過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

~友達と感謝~

帝都エクスペイン・『研究区』魔法学校マギスコレー

俺達の自己紹介も終わり、教師に促されて適当に席に座る
席に着くまでの間に注目されていたようなので隅の方に座った
アオイもそうだが、俺も積極的に目立ちたいほうじゃない
ジロジロ見んな!興味の対象にしないでくれ!
教師の挨拶が終わり教室を出ていく
朝のHRが終わったのだろう。となると・・・

[貴方達、昨日見学してた人ですわよね?]
(うわ~。やっぱり話し掛けてきたか。でもこの娘可愛いな~)

話し掛けてきたのは見るからに貴族様然としたお嬢様だ
正面から見ると、左右に別れて盛り上がった髪の房が作り出す洞穴状のくぼみが左右に並んだ形状をしている
懐かしいエアインテークヘアーだ。まだいたんだ・・・
透き通るような綺麗な碧眼で全身はスラリとしているが、
出る所はちゃんと出ている。育ちの良さが伺える美少女だ

『ふぇ!?』
(いやいや、アオイさん。普通は話し掛けられますから。なんで話し掛けられたの?って顔しないでね)

「よくご存知で。確かに昨日見学していました。自己紹介はしましたが、改めてユウジ・ハクトです。こちらが義妹のアオイです」
貴族様のやっかい事に巻き込まれないようにしないと・・・

[敬語など不要ですわ。同じクラスメートですもの。仲良くしましょう?わたくしはシャル。シャルロッテ=ノーズ=マチリカですわ。シャルとお呼びになって。]

(ミドルネーム持ちだと!?絶対、位が高いお嬢様だよ。めんどくさいけど、無下にすると後々やっかいなことになりそうだなぁ)

「わかった、シャル。遠慮なくそうさせてもらうよ?俺の事は自由に呼んでくれ。せっかくだ、アオイもそうさせてもらっていいか?知ってると思うが奴隷だ」
さて、奴隷に対してどういう態度を取るのか・・・

[まぁ、嬉しいですわ!まさかすんなりわたくしの申し出を受け入れてくださるとは。ハクト様、ありがとうですわ。そちらのアオイさんも遠慮なくそうしてくださると嬉しいですわ!]
おや?喜んでる?意外な反応だな?そんなに敬語じゃないのが嬉しいのか?

「待て、シャル。なんで、ハクト様、なんだ?俺は平民だし、シャルの方が身分は上だろ?おかしい」
敬称使うなって言ったのそっちだろ!?

[殿方を呼び捨てるなどできません。それにお名前を呼ぶのは恥ずかしいですわ。先ほどハクト様は、自由に呼んでくれ、と言われましたよね?]
やめて!上目遣いは反則だから!仕方ないか・・・

「はぁ。もう自由にしてくれ。アオイもそうしてやれ。こういうのは遠慮するほうが失礼になるもんだ。賢いアオイならわかるよな?」

『う、うん。わかった、ユウジ義兄さん。よろしくね?シャル様』
うんうん、理解が早いアオイはさすが賢いな

[様、もいらないですわ。気軽にシャルと・・・]
ぐいぐいくるな、このお嬢様は・・・

「まぁ、そういうなシャル。アオイは遠慮がちな子なんだ。しかもいちお身分は奴隷だしな。初対面の相手に敬語じゃないだけでもすごいことなんだ。様、ぐらいは許してやってくれ。頼むよ、な?」

[そうでしたの。それは申し訳ないことをしましたわ。アオイさん、お許しになって?]
『う、うぅん!僕こそごめんね?シャル様』

(アオイも大丈夫そうだな。にしても、シャルはいちいち嬉しそうな顔するな。そんなに畏まられない態度が嬉しいのか?相当位が高い?それでも奴隷に対してもこの態度だし、なかなかいい娘のようだ)

しばらくシャルと話していたら、シャルの後ろから女の子が2人現れた
ふと、周りを見渡すとこちらの様子を伺っている?
3人に遠慮してるのか話したくても話しにこれないみたいだ
この3人の身分が余程高いのか、あるいはシャルか?

〔シャルロッテ様、私達もそちらのお二人に挨拶してもよろしいでしょうか?〕
ん?いかにも秘書っぽい子きたな

[ええどうぞ、シルヴィ]

一歩前に歩み出てきた女の子は、見るからに仕事ができそうな印象を受ける子だ。眼鏡クイッがきっと似合う
青い後ろ髪を持ち上げるようにしてバレッタで留めている
ちらちら見えるうなじについ目がいってしまう

〔初めまして。私はシルヴィ。シルヴィ=フォンテーヌと言います。シルヴィとお呼びください。シャルロッテ様の護衛を担当しています〕
この子も家名持ちか。てか護衛?シャルかなり身分高いな

「よろしく、シルヴィ。俺はユウジ・ハクトだ。自由に呼んでくれて構わないが・・・、様、だけはやめてくれ。それとアオイも同じようにしていいか?」
様はシャルだけでいい。シャルにもやめてもらいたいが

〔わかりました。では、ハクトさんと呼びます。アオイちゃんも気軽にしてくださいね?私達はそういうのは気にしていませんから。むしろ、お姉ちゃん!って呼んでくれても構いません。いいえ、ぜひ呼んでください!はぁはぁはぁ。・・・はっ!失礼しました。よろしくお願いしますね?〕
そう言って、アオイに優しく微笑むシルヴィ

俺はアオイをそっと背中に隠した
な、何をよろしくするつもりなんだ、この女シルヴィ
途中アオイを見る目が、鷹のように獲物を狙っているように見えたぞ!?

一見しっかりした感じの雰囲気なのに、
こいつシルヴィは完全にあかんやつだ!
シルヴィは百合っ子でした!・・・それもありか?
タチかネコか?・・・きっとこいつシルヴィはタチだろうな、うん
ってそうじゃない!見てみたいが・・・

『よ、よろしくね?シルヴィさん』
アオイも何か感づいたようだ。少し警戒してるか?

アオイを隠した俺を睨むシルヴィ
そんな俺達を困った顔で眺めるシャル
そしてもう一人・・・

「えっと?そっちの子を紹介してもらっていいか?」
なんかビクビクしてんな。アオイと雰囲気が似てる?

シルヴィは促すようにその子を俺達の前に押し出した
見るからに挙動不信だが、橙色の髪をふんわりとまとめ横に流している
ルーズサイドテールというやつだ
纏う雰囲気は母性が溢れんばかりに優しさが滲み出ている
そして、で、でかい。。。白鷺と同じぐらいか?
明らかにサーシャよりかはでかい。ついつい目が・・・

[あぅぅ・・・目がいやらしいよぉ。は、初めましてぇ、私はエルナ。エルナ=アメリアですぅ。エ、エルナでいいよぉ。シ、シャルロッテ様とシルヴィちゃんの友達ですぅ]
!!見てるのがバレた、、、だと!?

「すまん!あまりにも大きかったのでついつい目が・・・。反省してるが、後悔はしていない!ありがとうございます!よろしくな、エルナ!俺はユウジ・ハクトだ。自由に呼んでくれ。シルヴィにも言ったが、様はなしな。ついでにアオイもみんな同様にさせてもらっていいか?」
バレちゃったしな、開き直っておくか!

[だ、だから見ないでよぉ。ちゃん反省してぇ、ハクト君。ア、アオイちゃんもよろしくねぇ]
見ることはやめん!そこに山があるからな!

『よ、よろしくね?エルナさん。そ、それと・・・ユ、ユウジ義兄さんがごめんなさい』
義妹アオイに代わりに謝られてしまった!

「アオイさん!?・・・俺は悪くないぞ!男の子なら避けられない戦いがあるんだ!今がその時だ!いざ行かん眺めてやるユートピアへ大きな山脈をな!」

[だからやめてよぉ!手つきもいやらしいよぉ]
よいではないか、よいではないか・・・げへへ

〔私のエルナに手を出してみなさい!ファイヤーボール打ち噛ますわよ!〕
おぅ、やってみろ!リフレクトしてやるぜ!

[あら、ハクト様は大きいのがお好きなんですか?エルナほどではないですが、わたくしもそれなりにあるんですのよ。お気に召してもらえるのかしら?]
シャルは可愛いからな!お気に召しちゃいますとも!

『ユ、ユウジ義兄さん!エルナさん、困ってるよ?皆さん、ユウジ義兄さんがスケベでごめんなさい』
スケベって言いました!?否定はしないが、否定はしないが!

こうして俺達はふざけ合いながらも楽しく会話を続けた
結局シャルは侯爵、シルヴィは男爵、エルナは伯爵令嬢らしい

(はぁ~みんなお貴族様ですか。それでも三人とも俺の嫌いな貴族じゃなかったので上手く付き合っていけるだろう。こういう関係は久しく忘れていたかも。案外いいものだな。女の子限定だが!いい友達になれたら嬉しいな・・・)


これから始まる魔法学校生活で、
新しくできそうな友達との新たな生活に
夢を馳せるユウジだった


□□□□

魔法学校マギスコレー・1年A組 ~1時限目・歴史~

今俺の目の前で授業が行われている

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魔法学校の授業は基本座学らしい
座学で学んだ知識を各自が魔法学校内の無数にある研究室を利用して実習し、その課題の成果を報告するらしい

いくら魔法学校と言えど教員の数が足らないみたいだ
だから教員の仕事は主に知識を与えること
その後の習得は努力や才能によるとこらしい

生徒だけの研究は危ないのでは?と思ったが、
護符で結界を張ってあるため死に至ることはないそうだ
怪我に関しては自己責任、またはクラスの連帯責任みたいだ
普段から間違いがないよう道徳の授業もしている
だから自己が気をつけ、周りが注意すべし、との方針らしい

人間ってのは一度痛い目を見ないと慢心する生き物だ
そういう意味ではいいんじゃないだろか?
自分だけでなく周りをも巻き込む恐れを考える事は、魔法を使うものにとっては重要なことなのだから
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だからこそ座学が占める割合はとても大きい
座学をきちんと受けないと下手したら魔法を習得できないのだから
みんな真剣になるのは当たり前だ

「ふぁ~、眠い。アオイ、膝借りるな・・・おやすみ。授業終わったら起こして」
『ふぇ!?ダ、ダメだよ、ユウジ義兄さん?授業受けないと』
俺は構わずアオイの膝を借りた

入学する前からわかっていたことだが学ぶことがない
歴史とかに関しては期待していたが、王都でリーディングした以上の知識は得られなさそうだ

(そりぁ仕方ないか・・・約2ヶ月の準備期間の間ほぼ毎日リーディングしてたしなぁ)

実際、王宮内の本が読み終わったので城下町で本を買い漁ったこともあった
二人アオイとサリーが心配だったから入学したが暇過ぎる・・・

(時間がもったいないな。なにか対策をかんが・・・)

アオイのふにふにした膝の感触でそのまま眠りに落ちた

・・・。

体を揺さぶられている
まだ寝足りないが仕方ない

「おはよう、アオイ。ナイス!膝枕!ふにふにでした」 

ん~やはり物足りない。おはようのキスがないのだ
さすがにアオイとはそのような約束はしていないしな
セリーヌの確認もいるだろう
え?アオイの意思は、って?大丈夫だろう
アオイならしてくれるよ、きっと。うん、多分大丈夫なはず
大丈夫だよね?アオイさん!なんとか言ってよ!

『お、おはよう、ユウジ義兄さん。いいの?授業聞かなくて?』
[ハクト様ダメですのよ?キチンと授業は受けないと身につかないのですから]
〔後になって泣きついても私はしりませんよ〕
[あぅ、あぅ、み、みんな落ち着いて]

あれ?俺の力を疑っちゃうの?
初めてですよ、俺をここまでコケにしたおバカさん達は・・・

「大丈夫、大丈夫。全く問題ないから。今の授業も聞かなくても余裕だから」
『さ、さすがにユウジ義兄さんでもそれは言い過ぎだよ?』
[今日初めて授業受けるんですのよね?余裕ってことはないかと思いますわ]
〔はぁ~。バカにつける薬はないってこのことなんですね〕
[ハ、ハクト君、さすがに私も無理だと思うよ?]

・・・。
ふふふ、まったく人をイライラさせるのがうまい奴らだ
絶対許さんぞ!小娘ども!!

「ふ~ん。だったら今の範囲内の問題でも出してくれよ。なんだったら範囲外でもいいぞ?俺が余裕なんだってことを証明してやるよ!ただし!もし全問正解したら全員に膝枕をしてもらう。いいよな?疑ってるんだからできるよね?笑」

こうして歴史クイズに挑むことになった
最初は乗り気じゃなかったみんなも、シルヴィを上手く挑発して巻き込んだ
自分を賢いと思ってるやつほど挑発は有効だ
プライドが高いなら尚更だ。貴族様はプライド高いからなぁ

『じ、じゃあ、僕からいくよ?いい?ユウジ義兄さん』
「いいぜ、来い、来いよ!答えて答えて正解しまくって!嫌と言うほど理解させてやるよ!『真の天才』の力ってやつをな!!」
俺はもうノリノリだった。あ~楽しみだなぁ

俺はその後みんなから様々な質問をされ正解しまくっている
アオイが驚きながらも尊敬の眼差しを向け
シャルはどこかうっとりさえしている視線が飛んで来る
シルヴィに至っては理解できないとばかりに顔を顰ている 
エルナは困惑してあたふたしていている

(そもそも正解できて当たり前なんだよなぁ。俺にはスキルの無限書庫あるし。教材になる程度のレベルなら話にもならないはずだ。ずるいかもしれないが、これも俺の力だしな!)

「理解できましたかね?お嬢様方?約束は守ってもらいますよ?まさかお貴族様が約束を反故なんてされませんよね?シルヴィお嬢様?笑」

シルヴィにキッと睨まれたが無視だ!
約束は約束だ!みんなにしてもらう!  

『ユ、ユウジ義兄さん、賢かったんですね!』
なんか少し気になる言い方だが・・・。もっと尊敬しろ!

[ハクト様素晴らしいですわ!魔法の才能だけでなく賢くもあられるなんて・・・素敵ですわ!]
想像以上の反応だ。でもシャルみたいな美少女なら嬉しいぞ

〔有り得ないです。納得いきません・・・〕
(否定しているからダメなんだよ、シルヴィ君。「ありえない」と否定しない限りこの世に「ありえない」ことなどないのだから。一つ賢くなったな。笑)

[あぅ~。またいやらしい目でみられるよぉ]
リクエストされたなら応えてみせましょう!

こうして勝負に勝利した俺はその後の2、3、4限目にシャル、シルヴィ、エルナに膝枕をしてもらうった

アオイは膝もお腹もふにふにだった
シャルはぷにぷにしていた。オーデコロンの香りも興奮した
シルヴィは張りのあるいい肌触りだった
エルナはもっちりしていた。いい肉付きだった


こうして三者三様の膝枕を堪能しながら午前の授業を終えた


□□□□

魔法学校マギスコレー・食堂

「やっと昼だよ~~~!アオイ、食堂いこう!腹減ったよ。シャル達も一緒にどうだ?昼ぐらい膝枕の礼だ、おごってやるぞ?」 

まぁ結局膝枕してもらってただけだから何もしていない
それでも腹は減る。幸せと空腹は別腹だってことだな

[あら、奢って頂けるなんて初めての経験ですわ。ありがとうございます、ハクト様]
あ~。シャルの場合だと、出す、立場なんだな

〔膝枕のお礼がお昼では対価に見合ってないような気がします〕
[ハ、ハクト君。ありがとう。ご馳走になるね?]
いちおシルヴィは勝負に負けたことを忘れるなよ?

食堂に向かう道すがらも会話を楽しんだ
食堂に着くと改めて魔法学校の生徒数に驚いた
1学年は10クラスで、1つのクラスに20人いるから、約200人
3年制だから約600人いるのか・・・。人がまるでゴミのようだ

「は~、改めてみるとすごい数だよなぁ。大半が貴族様なんだろ?なんかの舞踏会見たいに集まってるよな」
まぁ舞踏会なんて一度しか出たことないがな!

[意外ですわ。貴族嫌いのハクト様が舞踏会に出たことがありますなんて。てっきりそういうのはお断りするものかと思いましたわ]
あれ?貴族嫌いなのバレてる?

〔なに驚いた顔してるんですか。ハクトさんの顔見れば誰だってわかりますよ。うわ~貴族だらけでめんどくさそう、とか思ってたんですよね?クラスのみんなもわかってるはずですよ〕
ま、まじ!?顔に出てたの?

手を繋いで隣にいるアオイを見ると、無言で頷かれた
どうやら本当に顔に出ていたらしい

[クラスのみんながハクト君に話し掛けてこなかったのはぁ、シャルロッテ様に気を遣ったのもありますがぁ、大体はハクト君が貴族を嫌ってるのがわかったのでぇ、話し掛けづらかったんだとおもいますよぉ]
ふむ、なるほど。おつむ弱いのかと思ったが普通みたいだ

「う~ん。俺は女の子とさえ仲良くできれば問題ないが、アオイの今後も考えるとまずいよなぁ~。といっても、アオイに近づく男子がいたら全力で排除するが」
日本にいた頃もぼっちだったしな、今更男とつるむ気はない

その言葉を聞いたシャルロッテ達は驚いていた
なにをそんなに驚いているのか?と思っていたら、

[ハクト様、シスコンですの?]
な、、、んだと!?シスコンだと!?

「まぁ、シスコンだな。妹が可愛かったらシスコンになるだろ?可愛い女の子に境界はない!望むなら結婚だってしちゃう覚悟があるな、俺は。あ、アオイがってことじゃないぞ?それぐらい可愛がってるってことだ。シスコンだろうな」 
いや、アオイもいいな。でもまぁアオイに限ってないか

目を丸くするシャルロッテ達、そんなに驚くことか?
と考えていた時に事件は起きた

<そこの平民!いつまで突っ立ってるのじゃ!さっさとどかんか!バカもの!全くこれだから平民は・・・。教育もなってない野蛮人と同じ空間にいると思うだけで吐き気がするのじゃ!>

・・・バカだと?言いたいことはわかるさ
確かに俺達は食堂の入口で立ち止まってたよ。邪魔だよな?
俺が生徒の多さに気圧されたからな。あぁ、邪魔なはずだ
でも一言声を掛ければよかったんじゃないか?何様だよ!
いや、それすらもわかるよ?この展開はテンプレだもんな?
侯爵のシャルでさえ跪いてる所からすると帝国の姫か公爵か?

俺はうんざりした顔で神眼を発動する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『エステル=リステラ=シェルストリーム』魔導師
燦々と輝き特徴的な縦ロールのドリルを模した金色の頭髪
見るものすべてを魅了するかのような燃える灼眼
キリリと吊り上がった目、小動物のような可愛らしい顔立ち
纏う雰囲気は何者にも憚らないといった勝ち気な傲慢さ
まだ幼く小さい体からでもどことなく漂う気品さ
幼くして魔導師の才能を開花させたエリート中のエリート
帝国エクスペイン一族。シェルストリーム公爵令嬢
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エステル=L=シェルストリーム 12歳 ♀ レベル:69

種族:人間
職業:魔導師

体力:180000(+100000)
魔力:800000(+500000)
筋力:12000(+10000)
敏捷:80000(+50000)
器用:53000(+50000)
幸運:88

加護:大魔導師『魔才』
称号:魔導師
技能:生活魔法/魔力強化/魔導眼/魔力感知/作法Lv.56
   火炎魔法/帝国式体術Lv.12/水刃魔法/迅雷魔法
   土淵魔法/聖光魔法/ヒール/ヒーリング/キュア
   キュアリング/エクストラヒール/リヴァイブ
『魔才』:全身体的能力のステータスUP(固定)
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(ああ、確かにこの強さなら期待されるわな。勝ち気にも傲慢にもなるよ。魔法学校ならかなり上の実力何じゃないか?まぁ俺からしたら雑魚だな。とりあえずムカつくちびっこだが、大人の対応だ)   

俺は可能な限りスマイルをしてその場から立ち退いて跪いた
きっと顔は引き攣っていたはずだ

<オーホッホッホ!平民風情は跪いて頭を垂れておればいいのじゃ!わらわは寛大じゃ。許してつかわそう。感謝するのじゃぞ?平民。オーホッホッホ!>

それだけ言い残して、チビエステルは食堂に入っていった
ふ・ざ・け・ん・な・よ!くそチビが!
今すぐにでも矯正してやりたいわ!
だから貴族はいやなんだよ!あ~イライラする!

[ハクト様、災難でしたわね。でも良く我慢なされましたわ。いい子いい子]
あ~、どこかズレてるがこれはこれでいいなぁ

「シャル~。痛いのがなくなったよ~。シャルは優しいな~。もっとなでてくれ~」
この際だ、シャルに甘えるか。受け入れてくれるだろ!

おもいっきり下心満載でシャルに甘えようとしたとき、
俺は背中から悪寒を感じた。この感覚には記憶がある・・・

{あ・に・さ・ま?また女性を侍らせてるんですか?}

ひぃぃ!般若、般若がいるよ!!
サーシャが鬼なら、サリーは般若だよ!
近頃サリーも嫉妬深いことに気がついた
特にセリーヌが来てからは顕著だ
仲良くはしてるが俺が絡むと競い合う
魔法学校でもきをつけないとな・・・

「サ、サリー、お疲れ。一緒にご飯にしよう。みんなを紹介するから」
ごまかせ!ごまかすんだ!般若がいなくなるのを堪えるんだ

俺達はサリーを加え食堂に入る
食堂は注文式みたいだ、さすがに食券システムはなかった
俺は丼物を、アオイとエルナはサンドイッチを、シャルとシルヴィはパスタを頼んだ
サリーは何故か注文しなかったので尋ねたら、俺と同じものを一緒に食べたいらしい

(ははぁ、わかったぞ。セリーヌにデートの話を自慢されて悔しかったんだな。ヘイネやサーシャ、リアともやったしなぁ。初やつだな~。でも丼物だと雰囲気が・・・。がっつきたいから丼物なんだよなぁ)

{はい、あにさま。あ~ん}
「ありがとう、サリー。あ~ん」
俺の天使マイ・エンジェルは最高でした!尻尾をもふもふしました

そう、サリーはもふもふできる位置にいる
俺の膝上だ。学校以外では膝上はセリーヌの専用なので、学校ではサリーに解放している
周りの、特に男子からの視線が痛い
俺の膝上にサリーがいて、隣にアオイとシャル、目の前にシルヴィとエルナだ
まさにハーレム!これじゃ睨まれるよな・・・

食事も終わり、食後の紅茶を当たり前のように満喫している令嬢様方は会話が弾む
当然話は授業についての俺の態度だ。やばい!般若様・・・

〔結局ハクトさんはなにしに魔法学校に入られたんですか?全系統使えて、知識もあります。修練ならお一人でも実際できますよね?学ばれることなんてないのでは?午前中もずっと〔私達の膝上で〕寝てましたし〕
サリーからの冷たい視線が・・・。強調するなよ!わざとだろ!

「内緒にしてくれよ?・・・ぶっちゃけ魔法に関しては学べることはない。入学した理由はアオイにサリーが心配だったからだな。俺は貴族が嫌いだ、信用すらできない。入学させることは造作もないけど、大変なのは入学してからだしな。側で見守ってやりたかったんだ。でもシャル達みたいな貴族もいてよかったよ。シャル達なら信じられるからな!アオイとサリーとこれからも仲良くしてやってくれ」

[ええ、当然ですわ!お友達ですもの]
〔任せてください。シスコンのお兄さん〕
[う、うん。大丈夫だよぉ、安心してぇ]

シャル達が笑顔で返してくれた
うん、この三人なら大丈夫だろう
チビエステルみたいなやつばかりだと思ったしな

「ありがとう、三人とも。よろしく頼む。それと話を戻すが魔法は学べなさそうでも、もしかしたら魔導はなにか役にたつ情報があるんじゃないかと思ってるんだ。俺はマジックアイテム作れるしな。二人の帽子も俺が作ったんだ。二人ともみせてやってれ」

アオイとサリーがそれぞれ「魔女っ子の愛帽子」を取り出して、シャル達に見せる
自信作だ。まぁデザインは詩乃考案だが・・・

[これは見事な出来ですわ!お二人がうらやましいですわ]
〔確かに。それにしてもハクトさんはなんでもできるんですね〕
[それぞれリボンの大きさが違うのもポイント高いですぅ]

そうだろう、そうだろう。
もっと誉めてくれたまえ。美少女達に誉められて悪い気はしない
エルナの誉めたポイントだけ違ったが・・・
にしても本当この三人は仲がいい
アオイ達と仲良くしてくれた礼もある。そうだな・・・

「せっかくだし三人にも何か作ってあげるよ。俺の国では男女だけではなく、仲のいい友達同士で同じアクセサリーを身につけたりするんだ。三人は仲もいいし、どうかな?」
もちろん三人は喜んでくれた。さて、なにがいいか

その後俺達は購買所に出向いた
三人のマジックアイテム用の素材を下見するために

(三人は学生だからリングとかは重い気がするなぁ。ブローチやイヤリング系も同様だ・・・。貴金属系は避けるべきだな。ミサンガみたいなやつがベストかな)

購買所に出向いた俺はそこで三人の髪色に合わせた刺繍糸(黄色、青色、橙色)を購入した
三本の糸を合わせてねじり巻きするツイストミサンガを作る予定だ
ただミサンガを作るだけじゃ面白くないな・・・
ちょっと試してみるか!

□□□□

魔法学校マギスコレー・1年A組 ~午後・実習~

俺達のクラスは午後からは実習時間みたいだ
本当に教師いないよ・・・
まぁいないほうが俺は好都合だ!
サボ・・・げふん、げふん。のんびり課題ができるしな!

後はアオイにつきっきりで魔法を教えられる
セリーヌについて来る以上、アオイの戦力UPは必須だ
最低でも自分の身ぐらいは守れるようになってくれないと、安心して旅にも出れない

みんなが課題に真剣に取り組む中、さっさと課題を済ませた俺はシャル達を呼び寄せた

「よし、今から三人のマジックアイテムを作る。本来なら俺一人で作れるんだが、今回は試したいことがあるんだ。協力してほしい」
俺はシャル達三人の顔を見回して協力を促す

「本来マジックアイテムは道具として認識されているから、特になんの意思も込めないで作る。それが普通だ。ただ俺の場合は意思を込めて作ることにより、更に頑丈に、そしてそのマジックアイテムには特別な力が宿ることがある」

三人とアオイは驚いている
本来マジックアイテムはその用途別に作るのが一般的だ
一つのマジックアイテムには一つの魔法ということだ
アクセサリーとかの場合は基本頑丈魔法がかかる
そこに別の力が宿ると言われれば驚くのは無理がない

(まぁ付与魔法でスキル付けてるだけなんだがな!内緒だ。想いの丈で良くなるアイテムなんてロマンチックで女性は喜ぶだろう。さて問題は付けるスキルだな。可能なら今後俺達にも役に立つスキルがいいな。・・・。想いか、・・・これなら三人にも合いそうだ!・・・記憶創造!)

【スキル『絆の響きリアソニード』を取得 ランク:不明】

「さっきも言ったが本来は俺だけの想いで作れる。ただ今回はシャル達『三人の為のアイテム』だ。俺だけの想いを込めるのは違う気がする。シャル達三人がお互いへの想いを込めることに意味があると思うんだ。だから三人に協力してほしい」

シャル、シルヴィ、エルナはお互いの顔を見合わせて頷く
それを見て大丈夫だろうと判断した俺は話を続けた

・・・。

今俺達は手を繋いで円陣を組んでいる。そう指示したからだ
シャル達三人の想い魔力をもらいアイテムに込める為だ
俺の隣にはシャルとエルナがいる
シャルの手は細く繊細でスベスベしている
エルナの手は程よい肉付きでムチムチしている
う~ん、二人とも違う魅力があっていい!・・・集中、集中

「じゃあ作る始めるぞ。お互いがお互いのことを強く想うんだ。シャルはシルヴィとエルナの事を、シルヴィはシャルとエルナ、エルナはシャルとシルヴィだ」

シャル達三人はお互いのことを想い始める
そして俺はもう一言付け加えた

「そして俺からもお前達三人に想いを込めよう。俺から込めるお前達三人への想いは『感謝』だ。・・・友達になってくれてありがとう。奴隷であるアオイ俺の家族を受け入れてくれてありがとう。身分差を気にせず接してくれてありがとう。俺からの感謝の気持ちを三人に精一杯込める!」

俺からの感謝の言葉を聞いて、シャル達三人は俺に微笑んだ
それぞれ違った魅力のある三人の笑顔は可愛らしかった

「じゃあ、いくぞ!」
(・・・記憶創造!・・・魔力終操、付与『絆の響き』)

【マジックミサンガ『友情のミサンガ』を作成しました】
【マジックミサンガ『愛情のミサンガ』を作成しました】
【マジックミサンガ『尊敬のミサンガ』を作成しました】

そこには三個のミサンガがつくられていた
デザインは一緒だが込められた想いは違う

「よし成功だ。シャルは友情、シルヴィは愛情?、エルナは尊敬を込めたみたいだな」
友情と尊敬はわかる。愛情?・・・まさかこいつ

[ええ、わたくしはいつまでもシルヴィとエルナとは仲良くしていきたいと想っていますわ!例え境遇や身分が変わったとしてもいつまでも!]
なるほど、シャルらしい。この三人なら大丈夫だろう

〔私もいつまでもお二人を愛していきます!境遇や身分が変わったとしても!・・・むしろご褒美かと!はぁはぁはぁ〕
妄想すんな!こいつは本当ダメなやつだな

[わ、私はいつもシャルロッテ様のように美しくぅ、シルヴィちゃんのように賢くなりたいと想っていますぅ。た、多分これからもずっとぉ]
エルナは二人に憧れてるのか。まぁおどおどしてるしなぁ

三者三様の想いがあるみたいだな
いつまでも仲良し三人組でいてほしい

「なるほど、よくわかった。このアイテムはミサンガと言うんだ。俺の国ではこのミサンガを身につけて自然と切れた場合込めた願いが叶うと言われている。ただシャル達が込めた想いは切れてはいけないものだと思うんだ。だからちょっとやそっとでは切れないよう頑丈にした。俺の国のミサンガとは違うが、このミサンガが切れないことが、いつまでもシャル達三人の想いが切れないことへの証となるだろう」

俺は説明しながらシャル達三人にミサンガを渡していく
そして付与したスキル特別な力についても説明する

「調べたらこのミサンガには『絆の響き』という特別な力もついてるみたいだぞ?内容はこのミサンガを装備したもの同士が側にいて、より互いを想うことでどんどん強くなるみたいだ」
〔そのような効果、聞いたことありませんが?〕
代表してシルヴィが尋ねてきた。さて上手くいくかな・・・

「だから特別な力だと言ったろ?シャル達三人の想いが強かったからこそ聞いたこともない力が宿ったんだよ。シャル達三人の想いが新しい力を生み出したんだ。お前達三人が奇跡を起こしたんだ。よかったな!おめでとう!」

わたくし達三人の力で・・・だけじゃないですわ!ハクト様もお力添え頂いたからです。ありがとうですわ!]
〔ちょっと俄には信じられませんが・・・ですが、ありがとうございます。ハクトさん〕
[よくわからないけどぉ、可愛いアクセサリーありがとぉ、ハクト君]


こうして俺達の魔法学校初日が終わった
初日に友達が三人もできたことに満足して帰路についた


願わくばシャル達三人がいつまでも
仲良くいられるよう願うばかりだ

込められた想いがいつまでも切れないことを祈って・・・





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