過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

~慈愛の愛姫のお祝いと慎愛の愛妖精のお祝い~傲慢勇者の誕生日②

□□□□ ~毎朝の日常~ □□□□

商都リブループ・ユウジ別荘 12月24日

うちでは基本、食事はなるべく全員一緒に取ることにしている
これは家族間のコミュニケーションを諮るためだ

そしてそれは当然朝食においても適用される

だからサーシャやあかりの日はなるべく遅れないようにしないといけない
朝のお勤めの時間を考慮して身支度を整える必要があるからだ

そう、考慮する必要があるのだが.....

俺とサーシャが仲良く恋人繋ぎをしながらダイニングに入ると、家族から一斉に注目を浴びることになった

(・・・ですよねー。盛り上がりすぎちゃったもんな)

朝食の時間は決まっている
そして俺とサーシャは30分程遅刻しての登場だ
家族から注目されるのは仕方がないことだろう

ただ、注目の的となった俺は気まずいし、サーシャは顔を赤くして恥ずかしがっている

そんなサーシャが可愛らしかったので、絡めている手をギュッギュッとしてみた

〔!〕

そして俺の行動に気付いたサーシャもギュッギュッと返してきてくれた

サーシャはとってもいじらしくて可愛らしい

そんな遅刻してきたのにも係わらず、悪びれずいちゃいちゃし出した俺達への家族からの反応は様々だ

[ユウ様とサーシャ姉は仕方のない人達ですの]
《まぁ雄司君だからね。仕方ないかな?》
{お師匠様じゃからの。いつものことなのじゃ}
【ユウジ義兄さん。できるだけ気をつけてね?】
なんか俺が原因みたいな流れ?まぁ確かに俺が原因だけどさ!

セリーヌを筆頭にあかり、エステル、アオイなどは苦笑している

(ただ安心してくれ!俺はちゃんと分かっているからな?その苦笑の下に隠された期待の色を!俺といちゃいちゃしたいんだよな!後でいっぱいいちゃいちゃしような!)

〈あんたらね.....遅刻しておいていちゃいちゃしてんじゃないわよ〉
【【【ハァ.....】】】
すんません。サーシャがあまりにも可愛くて.....

詩乃を筆頭にハリー、サラ、ガーベラなどは呆れている

(いやはや手厳しい。誕生日の日ぐらいはいいだろ!と言いたいところだが決めたのは俺だしな.....なるだけ気をつけないと)

【あにさま.....】   
【ユウジ殿.....】
【ゴ主人.....】
お前らは本当相変わらずだな・・・ん?

サリー、アイサ、アマリリスはいつもの如く羨ましがっている

(ハァ.....後でなでなでしてあげよう。てか、そこまでもの欲しそうな顔されたらなにかしてあげたくなるだろ!ねぇ、計算の上か!?計算してやってるの!?しかし、なんだろうこの違和感.....いつもと変わらない3人なんだが?妙にギラギラしているような.....?)

俺が感じたこの違和感。その正体はまた別のお話である

【【・・・】】
本当マセガキだな、お前らは.....

スハイツとジーンは顔を赤くして目を背けている

(うん、とても気持ち悪い。男の恥ずかしがっている顔とか見たくもない)

【本当朝からにいさまとサーシャねえさまはラブラブだよね!】
【【ねー!】】

ミー、テレサ、フアナはきゃっきゃっと楽しそうにしている

(君らマジ天使!可愛すぎる!う~ん.....テレサやフアナをスハイツ達にあげるのはなんかもったいない気がしてきたな)

テレサとフアナの天使組加入が決まった瞬間だった

ちなみにアヤメだけは我関せずを貫いて朝食に釘付け状態だった


その後、家族全員から誕生日のお祝いの言葉をもらったのは言うまでもない

□□□□

商都リブループ・セリーヌとアオイの部屋

家族との楽しい食事を終えた俺はセリーヌの部屋に来ていた
あることをお願いしようとしていたからだ

[ユウ様!いらっしゃっいですの!]
【ユウジ義兄さん、いらっしゃっい】

セリーヌとアオイのダブルちびっこの可愛い笑顔に出迎えてもった

(この二人は本当天使!マジ可愛い!癒される!)

部屋の中に案内された俺は思わず口元がにやけてしまった
セリーヌとアオイの部屋はなんといっても可愛らしいの一言だ

部屋全体はセリーヌの好きな桜色で実に女の子らしい部屋といった感じだ
小物はお揃いのものが多く、セリーヌはピンク、アオイはブルーで統一されている
そして何よりも目立つのが部屋いっぱいに置かれた人形だ
これはアオイの趣味だ。セリーヌも嫌いではないらしいが.....
絵柄のショーツもそうだったがアオイは何気に少女趣味らしい

俺がベッドに腰掛けた瞬間、ふわりと甘い香りが漂った

(部屋に入った瞬間もそうだったのが、どうしてこう女の子の部屋ってやつはいい匂いがするんだろうな?ドキドキする.....)

[ユウ様。改めてお誕生日おめでとうございますですの!]

セリーヌはそう言って自分の専用場所である俺の膝上に向かい合うように座ってきた
セリーヌの小さくて可愛らしくもキュッと引き締まったお尻の感触についつい顔が綻ぶ

【ユウジ義兄さん。お誕生日おめでとう。コーヒーでよかったよね?】

一方アオイは甲斐甲斐しく俺達の飲み物を用意してくれている
よく気が利くとてもいい子だ
尖った鋭い耳がたまにピクピク動くのがすごく可愛い

その後しばらくはセリーヌをもふもふしながら、セリーヌ、アオイととりとめのない会話を楽しんだ

□□□□ ~セリーヌといちゃいちゃ~ □□□□

さて、セリーヌ達とまったりしていたいのはやまやまだが、本題を切り出さないといけない

ただ正直切り出しにくい.....

「セリーヌ。お願いがあるんだが.....」
[なんですの?ユウ様!]
うぅ.....言いにくいなぁ。。。

セリーヌからはそれはもう眩しい笑顔が向けられた
セリーヌのそんな様子をみて温かい眼差しをむけるアオイ

(ぐぅ.....これはきつい。とても言える雰囲気じゃないぞ、これ。でも言わないとな.....)

「そ、その今日の夜のことなんだけどさ。また順番を譲ってもらってもいいかな?」

そう、俺のお願いとは今日の夜も交代してもらうことだ
本来なら昨夜はセリーヌだったのだが、無理を言ってサーシャに交代してもらった
そうなると当然今日はセリーヌになる。なるのだが.....

(ただなぁ.....多分今日エステルの告白があると思うんだよな。そしてエステルに告白されたら俺もエステルも我慢がきっとできなくなる)

だからセリーヌには悪いとは思うがお願いをしてみた

[・・・]
【・・・】

セリーヌの顔からは華やいだ笑顔が一気になくなった
そしてそんなセリーヌと俺の様子を見て視線を逸らすアオイ

部屋の中にすごく気まずい空気が流れる.....
俺とセリーヌ、アオイだけの息遣いが部屋に響く

[.....わかりましたの。ユウ様]

俺に向けられたのは笑顔だった
でも決して華やいだ笑顔ではない。少し無理したような笑顔だ
俺に気を遣わせまいとするセリーヌの優しさが篭った笑顔

「!」

(あぁ~。なんて慈愛に満ちた笑顔なんだろう。美しい)

そこにはただ可愛いらしいだけじゃない
大人の女性の片鱗をみせる美しいセリーヌがいた
そしてそんな美しい笑顔にときめいた俺がいる

だから俺は.....

膝上にいるセリーヌを優しく包み込むように抱きしめ、セリーヌの肩に顔を乗せ素直な気持ちを伝えた

「ごめんな。そしてありがとう」
[ユウ様.....気にしなくていいんですの]
「気にもするさ。セリーヌにはいつも我儘ばっかり言ってる」
[いいんですの。ユウ様が喜んでくださるなら嬉しいんですの]
セリーヌ、マジ天使!あぁ~セリーヌ、可愛いよ、セリーヌ!

───ちゅっ

不意にセリーヌから頬にキスされてしまった
きっとセリーヌなりに俺に気を遣わせないようにと考えてのことだろう

(本当セリーヌには敵わないな。いつも我儘をきいてもらったり、慰めてもらったり.....こんな小さいのに俺よりもずっと大人なんだよな)

そんなセリーヌの気持ちが愛おしくて、俺は抱きしめている力を少し強めた
セリーヌも俺を抱きしめるように手を腰に回し応えてくれた

「ありがとう、セリーヌ。愛してる」
[セリーヌもユウ様を愛していますの]

そしてお互い慈しむかのようにそっと口付けをした

顔を離しセリーヌを見ると頬は桜色に染まっていてとても可愛らしい

そしてまた愛おしむようにお互い抱き合った

(やっぱりセリーヌは癒されるな。それにすごくいちゃいちゃしてる!って充足感がある。サーシャやあかりの場合だとどうしてもムラムラすることが多いからなぁ。このあたりはセリーヌが頭一つぬけているんだよな。)

「セリーヌいつもありがとう。こんなに甘えられるのはセリーヌかヘイネぐらいだよ」

[どういたしましてですの。それにお姉様と一緒なんて光栄ですの!]

(でもセリーヌやヘイネの甘やかしは男をダメにするような気もするんだよな。実際俺の我儘はほとんど聞いてもらっているし。俺の全てを甘受してもらってもいる.....まさに夢見心地な気分だ。甘く包み込まれるような感覚がすごく気持ちいい)

[でもユウ様?セリーヌ達だけじゃないですの!アオイだってユウ様を甘えさせてくれるはずですの!]
え?マジ?でもアオイは恥ずかしがりそうな気も.....

【ふぇ!?ぼ、ぼく!?】

アオイは突然名指しされたことに驚いていた
当然俺も驚いたが真偽の程を確認してみたい気持ちの方が強かった

だからアオイに確認してみた

「アオイも甘えさせてくれる?」
【ユ、ユウジ義兄さんが望むなら.....】
マジだった。セリーヌはアオイのことよく見てるな.....

アオイの透き通るような白い肌が見る見る赤くなっていく
どうやらアオイは答えただけでも恥ずかしいらしい
そんな慎ましいアオイはやっぱり可愛い。可愛いのだが.....

今はセリーヌにとことん甘えたい!
だからアオイに甘えるのは次回のお楽しみってやつだ!

「じゃあ今度甘えさせてもらうな?」
【う、うん。いつでもいいよ.....】
ぶっ!?鼻血出そうになった。アオイ、可愛いよ、アオイ!

(アオイの上目遣いとか興奮したな.....しかしなんでまたセリーヌはいきなりアオイを名指しにしたんだ?)

不思議に思った俺はセリーヌの横顔をチラッと伺った
そんなセリーヌは悪い顔をしていた。ニヨニヨしていた

(.....はっはぁ~ん。なるほどね、理解した。アオイを炊きつける算段だったんだな。はぁ、本当仕方ない奴だな、セリーヌは。アオイのことになるとやたら積極的になるからな。まぁでもちょうどいいか。その話もついでにしようと思っていたし)

セリーヌは目論見通り上手くいったことでご満悦だった
対するアオイは汐らしくなって、こちらをチラチラ伺っている

(本当仲のいい姉妹だな。とりあえず今はセリーヌにとことん甘えるか。セリーヌにいっぱい甘えて、夜の順番を交代させてしまった罪悪感を上書きしないと!)

「セリーヌ。もう少し甘えていい?」
[好きなだけ甘えてくださいですの]
いや、本当セリーヌは俺がセリーヌに甘えるのが好きなんだな

「んじゃ、遠慮なく.....」

そう言って俺はセリーヌの肩に乗せていた顔を、まだ成長途中であろうセリーヌの胸の中に埋めた

───ぽふっ

そして確かにそこにある感触を確かめるように首を動かす

───ふにふにっ

[ユウ様!?]
【ユウジ義兄さん!?】

(ふっふ~。驚いているな?こういうのは普通胸の大きい人、例えばヘイネやサーシャ、あかりにするのが定番なんだろうな。ただヘイネ達だとムラムラしちゃうからな。俺はいちゃいちゃしたいんだ!だからそういう意味ではセリーヌは安心だ!すごく落ち着く、気持ちが安らぐ.....)

俺は驚くセリーヌ達を無視して安息の地を更に満喫する

───ふにふにっ

[やぁん。くすぐったいのですの!]
【あわわ.....】
[ふぇひぃむ。ほぉふぅひぃほぉのふぁふぁでひぃひぃふぁ?]
[あぁん。ユウ様!そのままでしゃべらないでくださいですの!]
【・・・チラッ・・・チラッ】

(おっと。つい心地好くて気付かなかったぜ。げへへ。それにしても.....)

「すごく気持ちよかった!もう少ししたいんだけどいい?」
[は、恥ずかしいですの。でもユウ様が望まれるなら.....]
【お、お姉ちゃん。大胆だよぉ.....】

アオイはどうやら思考回路はショート寸前みたいだ。初で可愛い
セリーヌは頬を桜色に染め恥ずかしがっている。なんか色っぽい

「それとセリーヌ喜べ!さっきので分かったことがある」
[なんですの?]
「昔より確実に大きくなっている!」
[なにがですの?]

(いやいやいやいや!今の流れで分からないのもどうよ?それに昔より大きくなってるのは当たり前なんだよな。9歳の時と14歳で同じなはずがない!ただセリーヌは幼児体型なのを気にしているからな。こういうところでちゃんと成長しているんだってことを実感させてあげないとな。いつも甘えさせてもらってるんだ。俺流の恩返しで少しでもセリーヌのコンプレックスを解消してあげたい。まぁとりあえず分かっていないようなのでまたふにふにっさせてもらう)

「これだよ、これ!確実に大きくなってるぞ?」

───ふにふにっ

そう言って俺は両手でセリーヌの胸をふにふにっした
うん、確かにそこにある感触を感じる!

この行為にアオイは全身真っ赤になっているのを確認できた
対してセリーヌもとても恥ずかしがっている.....とはいかなくて凄まじい勢いで詰め寄ってきた

[本当ですの!?ユウ様!]
うわっ!びっくりした.....

「あ、あぁ。俺が言うんだから間違いない!だから言ったろ?セリーヌはまだ成長途中なんだって。エステルは例外中の例外なんだよ」

[よかったですの.....]
涙を浮かべ、ホッとしているセリーヌ

(あ~!もう本当可愛いな!セリーヌは!)

「セリーヌ。またさっきのしていい?すごく落ち着くんだ」
[はいですの!]

そして俺は再びセリーヌの胸の中に顔を埋めた

───ぽふっ

[ユウ様。いかがですの?]
「うん、やっぱり落ち着く.....」

セリーヌが頭をなでてくれているようだ
なでられる感覚が更に心地好い

「やばいな。これ相当破壊力あるぞ?依存しそうだ.....」
[ユウ様がおっしゃって頂ければいつでもしますの]
いつでもか.....順調にダメ人間になっていきそうだ。でも.....

───ふにふにっ

「毎日お願いしたいかも。それに.....」
[?]

───すんすんっ

「セリーヌの匂いがする。いい匂いだ」
[ちょっ!?ユウ様!?匂いは恥ずかしいですの!]

(そんなに恥ずかしがることか?サーシャなんて毎日してるような気がするが.....たまにサリーもやっているしな)

「ダメ。このままでいてくれ」
[うぅ~恥ずかしいですの。変な匂いしてないといいですの]

───すんすんっ

「やっぱりいい匂いだ。ありがとう、セリーヌ」
[匂いにお礼言われても恥ずかしいだけですの!]
なるほど。それは確かに!俺も恥ずかしいかも

その後もセリーヌの胸の中に顔を埋めて存分に甘えさせてもらった


セリーヌからの芯から蕩けさせるような甘やかしの誕生日プレゼントをもらった俺は今幸せの絶頂にいた

俺の慈愛の愛姫はいつだって可愛いくて甘えさせてくれる!
ありがとう、セリーヌ!俺はセリーヌをいつまでも大切にしたい!


□□□□ ~アオイの核心に迫る~ □□□□

さて、セリーヌと存分にいちゃいちゃできた俺は次の話題を切り出そうと思う

「セリーヌ。それにアオイ。聞いてほしい」
[改まってどうしたんですの?]
【僕も?どうしたの?ユウジ義兄さん】

「実は18歳になったら.....」

それから俺はセリーヌとアオイに、サーシャに伝えたこと全く同じことを説明した

18歳になったらセリーヌ達と正式に結婚するつもりでいること
結婚式は訳あって先送りだけど必ず挙げるつもりでいること
イリアス式の結婚の儀式を執り行う予定であること
儀式の内容は既にサーシャから教わっていること

「そんな訳だからセリーヌもそのつもりでいてくれ」
[ユウ様.....すごく嬉しいですの!]
【お姉ちゃん、よかったね!おめでとう!】
[ありがとうですの!アオイ!]

姉妹で仲良く喜びあっている姿はとても微笑ましい
特に我が事のように喜んでいるアオイは本当にお姉ちゃん想いのいい妹だと思う

そんなお姉ちゃん想いのアオイがふと尋ねてきた

【ユウジ義兄さん、結婚式が先送りになるのはなんで?】
あぁ~やっぱり気になるか。いや第三者だからこそか?

実際サーシャやセリーヌからは聞かれなかった
多分結婚できる喜びが勝っていたからだろう
対してアオイは第三者からの冷静な目で見れる
だからこそ先送りにする理由が気になるのかもしれない

「ある人を待っている」

俺はチラッとセリーヌを見る
セリーヌも俺の視線に気付いたようだ。そして.....

[もしかして、そのある人ってマリー姉様ですの?]
「その通りだ。俺はマリーが来るのを待っている」

(ぶっちゃけ先に結婚式を挙げて、マリーが来たらマリーだけで結婚式を挙げてもいいっちゃいいんだが.....)

「これは俺の我儘なんだが.....みんなが仲良く花嫁姿になっているところを見たいんだ。俺は賢くもないし頭もよくない。だからこの瞼に、この脳裏に焼き付けられるのは一回ぐらいだ。だからこそ全員揃った状態で、みんなの綺麗な花嫁姿を焼き付けたい」

[セリーヌもマリー姉様と一緒がいいですの!]
セリーヌはマリーのことを慕っているしな

【ふふっ。ユウジ義兄さんって意外とロマンチックなんだね?】
意外と!?これでも結構ロマンチストだと思うんだけどなぁ~

「それにまだ理由はある。マリーの嫉妬問題だな。正直その問題を解決した後で結婚式を挙げた方がスッキリすると思う」

[それは確かにそうかもしれないですの.....]

セリーヌはげんなりしている。俺もしたいよ!
そんなセリーヌを憐れんだ目で見つめるアオイ
アオイさん、アオイさん。人事じゃないんですよ?

「更にすぐ結婚式を挙げられない理由はまだある。これからも嫁候補が増える可能性があるからだ。実際エステルは既になりかけているしな。多分だが今日告白されるんじゃないかと思っている」

(まぁ多分だけど確信に近いかな?それにエステルだけじゃない。リアもいるしな。更にサリーやアイサ、アマリリスについてもどうするか真剣に考えないと.....あっ。アーネもか?まぁアーネはとりあえずいいか。そしてそれは目の前の.....)

[あっ!もしかして今日の交代はエステルとですの?]
「そういうことなんだ。ごめんな、セリーヌ」
[それはもう終わったことですの]
「ありがとう、セリーヌ」

俺はセリーヌをもふもふしながら、核心に迫る覚悟を決める

そしてアオイに尋ねた

「アオイ。これも18歳になったら覚悟を決めるつもりだったんだが.....アオイはどうするつもりなんだ?俺のこと好きなんだろ?」

俺はアオイを見つめた
アオイが俺に好意を抱いているのは分かっていた
そしてその想いを封印していることも.....

【ふぇ!?ぼ、僕は.....】

アオイが今まで見たこともないほど慌てふためいている
ただ思ったよりも俺の言葉を冷静に受け止めているようにも見える

(・・・?てっきり強く拒絶してくると思ったんだがな?なにか心境の変化でもあったのか?)

「あ!今すぐ答えは出さなくていいぞ?じっくり考えてくれ。待つのはエステルで慣れているからな(笑)てか、アオイは俺への気持ちを封印してるんだろ?悪いがアオイの恋慕スキルは全部見えてるからな?」

【ええええ!?なんで見えてるの?だって見えないって説明にあったよ!?】

そこで俺はアオイに、
ヘイネから真の神眼をもらったこと
神眼の前では全てが白日の下に晒されること
信じてもらう為にアオイの恋慕スキルの解放条件などなどを教えてあげた

【そ、そうなんだ.....ユウジ義兄さんに僕の気持ちがバレてたんだね。全然隠せてなかったんだ.....】
いや、俺は神眼なかったら分からなかったがな.....

「お、おぅ!バレバレだったな」

(それにしても「俺も」ときたか。誰が気付いたのか知らないが、そういう話を家族間でしているのか?だからアオイは俺の言葉を冷静に受け止められたんだな)

「だから今すぐじゃなくていい。真剣に考えてみてくれ」

(まぁ今回はこんなところかな?アオイに促せたぐらいで十分だろ)

【.....ユウジ義兄さんは僕のことどう思っているの?】
あっやべ。また気持ちを伝えるのを忘れるとこだった!

「そうだな。今まで家族として愛していたから急にセリーヌ達と同じように愛しているとは言えないかな。ただ.....好ましくは思っているよ。アオイは可愛いし、気が利くし、賢いし、何よりとっても優しい子だ。嫌いになれるはずがない。むしろ今までよく家族愛だけで済んでいたな、とつくづく思うよ。恋人にしたいと思っていてもなんらおかしくないぐらいアオイは魅力的だ。もしアオイが俺との関係を本気で望むなら、これから少しずつお互いの距離を縮めていけばいいと思う。俺の気持ちはこんな感じかな?」

いきなり恋人や嫁ってのはさすがに俺でも無理だ
今でも可愛い義妹にしか見えないのだから.....
それでもアオイが望むならやはり真剣に考えるべきだろう

アオイを伺うとまるでゆでだこのように真っ赤になっていた
もしかしたら人生初なのかもしれない、異性にここまで好意をぶつけられる行為は.....

だからこそせめてもの抵抗で繰り出したその言葉は.....

【で、でも僕弱いからマリーお姉ちゃんに殺されちゃうよ.....】

現実をよく理解した一言だった

(やはりアオイは賢い子だな。状況をよく理解している)

「そうだな.....ぶっちゃけ今の俺には守りたいものが多すぎる。ヘイネに、セリーヌに、サーシャに、あかりに、エステル。あとは家族もそうだな。そしてもしかしたらまだ増えるかもしれない未来の嫁達。俺は傲慢だからな。全部を守りたいし、全部を守ってみせるつもりだ。それはマリーからも、例え神からでもだ。だからアオイが俺との関係を望むなら、アオイは俺が全力で守ってやる!マリーの件だけじゃない。これからのアオイの人生全部を俺が守ってやる!だからその辺はまぁ信じてもらうしかないかな」

[セリーヌもユウ様が愛したもの全てを守りますの!例えマリー姉様からでも!]
おぅ!頼りにしてるぞ、セリーヌ!

【ユウジ義兄さんが僕の人生を.....キュ~】

アオイは頭からシュ~っと煙りが出ているかの如く真っ赤になってその場で気を失ってしまった

(ええええ!?どこまで純情なんだよ、アオイは!異性に対する耐性なさすぎだろ!不安だ、この先のアオイの人生が不安すぎる.....)

俺とセリーヌは顔を見合わせお互い苦笑してしまった
もしかしたらセリーヌも俺と同じことを考えていたのかもしれない

アオイのことはセリーヌに任せ、俺はそっと部屋を後にした


俺の慎愛の愛妖精はどこまでも純情で慎み深い!
頑張れ、アオイ!俺はアオイをいつまでも見守っていたい!


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