った訳なんだが、これには有利不利がある。
「だが、待ってくれ旦那、ただ戦うだけじゃ大将が勝ってしまう。一騎討ちって言うのはフェアじゃないと思うんだが」
流石はサスケ、良く気づいたね。ただの実力勝負ならば、どこに強さの違いがあるかは知らないがユキムラが勝ってしまうらしいからな。アイツどんだけ強いんだよ。
「よし、決めた。だるまさんが転んだにしよう」
「「「だるまさんが転んだ?」」」
「説明しよう。だるまさんが転んだとは、鬼を1人立てて『だるまさんが転んだ』の10文字を言う。その間、ほかの奴等は自由に動けるが鬼が振り向いた時に動いていたら負けと言うものだ。因みに勝つには鬼が背を向けている間に鬼に触れることだ」
「なるほど、それなら俺達でも多分平等にいけるな」
「特別に今回は俺が鬼をやります」
「「「おー」」」
何が「おー」なのかわからんが、まぁ良いだろう。
「じゃ、早速始めよう」
俺は第3層エリアの壁際に移動し、スライム達に背を向ける。先程まではエリアの中心にいて壁際まで移動するのが疲れた。
「いくぞー」
「「「はーい」」」
「だーるーまーさーんが……」
俺が早速言葉を綴ると後ろからは相当大きな騒音が聞こえてくる。
それはもう物凄い速度と音だ、スーパーカーでも走ってるんじゃ無いだろうか。
怖いぞ、見えていない後ろで何が起こってるか分からないんだからな。
「貰ったぁぁぁ!!」
「何を!?」
謎の発言に思わず振り返ってしまう。するとどうだろうか、俺の視界にはダンジョンの空間なんて少しも見えはしない。
色とりどり、鮮やかな体色のスライムが1、2、3……うん、多分全員だね。凄いなぁめちゃくちゃスローに見えるもん。多分そろそろ走馬灯でも見えるんじゃないかな。
「速くねぇ!? おぶふっ!」
まさか6文字だけでここまで接近するとは、流石にその辺考慮して結構間隔開けた筈なのに速すぎるでしょう……。
「よし、この勝負は無効だな」
スライム達の鮮烈な体当たりを体験した後、俺はそう告げる。というか全員が俺に引っ付いて離れなかったので時間がかかった。
そもそも誰が勝ったとか見えなかったし、ちょっと意識飛んだけど生きてるから良いでしょう。
「と言うわけで他の事を考えなきゃな。皆は何がいいと思う?」
「やはり一騎討ちではないでしょうか! 主!」
「大将、それは自分が自信のあるものを言ってるだけじゃないか?」
「ならサスケ、お主は何かあるのか?」
「かくれんぼとかどうだ?」
「それはお主の得意分野であろうが……」
等と軽口を叩き会うユキムラとサスケ。うんうん、仲が良いことで俺は嬉しいです。
「セイカイとイサは何かあるかな?」
「やはり、武と言うものは己の努力の結晶、私はユキムラに賛成です」
意外と武道派なセイカイ。となるとやっぱり……。
「俺もユキムラに賛成だな。血沸き肉踊る。戦いが1番だろ!」
お前血も肉も無いだろ! と言いたい所だが我慢だ俺にあの突進を受ける勇気はもうない。次食らったら死ぬかも知れない。
「他の皆は……」
「はい! 私はサスケに賛成だよ、かくれんぼしようよ!」
「サイゾウちゃん……そ、それじゃ遊びになっちゃうよ。ご主人さんの護衛を決めるんだよ……?」
「ふふ、サイゾウもまだまだ子供ね。じゃあ私からは旦那様と2人っきりで相談するわね……」
「「それはダメ!(です!)」
このスライム達はどさくさ紛れで要求してくる奴が多いな。
2人っきりだと、却下、まだ死ぬわけにはいかない。
「ねぇ、主君! やっぱりさ僕で良いと思うんだよね。護衛には自信があるよ?」
「コスケ、陛下は平等に選別をすると言っているのだ、贔屓などはしない。陛下、ここは護衛としての役割として、危機察知能力の高い者を選出するべきかと」
「いやいや、そこは我が君の素晴らしい所をいくつ言えるかが勝負所なのさ! 断然、勝つのは我だけどね」
「は? モチ、貴様いつから陛下を1番慕っていると錯覚している」
「はは、錯覚? 現実の間違いじゃないかな? ロクロウこそいい加減現実を見るべきでは?」
「殺す」
「殺れるもんならね?」
殺伐としていくロクロウとモチ、コスケはその場に置いていかれた。
「貴様らぁ! 主の良いところを言う勝負だと!? 某も混ぜぬかぁ!」
ユキムラの登場により場が混沌と化した! 後、俺の目の前でそんなことするのは止めて! 恥ずか死するだろ! 誉められ慣れてないの、わかるかな!?
「ボス、どうやって決めるの」
「そうだなぁ、悩み所なんだよな」
「オイラ達はボスの意見なら誰も反対はしないと思うよ」
「いや、反対はしてくれても良いんだけど……あ、そうだな、運に任せよう」
俺はとあるものをDPで出す。これがあればもう考えて迷う必要はない。
ははは、最初からそうすれば良かったぜ。
「よし、皆集まってくれ。これからルーレットを行う!」
「るーれっととは何だい? 我が君」
「この箱の中にそれぞれの名前を書いて中に入れて箱を回す。そうして出てきた名前の奴が今回の護衛。これは運が試される」
因みに用意したのは商店街とかに良くある福引きみたいなルーレット。中に入れる玉は11色でそれぞれのスライムの特徴の色で誰か決める。
いやー、便利だね。だるまさんが転んだなんてどうでもよかったわ。
「はい、回すよー」
ガラガラと、箱の中で玉同士がぶつかり合いながらいつ出てくるか、何が出るかを待つ。
ユキムラと十勇士も真剣な表情で見ている。そんなに緊張する様な事じゃないんだけどな。
「お、出た……うん、サイゾウとユリだな」
「やったー!」
「へ? わ、私ですか!? や、やりましたよっ!」
おーおー、喜んでるね。そんなに喜ぶかね、外は危険なんだと思うんだけど。ただし、当選して喜んでる二人とは対照的にだな。
「ぬぅ……まさか某が外れるとは」
「そんな!? 我が君への愛が足りなかったと言うのかい!?」
「不覚……! 陛下、次こそ私がお守りします!」
この3アホはこんな様子だ。
「あら、2人ともおめでとう。次は私が2人っきりになるから良いのだけれど」
「素直におめでとうございます。私も次こそは当選して見せましょう」
「ガッハッハ! 兄者、悔しいなら泣いてもいいんだぜ?」
「別に悔しくなど……ある」
きちんと称賛をするカケイ、セイカイ、イサ。セイカイは悔しいようだが私事では愚痴らないようだ、僧侶め。
「あちゃー、外れたか。まあ、次があるだろ。俺はサイゾウの代わりに冒険者を見張るとしますかね」
「うわー、外へ行きたかったな。主君、今度は連れていってよね」
「オイラも外れた。こんなもんだよねー、大人しく過ごしておくよ」
そして悔しいのか悔しくないのか分からないサスケ、コスケ、ジンパチ。これはポジティブ何だろうか、でも流石はサスケだ、切り返しが早いね。
「ねぇねぇ、ご主人様? 外にはいつ行くの!?」
「はい……私も早く出たいですっ!」
「まぁ落ち着いて、今日の俺は許容量がオーバーしてるから少し休む。そうだな……明後日には出発しよう」
「「はーい」」
ふぅ、やっと一仕事終わった。11匹も魔物の相手するのは大変だな。キャラが濃すぎて生クリームたっぷりのケーキ1ホール食べた気分だ。
「帰って休も」
「だが、待ってくれ旦那、ただ戦うだけじゃ大将が勝ってしまう。一騎討ちって言うのはフェアじゃないと思うんだが」
流石はサスケ、良く気づいたね。ただの実力勝負ならば、どこに強さの違いがあるかは知らないがユキムラが勝ってしまうらしいからな。アイツどんだけ強いんだよ。
「よし、決めた。だるまさんが転んだにしよう」
「「「だるまさんが転んだ?」」」
「説明しよう。だるまさんが転んだとは、鬼を1人立てて『だるまさんが転んだ』の10文字を言う。その間、ほかの奴等は自由に動けるが鬼が振り向いた時に動いていたら負けと言うものだ。因みに勝つには鬼が背を向けている間に鬼に触れることだ」
「なるほど、それなら俺達でも多分平等にいけるな」
「特別に今回は俺が鬼をやります」
「「「おー」」」
何が「おー」なのかわからんが、まぁ良いだろう。
「じゃ、早速始めよう」
俺は第3層エリアの壁際に移動し、スライム達に背を向ける。先程まではエリアの中心にいて壁際まで移動するのが疲れた。
「いくぞー」
「「「はーい」」」
「だーるーまーさーんが……」
俺が早速言葉を綴ると後ろからは相当大きな騒音が聞こえてくる。
それはもう物凄い速度と音だ、スーパーカーでも走ってるんじゃ無いだろうか。
怖いぞ、見えていない後ろで何が起こってるか分からないんだからな。
「貰ったぁぁぁ!!」
「何を!?」
謎の発言に思わず振り返ってしまう。するとどうだろうか、俺の視界にはダンジョンの空間なんて少しも見えはしない。
色とりどり、鮮やかな体色のスライムが1、2、3……うん、多分全員だね。凄いなぁめちゃくちゃスローに見えるもん。多分そろそろ走馬灯でも見えるんじゃないかな。
「速くねぇ!? おぶふっ!」
まさか6文字だけでここまで接近するとは、流石にその辺考慮して結構間隔開けた筈なのに速すぎるでしょう……。
「よし、この勝負は無効だな」
スライム達の鮮烈な体当たりを体験した後、俺はそう告げる。というか全員が俺に引っ付いて離れなかったので時間がかかった。
そもそも誰が勝ったとか見えなかったし、ちょっと意識飛んだけど生きてるから良いでしょう。
「と言うわけで他の事を考えなきゃな。皆は何がいいと思う?」
「やはり一騎討ちではないでしょうか! 主!」
「大将、それは自分が自信のあるものを言ってるだけじゃないか?」
「ならサスケ、お主は何かあるのか?」
「かくれんぼとかどうだ?」
「それはお主の得意分野であろうが……」
等と軽口を叩き会うユキムラとサスケ。うんうん、仲が良いことで俺は嬉しいです。
「セイカイとイサは何かあるかな?」
「やはり、武と言うものは己の努力の結晶、私はユキムラに賛成です」
意外と武道派なセイカイ。となるとやっぱり……。
「俺もユキムラに賛成だな。血沸き肉踊る。戦いが1番だろ!」
お前血も肉も無いだろ! と言いたい所だが我慢だ俺にあの突進を受ける勇気はもうない。次食らったら死ぬかも知れない。
「他の皆は……」
「はい! 私はサスケに賛成だよ、かくれんぼしようよ!」
「サイゾウちゃん……そ、それじゃ遊びになっちゃうよ。ご主人さんの護衛を決めるんだよ……?」
「ふふ、サイゾウもまだまだ子供ね。じゃあ私からは旦那様と2人っきりで相談するわね……」
「「それはダメ!(です!)」
このスライム達はどさくさ紛れで要求してくる奴が多いな。
2人っきりだと、却下、まだ死ぬわけにはいかない。
「ねぇ、主君! やっぱりさ僕で良いと思うんだよね。護衛には自信があるよ?」
「コスケ、陛下は平等に選別をすると言っているのだ、贔屓などはしない。陛下、ここは護衛としての役割として、危機察知能力の高い者を選出するべきかと」
「いやいや、そこは我が君の素晴らしい所をいくつ言えるかが勝負所なのさ! 断然、勝つのは我だけどね」
「は? モチ、貴様いつから陛下を1番慕っていると錯覚している」
「はは、錯覚? 現実の間違いじゃないかな? ロクロウこそいい加減現実を見るべきでは?」
「殺す」
「殺れるもんならね?」
殺伐としていくロクロウとモチ、コスケはその場に置いていかれた。
「貴様らぁ! 主の良いところを言う勝負だと!? 某も混ぜぬかぁ!」
ユキムラの登場により場が混沌と化した! 後、俺の目の前でそんなことするのは止めて! 恥ずか死するだろ! 誉められ慣れてないの、わかるかな!?
「ボス、どうやって決めるの」
「そうだなぁ、悩み所なんだよな」
「オイラ達はボスの意見なら誰も反対はしないと思うよ」
「いや、反対はしてくれても良いんだけど……あ、そうだな、運に任せよう」
俺はとあるものをDPで出す。これがあればもう考えて迷う必要はない。
ははは、最初からそうすれば良かったぜ。
「よし、皆集まってくれ。これからルーレットを行う!」
「るーれっととは何だい? 我が君」
「この箱の中にそれぞれの名前を書いて中に入れて箱を回す。そうして出てきた名前の奴が今回の護衛。これは運が試される」
因みに用意したのは商店街とかに良くある福引きみたいなルーレット。中に入れる玉は11色でそれぞれのスライムの特徴の色で誰か決める。
いやー、便利だね。だるまさんが転んだなんてどうでもよかったわ。
「はい、回すよー」
ガラガラと、箱の中で玉同士がぶつかり合いながらいつ出てくるか、何が出るかを待つ。
ユキムラと十勇士も真剣な表情で見ている。そんなに緊張する様な事じゃないんだけどな。
「お、出た……うん、サイゾウとユリだな」
「やったー!」
「へ? わ、私ですか!? や、やりましたよっ!」
おーおー、喜んでるね。そんなに喜ぶかね、外は危険なんだと思うんだけど。ただし、当選して喜んでる二人とは対照的にだな。
「ぬぅ……まさか某が外れるとは」
「そんな!? 我が君への愛が足りなかったと言うのかい!?」
「不覚……! 陛下、次こそ私がお守りします!」
この3アホはこんな様子だ。
「あら、2人ともおめでとう。次は私が2人っきりになるから良いのだけれど」
「素直におめでとうございます。私も次こそは当選して見せましょう」
「ガッハッハ! 兄者、悔しいなら泣いてもいいんだぜ?」
「別に悔しくなど……ある」
きちんと称賛をするカケイ、セイカイ、イサ。セイカイは悔しいようだが私事では愚痴らないようだ、僧侶め。
「あちゃー、外れたか。まあ、次があるだろ。俺はサイゾウの代わりに冒険者を見張るとしますかね」
「うわー、外へ行きたかったな。主君、今度は連れていってよね」
「オイラも外れた。こんなもんだよねー、大人しく過ごしておくよ」
そして悔しいのか悔しくないのか分からないサスケ、コスケ、ジンパチ。これはポジティブ何だろうか、でも流石はサスケだ、切り返しが早いね。
「ねぇねぇ、ご主人様? 外にはいつ行くの!?」
「はい……私も早く出たいですっ!」
「まぁ落ち着いて、今日の俺は許容量がオーバーしてるから少し休む。そうだな……明後日には出発しよう」
「「はーい」」
ふぅ、やっと一仕事終わった。11匹も魔物の相手するのは大変だな。キャラが濃すぎて生クリームたっぷりのケーキ1ホール食べた気分だ。
「帰って休も」
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