過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

~デートと打ち明け~②

冒険者ギルドのお約束をさっさと死圧で鎮圧し、俺たちはデートを再開した

「そういえば、ユウジ様はギルドでなにを大量に買われてたんですか?」
桃色空間作りだしたのに、しっかり確認みてるな

「魔刻結晶ってやつ。知ってる?」
まぁ魔力眼で見ればわかるか

「なるほど。ユウジ様はなにかされるんですか?その量は明らかに異常ですし」
う~ん。どうしよう?魔山のこと話すとついてきそうだしなぁ

「ほら!サーシャはダンジョン行くんだろ?サーシャの為にさ」
うん、嘘はついてない。事実が違うだけだ

「ユウジ様ありがとうございます!頑張りますね!」

なんとかなったな
多分俺が狩りをすれば一気にたまるきがするんだよなぁ
今後家のこととかあるし、貯蓄するかな

□□□□

お昼時・河原

「なんかお腹空いたな、どこかの店に入ろうか」
なににしようかな~、サーシャの希望聞くか

「あ、あのユウジ様。私お弁当作ったのでいかがですか?お口に合えばいいのですが・・・」

「え?マジ?食べる!食べる!すげ~楽しみ!場所作るから待ってて!・・・世界創造!」

あっという間にレジャーシートに強化魔法をかけ、座り心地はもふもふの感触を味わえるようにした
更に小規模サイレントをかけ、砂埃や虫などを遮断した

「どうぞ、サーシャ」
素敵空間へいらっしゃい

「ありがとうございます。え?なんです?この座り心地」

「もふもふだな。俺はもふもふに命をかけてる、いや、かける価値がある!気持ち良くない?」
ふぇんりるマントには劣るが、これはこれで

「そんなにですか!?確かに気持ちいいですが、なんか眠くなっちゃいますね」
その気持ちわかる!でも今はサーシャの手料理だ!

「お弁当食べたら、少しゆっくりしようか。視認魔法もかけておくよ」

「ユウジ様は本当に規格外ですね笑。はい、とうぞ」

微笑まれた、かわいい
サーシャが用意してくれたのはサンドイッチだった
色とりどりなサンドイッチは目を楽しませ、食欲をそそる匂いは鼻を楽しませ、様々な食材に合わせた調味料や素材の味は舌を楽しませた。
いや、すごい美味い。これは虜になる。
完全に胃袋を捕まれた

「いかがでしょうか?」
不安そうに尋ねてくるサーシャ

「いや、これはやばいぐらい美味いよ。完全にサーシャの料理の虜だ。他のも食べたいぐらいだ!王宮の料理よりもサーシャの料理を毎日食べたいよ。絶対サーシャはいい奥さんになれる!」
あまりの感激にまくしたててしまった

サーシャは本当に嬉しそうな顔をして、ガツガツ食べている俺を眺めていた

「そ、そのユウジ様さえよければ毎日お作りしますよ」 
もじもじしながら聞いてくるサーシャ

「え?大丈夫なの?俺はすごい嬉しいけど、サーシャは大丈夫?」

色々まずいんじゃないか?勝手に調理したり、食事の時間とかもあるだろし。王宮はうるさそうな気が・・・

「調理は事前に確認を取れば問題ないですね。素材は自前なら文句は言われないはずです。食事はお邪魔じゃなければお部屋で一緒に取りたいです」

さ、さすが副メイド長。
もはや何がどじっ子なのか全くわからん

「無理してないなら、お願いしたいよ。俺もサーシャと一緒に食べたいからさ。本当は手伝いたいけど俺は朝弱いから、その代わり素材はまかせろ!」

毎日サーシャの手料理が食べれるなら、素材なんてちょろいちょろい 

「そうだな、素材も色々あるだろし一緒に買い物をしていけばいいんじゃないか?資金はてきと~に調達する」
なんか日本の食卓事情みたいで苦笑した

俺達はサーシャのお弁当に舌鼓を打ちながら、あれこれと話していた


□□□□


食事を終えた俺達はそのまま河原でまったりしていた 
サーシャは俺に寄り添い、肩に頭を乗せて寄り掛かっていた
サーシャからは女性特有の甘い香りが鼻をつく
川のせせらぎも、サーシャの吐息も全てが心地好かった
そんな心地好さが眠気を誘ってきた

「ユウジ様お休みになられるなら、膝をお使いください」

サーシャは膝枕を提案してきた
俺はそれに甘えた
サーシャの膝枕はまさに極上だった
サーシャは微笑みながら頭を撫でてくる
あまりの気持ち良さに俺は夢路についた

・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。

どれぐらいの時間がたったのだろうか
サーシャもうつらうつらとしていた
おわかりになるだろうか?大きい山脈が、サーシャがこくりこくりと体を動かすたびに揺れるのだ  
たまに顔に触れる時、甘い香りと柔らかい感触で理性が吹き飛びそうになる
今すぐに膝枕から離れないとまずいとは思いつつも、サーシャの睡眠の妨げになる可能性もあるのでじっと堪えることにした

ひたすら耐えた、ずっと、ずっと。
そして誘惑に負けた。
少しくらいならと、ツンと、つついてみるとぷるんと揺れた
それがユウジの限界だった

起こさないようにと、軽く触れ、柔らかい感触を楽しんでいた
「んぅ・・・」
サーシャから時折漏れる甘い声にユウジはもはや理性の抑えがきかなかった
もっと触りたい、揉みたい、わしづかみたい・・・
もうユウジは野獣になりかけていた
その時ユウジはサーシャと視線があった

「ユ、ユウジ様?」
ユウジは慌てた、寝ている女の子になにをしているのか

「ご、ごめん・・・」

それぐらしか言葉がなかった
サーシャはユウジの様子から何をしていたのか察したのだろう

「私に欲情して頂けたのならとても嬉しい事です。ご自分を責めないでください。むしろユウジ様の中で、私がそういう対象になっていることに嬉しさが込み上がってきます。私はユウジ様が好きです。ユウジ様に抱いて頂きたいと思っています。それでも抱いては頂けないんですか?」 
サーシャは本気なのだろう・・・

「・・・」

ユウジはどう返事をしたらいいのか悩んだ
サーシャのことは好きだ。本音をいえば抱きたい
でもユウジにはヘイネとの『約束』がある
ヘイネを裏切ることは絶対できないし、やりたくない
ヘイネを裏切らず、サーシャも傷つけない方法
無言はダメだ、サーシャを拒絶したことになる・・・
どうしたらいい?どうしたらいい?どうしたらいい?
献身的な愛を捧げるサーシャを傷つけたくない
俺の全てを愛してくれるヘイネを裏切りたくはない
早くしろ!サーシャが傷つくぞ!

俺がかなり葛藤しているのがわかったサーシャは確認の意味で尋ねてきた

「ユウジ様、一つ確かめさせてください。いつか、いつかは抱いて頂ける日がくるのでしょうか?」
とても悲壮な質問だ・・・
サーシャを悲しませてしまった

「それは約束する」

「ありがとうございます。今はその言葉で期待して待つことができます」
ありがとう、サーシャ

「それと、一つ我が儘を言わせてください」
サーシャの手が下へとのびてきた

「さ、サーシャ?」

「殿方がこのようなことになったらとても苦しいのだと本で読んだことがあります。上手くできるかはわかりませんが、せめてその苦しみから解放するお手伝いはさせて頂けませんか?」

どうする?そういうことだよな?
とても嬉しい提案だが、これもダメなような気もする
しかしこれも拒絶したとなるとサーシャがどれだけ悲しむか・・・
ヘイネの『約束』を破らない範囲で、サーシャのお願いも聞いてあげたい、サーシャのことも愛してるんだから
ヘイネにはちゃんと言おう、そして謝ろう
許してもらえないかもしれないが、それでもサーシャを傷つけたくない

「サーシャがしたいならお願いできるか?いや、ごめん。卑怯な言い方だった。俺がサーシャにして欲しい」

「お気遣いありがとうございます。上手くできなくても怒らないでくださいね?」

サーシャのしっとりと柔らかい手が触れてきた
冷たくてとても気持ち良い

「お、おおきくて、その、あついです・・・」
顔はかなり真っ赤だ

「で、できれば解説なしでお願いします」
俺も恥ずかしい

サーシャの細く柔らかな手に包まれながら、俺は果てた


□□□□

サーシャのお手伝いが終わった後、二人は気まずさから無言だった。

俺は満足したんだが、なんて声をかけていいやら・・・

「ま、またお手伝いさせてもらっていいですか?」
不意にサーシャからお願いがきた

まだその話引っ張るの!?意外とサーシャはえっちぃ娘なのか?メイドのご奉仕なのか?

「た、たまにね?」
この選択肢が正解か?どうなんだ!?

「ありがとうございます!」
満面の笑顔だった、でもいいのか?かわいいけどさ


□□□□

夕刻・平原

俺達はデートを再開した
ぶらぶらと歩きながら、色々な話をした
楽しい時間はあっという間だ
間もなく日没となる
俺らは平原へと来ていた
大切な話をするならここしかないと思っていた
それには理由があった

「この世界には月があるのに星は見えないんだよな」
そう、イリアスはなぜか星がみえない、月あるのに・・

「ホシ?ですか?」
サーシャはわからないと首を傾げる

「そう、星。俺の世界では当たり前に見えてたんだ。そうだな、あそこに月あるだろ?あれのかなり小さいが空にいっぱい散らばって夜空を彩るんだ」

「それはとても美しいんでしょうね、見れないのが残念です。」
本当に残念そうだ

「見れるよ?いや、サーシャに見せたい アストラル!」

サーシャは展開される無数の星々に魅了されていた
星々の輝きに照らされたサーシャはとても美しくかった

「サーシャ。俺はこの世界にきてサーシャに出会って恋をした。この世界には星がなかったから、どうしてもサーシャに見せたくて、この魔法を創り出した。俺はお前が好きだ、惚れている。いつまでも俺の隣でたんぽぽのように咲き誇っていて欲しい」

一旦言葉を止め、サーシャを見つめる
サーシャも見つめる  

サーシャが言葉を綴ろとした所を遮った

「だからサーシャには隠し事をしたくない。告白をしたあとで申し訳ないが聞いてほしい。サーシャのことは誰よりも愛している、嘘はない。ただサーシャと同じぐらい愛している女性が他に3人いる。この世界にはいない。別の世界だ。俺はこの3人を必ずこの世界に連れて来る。この3人がいてくれなければ、今の俺はない。3人を手放す選択肢はない。そしてサーシャのこともだ。答えを聞かせてほしい。サーシャはどうする?」

「私の事もちゃんと愛してくれますか?」

あぁ懐かしいな、そのセリフ
そう思いだし笑ってしまった  

「ユウジ様!?」
突然笑い出したユウジに驚くサーシャ

「悪い、同じ質問をした最愛の人がいてさ」
優しく微笑む

「俺はサーシャもちゃんと愛するぞ、みんな身分に違いはあるが、俺には関係ない。みんな愛している」

身分なんて関係ない、みんな愛しいんだから

「でしたら、私は一生ユウジ様についていきたいです!」

「わかった。ならずっと俺について来い、遅れるなよ?」
笑ってサーシャを抱き寄せる

「受け取ってほしい。最愛の人みんなに渡している、俺からの親愛の証だ」

サーシャの髪に添える髪飾り
マジックピン 『エリクシルの愛飾り』

「サーシャ、エリクシル(蝶)好きなんだろ?セリスから聞いた。セリス心配してたぞ?サーシャが絶対勘違いしてるって笑」

「セリスが、ですか?」
心を隠す、醜い部分は隠したい・・・

「あぁ、セリスと俺がいい感じになってるとかってな。ないない。セリスと話していたのはサーシャ、お前のことを知るためだ。安心しろ?サーシャが俺をしっかり捕まえておかないとセリスにいっちゃうかもしれないぞ?しっかり捕まえておけよ?笑」

「むぅ~、ユウジ様ひどいです」
口では不満を言ってるが、安心したのだろう。顔は笑顔だ

「サーシャ。いつまでも俺の隣で咲き誇っていてくれ」

お互い見つめ合い、初めて、唇と唇でキスをした
お互いが認め、もとめるように・・・


手を握りながら王宮に戻る途中、サーシャは尋ねてきた
「ほかのみなさんはどんな感じなんですか?」

「女神に、魔王に、王女だな」

「え?」

サーシャの驚きの声が夜空に木霊していた


マジックピン 『エリクシルの愛飾り』

込められらた想いは 『永遠の愛と努力』

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