過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

~嫉妬と神友~

{サーシャ、大切な話がある。明日なんだが、大事な用があるから休みにしようと思う。サーシャも羽を伸ばして貰っていい。ただ、そうだな、夕方ぐらいには時間を空けておいてもらえると助かる。そこで大切な話・・・違うな。これだと誤解する場合があるか。大切な人をサーシャに引き合わせたい}

魔法の練習をしている時、ユウジ様からお話がありました。とても真剣な表情だったのですぐに理解できました

(ついにこの時がきたのかぁ。異世界の方と聞いていたから、まだしばらくは二人っきりだと思ってたのになぁ。もうしばらく二人で過ごしたいなぁ・・・)

・・・。
いつからだろ?
この嫌な感情がでてくるようになったのは
セリスの時もそうだった・・・
この正体はわかってる、独占欲や嫉妬
無縁だと思っていた。でも存在していた

結局ユウジ様のお話だと、20日に1回しか会えないらしい。よくわからないが、まだしばらくは二人みたいだ。
明日の夕方に紹介されることになった

(まだ二人なんだ・・・よかった。ち、ちがう!よくない!はぁ、私はなんて嫌な女なんだろう・・・。ユウジ様が愛してさえ頂ければなんでもよかったはずなのに。今は私だけを見ていて欲しいと思うようになってしまった。今の私を見たらユウジ様は幻滅されるだろうか)

ユウジの部屋から退出し、いつものように鍛練していたが全く身にはいらなかった
心が乱されて鍛練どころではなかったのだ

(ダメだ、全く鍛練できていない・・・。明日のことが気になって。課題は終わらせてあるし、今日は休もう)

サーシャはそのまま寝室に戻り眠りについた
最近眠りにつく前は、ユウジから貰った愛飾りを胸に抱いて眠るようにしていた。すこしでもユウジといたくて
いつものように寝たつもりだったが自然と涙が流れていたことに気付かなかった

朝食を一緒に食べたユウジは出掛けていった
どこからどう見ても嬉しそうにしているのは見ればわかった

(羨ましい、そこまでユウジ様に想われているなんて・・・。私だってユウジ様に想われていたい。私だけをみていて欲しい。ユウジ様に頭を撫でてもらいたい。ユウジ様に触れて頂きたい。ユウジ様・・・。)

ユウジのことで頭がいっぱいなサーシャはただただぼっ~としていた
そこへセリスがやってきた

{あれ?今日はユウジ様のところに行かないの?}
行きたいよ、でもついて来るなって言われたし

「今日は大切な用があるみたいでお休みになったの」
ユウジ様、今頃何をしているんだろう、会いたいな

{ふ~ん、じゃあ今日はアマンダさんのところに?}

私がアマンダさんに武技を習っているのは、メイド仲間の間では周知の事実だ
ただユウジ様には内緒にして褒めてもらいたかったのでみんなには黙っててもらうようにしていた

「う~ん、なんかやる気がでないんだよね・・・。」 
{・・・。顔に出てるよ、心配だって。なにかあった?}
そっか、顔にでるほどだったんだ・・・

「セリスは嫉妬したりすることはない?嫉妬するのは醜いと思う?」
{私はまだ恋愛したことがないからわからないけど、嫉妬なんて当たり前にあるんじゃないの?多分するんじゃないかな?それが醜いかはわからないよ}

「当たり前・・・でも好きな人に嫌われちゃうかも?って思わない?」
{だから~経験ないからわからないよ!でもユウジ様なら大丈夫でしょ}

「ユ、ユウジ様の事じゃないよ!でもなんでユウジ様は大丈夫なの?」
{なに今更なこと言ってるの。バレバレだってば。それにユウジ様がサーシャといるときの顔幸せそうだよ?気付いてないの?いつもいちゃいちゃしてんのに。あれは絶対サーシャにべた惚れだから、嫉妬ぐらいで嫌ったりしないでしょ}

そっか、幸せそうな顔してくれてるんだ、嬉しい
いつも甘えてばかりであまりお顔みていないせいかも
今度からはちゃんと見よう、でも恥ずかしいかも

「そっか、大丈夫なのかな?でも心配だよ」
{聞いてみればいいんじゃないの?ユウジ様なら答えてくれるでしょ。サーシャは遠慮しすぎ!}

「え?こんなこと聞いてもいいの?ご迷惑にならないかな?」
{それが遠慮だって言うの。サーシャが一人で考えたって答えでないでしょ?ユウジ様自身のことなんだから聞かなきゃ答えでないよ?}

「でも、嫉妬する子は嫌いだって言われたら・・・怖いし」
{ないんじゃないかな~?というか、多分ユウジ様もするんじゃない?ユウジ様独占欲強そうだし。ユウジ様がよくてサーシャがダメってことないでしょ。それに仮に嫉妬する子は嫌いでも、サーシャを嫌うことはないよ}

「な、なんでわかるの?」
{それを私に聞くわけ?はぁ、これは重症だわ。そんなことは私よりもサーシャのほうがわかってるでしょ?誰が好きでもない子に髪飾りや部屋の合鍵渡すの?食事を一緒に取ったりするの?デート行ったりするの?人前で隠すことなくいちゃいちゃしたりするの?全部サーシャが好きだからじゃないの?そこまでしてくれる人が例え嫌いな嫉妬する子であっても、サーシャの全部を嫌いになるわけないでしょ。嫌われた部分が気になるなら、別の部分でカバーすればいいんだよ。いつもサーシャがやってきたことじゃない。だから私は本人に聞いてみろって言ってんの。わかった?}

「いつも私がやってきたこと・・・うん、そうしてみる!ありがとう、セリス!」
{貸し1つだからね。今度話聞かせてもらうから、みんなの前でね?笑}

「えぇ?みんなの前?それはちょっと・・・」
{話せない内容って、あんたらどんだけすごいことしてるの!?まさか!・・・もうしちゃったとか?}

「まだしてない!まだしてないよ!手でしか!」
{え・・・?手?}

「・・・」
{・・・}

{えっとね、予想以上だったわ。ごめん。まだしてたほうがよかったかも?ちょっとレベル高くて、なんとも・・・}
「いやあああああああああああああああああああああ!」

サーシャの叫びが部屋に木霊した
衝撃な内容を聞かされたセリスも、ついうっかり暴露してしまったサーシャもお互い気まずくなりつつ、顔が真っ赤になっていた

「うぅ~セリス、ひどいよぉ」
{ごめんって。でもさっきのはいいとして、ちゃんと愛されてるじゃない。羨ましいよ?想ってくれる人がいて、想える人がいるなんて。今サーシャはメイド仲間からは憧れの人なんだよ?}

「ありがとう。でも覗いたり、聞き耳たてるのはやめてね?わかるんだよ?」
{・・・ワ、ワカッタ。なるべくしないようにはする。それで?サーシャはどうして嫉妬してるの?私じゃないよね?やめてよ?}

「なるべくなんだ笑。うん、セリスじゃないよ。・・・その、内緒にしてね?ユウジ様にバレたらこれは嫌われちゃうから。本当にお願いね?」
{それは本当っぽいね、約束するよ}

「えっとね、ユウジ様には私以外に好きな女性が3人いるんだって。みんな私と同じぐらい好きみたい。その人達と一緒にならない選択はないんだって。あっ!私もそうだって言ってくれてる。ただなかなかその3人とは会えないらしいんだけど、今日そのうちの1人が会いに来るんだって、だからその」
{なるほど、だから嫉妬してるんだね}

「うん・・・」
{う~ん、これはサーシャ次第なんじゃないかな?}

「どういうこと?」
{ユウジ様はサーシャ含めて4人と仲良くするつもりなんでしょ?その3人はそのことに関してどう思ってるかはわかる?}

「他の2人は聞いてないけど、1人は私に会いたがってるみたい」
{なるほどね~。となると、ユウジ様的には{みんなと一緒に}、ってところが重要になるんだと思う。それを無理矢理壊そうとすると或は嫌われるかもしれないね。1人がサーシャに会いたがっているなら、その人は間違いなく今の状況を認めてるはずだよ。嫉妬とかは他の3人だってきっとある。サーシャだけじゃない。だからしてもいいはず。問題はその3人とうまくやれるかどうかなんじゃない?}

「そっか・・・嫉妬してもいいんだ。でもうまくやれるかな?」
{それこそ本当にわからないよ。でも、いつも頑張ってるサーシャなら大丈夫でしょ。ユウジ様が認めたサーシャだもの、きっとうまくやれるよ!}

「セリス、本当にありがとう。頑張ってみる!」
{うんうん、私の時も相談のってよ?それとユウジ様とのいちゃいちゃ話も、ね?笑}

「相談はのるけど、それはしないよ!」
{え~、そんな~} 

二人は顔を見合わせて、お互い笑った
サーシャの心は朝と違い、とても晴れやかになっていた
親友セリスに感謝しつつ、鍛練を開始するサーシャだった


□□□□

夕方

ユウジ様が部屋に戻ってきた
どうやら城下町の宿屋で話をするらしい

{サーシャ、準備はいいか?いくよ?}
ユウジ様は手を指し伸ばしてくれた

手を繋ごうということだろう
最近のユウジ様は城内でも私たちの関係を隠そうとはしない。私はまだ恥ずかしいが、それでも嬉しかった

「ユウジ様、デートはいかがでした?」
ちょっと相手の女性に嫉妬しちゃうけど、ユウジ様が幸せなら私は嬉しい

{あぁ、久しぶりに会えて楽しかったよ。サーシャも出羽亀しなくて偉かったぞ?笑}
そういって頭を撫でてくれた

私はユウジ様のこのなでなでがとても好きだ
優しく、それでもユウジ様の男らしい手に安心を覚える

「私のことを何だと思ってるんですか?」

{俺の嫁だろ?それ以上でもそれ以下でもない。異論は認めない}
嬉しい!嬉しい!嬉しい!私もユウジ様のお嫁さんになりたい!でもまだ城内です、恥ずかしい・・・

そして長い廊下が終わりを告げようとした時ら、セリスが視界に入ってきた
セリスは、頑張って、と言わんばかりにサムズアップしてきた。いってくるね、セリス!

□□□□

宿屋

{ヘイネ、待たせた。入ってもいいか?}
確か今日は女神様だったはず。お名前はヘイネ様か。
失礼がないようにしなくちゃ

『そんなに待ってないよ?どうぞ』
(鈴のようにリンっと透き通ったお声。なんて綺麗な声なんだろう・・・)

{入るよ?サーシャ?}
「は、はい!お願いします!」
(なにをお願いするの!ばか、ばか!緊張しすぎ!ユウジ様も笑ってるじゃない!)

部屋の扉を開けると、窓際に佇む女性がいた
窓を照らす夕日の光が、女性の美しさをこれでもかと言わんばかりに主張していた

(なんて神々しい美しさなんだろう・・・。ユウジ様が惚れるのもわかる気がする。美しいだけじゃない、体の内から滲み出る優しさがこの部屋全体を包みこんでる感じがする。始めは女神様なんて半信半疑だったけど、今ならわかる。人でここまでの美しさは絶対出せない。)

私は同じ女性でありながら、完全に見惚れてしまっていた。美の極致、究極の美とはまさに目の前の女性の事なんだろう

『ふふ、ユウジもサーシャちゃんも誉めてくれてありがと。でも恥ずかしいから、早く中に入ってね?』

{だから!心読まないでくれます!?ヘイネさん!?}

(え!どういうこと?心を読まれた!?)
ユウジ様を見ると、苦笑しつつ

{最初はビビるよな?俺もビビったよ}

(さ、さすが女神様。心読まれるとか恥ずかしいな。あれ?これも?)
ヘイネ様を見ると、ユウジ様同様苦笑していた
や、やりづらいよぉ・・・

{改めて紹介するな。こちらが俺の最愛の女神ヘイネで、こちらが俺の愛しのメイドサーシャだ}

(愛し、と言ってもらえるのは嬉しいけど。最愛かぁ、羨ましいなぁ。同じように愛してくれるとユウジ様はおっしゃってくれるけど、やっぱり1番に想われたいって思っちゃうよね・・・)

私達はお互いの自己紹介を簡単に行った
3人で今日のデートの内容を楽しげに話した

『ねぇ、ユウジ。サーシャちゃんと2人きりで話したいんだけどいいかな?』
{え?2人きり?俺は構わないが、サーシャはいいか?}
「私も大丈夫です」

{んじゃ、ごゆっくり。話し終わったら神話くれ、ヘイネ}

(神話?なんだろう?離れていても会話かなにかできるスキルかな?そんなスキルがあるなら普段なんで使わないんだろう?使えない理由があるのかな?・・・でも、羨ましい。二人だけのスキルかぁ)

『ふふ、意外とサーシャちゃんは嫉妬しちゃうほう?』
そうだった・・・心読まれるんだった
「すいません、嫌なんですがしちゃうみたいで・・・」

『別にいいんじゃないかな?ユウジもきにしてないみたいだよ?』
「本当ですか!よかった・・・」
嬉しい、涙が出てくる

『ユウジの事、好き?』
「はい、大好きです」

『私もユウジの事が好きだよ、いいの?』
「ユウジ様がヘイネ様同様、私も愛してくださるなら問題ないです」

ヘイネ様は目を見開いて驚いていた
なんだろう、どうして美人はどの仕草も絵になるんだろう

「ヘイネ様?」
『あ、ごめんね。あとヘイネでいいよ?それと敬語もいらないかな?でね、驚いたのはサーシャちゃんが私と全く同じ答えをしたからなの』

「いえ、さすがに呼び捨ては畏れ多いですから。ヘイネ様のお願いでも引き受けかねます。申し訳ありません。それにしてもヘイネ様だったのですね。私と同じというのは」
『むぅ。サーシャちゃん意外と頑固だね?それにしてもユウジに聞いてた?』

「私のことはサーシャとお呼びください。以前少しだけお話しを伺いました」
『ふふ、サーシャちゃんが私のお願いを聞いてくれないと、私も変えないよ?』

「うぅ。ヘイネ様も頑固じゃないですか」
『似たもの同士だね?私達』
にっこり微笑むヘイネ

それはまるで、初めて親しい同性の友人ができたことの嬉しさを包み隠す事なく表現した笑顔だ
ただただ美しい・・・同性であるサーシャですら目を奪われずにはいられなかった

『それでね、私はサーシャちゃんに謝らないといけないことがあるの』
「?なんでしょうか?」

『ユウジは今まで、サーシャちゃんに手を出さなかったと思うの。それはサーシャちゃんに魅力がないわけじゃなくて、理由があったんだよ』
「・・・理由ですか?」

私はヘイネ様から、ユウジ様とヘイネ様の『約束』について説明を受けた
正直羨ましくはあった
私も叶うならユウジ様の初めての人になりたかった
でもお二人の『決意』の強さに納得した
残念ではあるが、仕方ない

『今までサーシャちゃんも淋しい想いをしてたよね?ごめんなさい』
「正直淋しくなかったと言えば嘘になります。ですが、ヘイネ様も包み隠さず謝って頂きました。隠そうとすれば隠せたのに、です。私はそのお気持ちだけでも嬉しく思います。ありがとうございます。ただ、そうですね。一つ言わせて頂けるなら、私もユウジ様の初めての人になりたかったです」

『ありがとう、サーシャちゃん。でもね、私もそこだけは譲れなかったんだよ?』
「お気持ちはわかります。羨ましいです」

そう言って、二人は笑いあった
二人の間にはもはや友人、または一人の人を愛する家族としての感情が芽生えてきていた

『サーシャちゃん、お願いがあるの』
「なんでしょうか?」

『ユウジはね、きっとサーシャちゃんを求めているよ。見ればわかる。だけど私に遠慮する可能性もあるの。だから最初は恥ずかしいかもしれないけど、サーシャちゃんから求めてあげて。もう『約束』は果たされたから、きっかけさえあれば大丈夫だと思う。そのあとはユウジが求めてくれば応えてあげてもいいし、サーシャちゃんから求めてもいいと思うの』
「ヘイネ様はそれでよろしいのですか?」

『うん。正直言えば、私はサーシャちゃんがすごく羨ましいんだよ?いつも一緒にいれて、好きなときにお互いを求められる。私が今一番希望している願いなの。ユウジといつも一緒にいられること、それが私の希望であり、願いであり、そして神望でもある。いまあるステキな時間を楽しんでね』
「・・・」

サーシャは驚愕していた
なんて心の清らかな人なんだろう
きっと女神様にだって嫉妬はあるはずだ、セリスは言った、誰にでもあると
それでもアドバイスや応援さえしてくれている
きっとユウジ様はこの温かい優しさに触れ、ほだされ、癒され、見惚れ、そして愛されたのだろう

「ヘイネ様ありがとうございます」
ただただ感謝の言葉しかなかった

『それでね、もう1つのお願いがあるの』
「私にできることなら」

『うん。これからもこうしたデートはあると思うの。ユウジが二人きりを希望したらそれは叶えてあげたいけど、そうじゃなかったらみんなでデートをしましょ?』
「え?よろしいんですか?せっかく逢えますのに」

『私がね、みんなと楽しみたいんだよ。だから大丈夫。ただね、・・・私もユウジを求めたいから、ちょっとだけ二人きりの時間を作ることに協力してほしいの』
「確かに私もヘイネ様の立場なら、同じことを思います。
ユウジ様を愛する者同士協力させて頂きます」

『私のお願いは以上かな。確認なんだけど、サーシャちゃんは他の2人のことはどこまで知ってるの?』
「えっと、魔王様に、王女様ぐらいしか聞いてないですね」

ユウジ様が話してくれた日に寝てしまったんだよね
初めてのデートで緊張したのとユウジ様の胸の中が温かくて優しかったから

『そっか、聞いてないんだね。魔王の娘がマリーちゃん、王女の娘がセリーヌちゃん。二人のことは後でユウジに聞いてね?ただどちらか一人はまもなくこの世界にくるよ。マリーちゃんがそういうの得意なの。二人ともユウジのことは大好きだから、よろしくね?あと頑張ってね?』
「なにを頑張ればいいのでしょう?」

質問をしたら、顔をぷぃっと横に逸らされてしまった
え?なんですか、その反応?女神様が顔を逸らしましたが?
不安です、不安しかないです
そのお二人はなんかやばいんですか?神さえ逸らしたくなる事実なんですか?

『二人ともとってもかわいいよ?』
「それ、回答になってないですよね!?」
聞いてない、聞いてない、かわいいかどうかは

『ユウジをよろしくね』
「わかりました・・・」
答える気はないんですね・・・

『あっ!サーシャちゃん!ちょっと耳貸して』

私がヘイネ様に耳を傾けると、ヘイネ様から驚愕の事実!
私は真っ赤になって俯くのだった

(そりゃあ嬉しいです、嬉しいですが、私はまだなんですよ?ヘイネ様!もうやだぁ~。ヘイネ様は実は床上手の神様なのでは!?)

ヘイネ様はにこにこされていました


□□□□

私とヘイネ様は旧知の間柄と言っても差し支えないぐらい友情を温めていた
特にヘイネの猥談は私を困惑させた
なんでもユウジ様の世界の知識なのだとか
ちょっと?実はすごく興味があったので聴き入ってしまいました。あとは実戦あるのみ。

しばらく歓談したあと、ヘイネ様が

『ユウジ、そこにいるんでしょ?もう入ってもいいよ。神話いらないよね?』
「え?ユウジ様いらっしゃっるんです?」
いるんです?なんでわかるんですか?

{やっぱりヘイネには敵わないなぁ~}
本当にいました。なんでヘイネ様はわかったんだろう?
神様の力ってやつですか?

『ふふ、ユウジのことならなんでもわかるんだよ?そろそろ様子を伺いにくるかなって。サーシャちゃんの事、気にしてたもんね?』

(すごい・・・ヘイネ様はどれだけユウジ様の事を想ってるんだろう。私も気持ちは負けないけど、今のヘイネ様には敵わない。いいなぁ~、こういう関係)

{心配だったけど、大丈夫みたいだな。仲良くなれたみたいでよかった。腹減ったし、夕食いくか!二人はいいか?}

『私、お昼のとこがいいな。いいでしょ?ユウジ』

{どんだけ気に入ったんだよ!まぁいいけどさ}

「私もいってみたいです!」

{じゃあ行くか}

ユウジ様の左腕に腕を絡めるヘイネ様
とても幸せそう・・・私も組みたいなぁ

{サーシャはどうする?手にしとくか?}

本当はヘイネ様同様腕を組みたい、でも恥ずかしいし・・・

その時頭の中にヘイネ様の声が聞こえてきた

『『今ね、サーシャちゃんの頭の中に直接話しかけてるの。神話ってやつね。サーシャちゃん、腕組みたいんでしょ?恥ずかしく思う気持ちはとてもきれいなものだよ?でもね、いつもユウジが気持ちを汲み取ってくれるわけじゃないの。これから来る二人は強烈に自分をアピールするタイプだよ。いつまでも遠慮してたら場所取られちゃうよ?頑張って!』』

(・・・!ありがとうございます、ヘイネ様。私だってユウジ様の隣にいたい!負けられない!)

「わ、私も、う、腕を組んでもよろしいでしょうか?」
恥ずかしいよぉ

{おぅ、どうぞ!}

『ここは私の場所なんだもんね、ユウジ』

{そうだな、そこはヘイネ専用だ}

(甘えてるなぁ、ヘイネ様。いいなぁ~)
『『ほら!サーシャちゃん!』』

「ゆ、ユウジ様!私はこちらの場所がいいです!」

{お、おぅ?今日はやけに積極的だな?サーシャが望むならいいぞ?}
やった!私の専用場所ができた!ありがとうございます、ヘイネ!!

その後、夕食を食べに行くことになった私達

驚きました。ヘイネ様食べすぎ!なんで太らないの?
私頑張ってるよ?理不尽だ!神様ずるい!
ユウジ様、めちゃくちゃです。店貸し切りとかやりすぎですよ。しかも大量の唐揚げ・・・682個。これどうするんだろう?ヘイネ様のお土産らしいですが、お土産が唐揚げ?まさかヘイネ様1人で食べないですよね?

この人達、規格外すぎます!

驚きと楽しい夕食だった

□□□□

王都近郊・平原

ヘイネ様が帰られる時間だそうです
初めは嫉妬を焦がす相手でしたが、今は淋しさを感じます
ヘイネ様から大切なことをたくさん教わりました。

『サーシャちゃん、お友達になってくれてありがとう。今度はみんなでデートをしましょ?ユウジをよろしくね?お別れの前に、サーシャちゃんに私の加護をプレゼントするね。ユウジほどの力はないけど、きっと役に立つから』

ヘイネ様の体から温かい光が溢れ、私を包みこんでくる

【加護 女神ヘイネ『神友』を取得しました】

「ありがとうございます、ヘイネ様。お元気で」
ヘイネ様はにっこりと微笑んでくれました
やっぱり神々しさが溢れる、まばゆい笑顔

私のもとを離れ、ユウジ様のもとに向かうヘイネ様

二人は見つめあっていた

『・・・』
{・・・}

(きっと二人には言葉なんていらないんだろうなぁ、お互いがお互いを理解しあってる姿はすごく美しくて、すごく綺麗で、すごく神秘的で、すごく羨ましい・・・)

『もう行くね、ユウジ』
{あぁ、いつか必ず迎えに行く。待っていてくれ。次は20日後だ}

『待ってる。行ってきます、私だけの勇者様』
{行ってこい、俺だけの女神様}

二人は見つめあいキスをして、離れた

まばゆい光が放たれる
視力が回復していくと、そこには夜空を見上げるユウジ様のみが立っていた


しばらく夜空を見上げていたユウジ様はとても淋しそうでした
きっと今の私には掛けられる言葉は見つからないだろう
だから私はそっと、『私の場所』で寄り添うことにしました

(いつか必ず掛けられる言葉を見つけます、ヘイネ様)

サーシャは『神友』の為に頑張ろうと決意した


{よし!帰るか、サーシャ!}

「はい!ユウジ様!」

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