過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

武術大会本選 ~月(白兎雄司) vs 太陽(白鷺あかり)~

武術大会本選 ~白兎雄司  vs  白鷺あかり~

俺と月光仮面の最終局面

魔法では分が悪いと判断した俺は体術で月光仮面に挑んだ
激しい打ち合いの末、月光仮面に降参を奨めたら了承はしてくれた
了承はしくれたのだが最後にとっておきを披露すさせて欲しいと言われてしまった

《このとっておきはね、とても強力なんだよ?自惚れじゃない。だから本気できてね?》

(とっておきってのはなんだかしらんがよほどの自信があるらしいな。月光仮面ほどの実力者が自信をもつ大技だ。なにかしらやばいものではあるだろう。正直怖いぞ?ただ・・・なんだろうなこの高揚感は?怖いと思うと同時にわくわくもする!)

かつてヘイネと戦った時にも抱いた感情だ
背中にゾクリッと悪寒が走り、頬にツツッーと嫌な汗が流れる
俺はこれから起こるであろう絶大な力に足が竦み恐怖している
それでも心の中で月光仮面のとっておきを見てみたい!とっておきを潰してみたい!この女を征服してみたい!と声高に叫んでいるもう一人の俺がいるのだ

(・・・あぁ、そうだな。心の中にいる『もう一人の俺狂愛』よ。ここまで心を乱されお前が出てきたのはアオイの演奏以来だったな。・・・認めよう。俺はこの女が、月光仮面が欲しい!だから待っていろ!月光仮面を叩き潰して必ず解放してやる!だから必要な時にはその力を俺に貸せ!!)

(($£%#★@◎■◇£))

【先天的固有スキル『狂愛』を獲得 ランク:不明】

(それでいい!お前狂愛の力はかなり危険だが有用だ!これからも適度に解放してやる。当てができたんでな!だから必要な時には遠慮なく使わせてもらうぞ?)

((▼←□☆△◎∧∀⇔¥))

今まで本能のままに暴れていた狂愛をようやく従えるスキル化することができた
これも色魔で長い間自制してきた結果なのだろう。俺偉い!
色魔をくれたヘイネ最愛ときっかけをくれた月光仮面ターゲットに感謝だな!
下準備はできた。いざ勝負だ!月光仮面!!

「なにをする気か知らないけど安心しろ。俺はお前には負けない。お前に負けないんだから防げない技なんてない。無用な心配だ」
ドンとこい!とばかりに俺は月光仮面にサムズアップする

ん?なんだろう?月光仮面が嬉しそうにしている?
仮面で表情は窺い知れないがそんなオーラが出てる気がする
う~ん?変な奴だな?・・・にしてもあの仮面邪魔!!

俺が仮面にやきもきしていたら、月光仮面がとっておきの準備だろうか?、を始め出した
右手を上に上げ、手の平を太陽へと向けるような仕草だ
何してるんだ?と思っていたら、月光仮面の頭上にバレーボールぐらいの大きさのエネルギー体が蓄積されつつあった
しかもその球状のエネルギー体は徐々に徐々に大きさを増している

《私のとっておき80%だよ!・・・『英雄の奇跡』発動!》

月光仮面がそう言ってスキルを発動させると、頭上に集まる球状のエネルギー体がに増蓄され更に大きさを増し続ける
人がすっぽりと収まりそうな大きさだろうか?
この時点でもかなりの威力だ。さすが月光仮面。わくわくする!
ただ・・・それはいい。それはいいんだけどさ?

「ん?ちょっと待て?そのスキルはどこかで・・・」

(そう俺はこのスキルを知っているような気がする。あいつのスキルに非常にそっくりだ。・・・いや、しかし。あいつに俺と互角にやり合える力なんてないはずだぞ?随分と評判にはなっているみたいだがそれでもだ。やはり別人だよ・・・な?)

俺が困惑している間でも、月光仮面のとっておきはどんどん力を増している
確かにすごいのだが、まだ余裕の範囲内だな、とタカをくくっていたら月光仮面が更に勢いづく

《私のとっておき100%だよ!・・・『魔力覚醒』発動!》

月光仮面がそう言ってスキルを発動させると、頭上に集まる球状のエネルギー体がに激蓄され更に更に大きさを増し続ける
乗用車が3台分すっぽり収まりそうな大きさだろうか?

「ちょっ!?冗談だろ!?この威力シャレにならないぞ!?」

(これはやばい!やばすぎる!!月光仮面はなにを考えてるんだ!?この国を、帝国エクスペインを吹き飛ばすつもりかよ!?ねぇ?バカなの?死ぬの?しかももしかしたらだけどさ・・・)

俺はかなり混乱していた
先ほどの80%?の時以上の膨れ上がりだからだ
もはや余裕などではなくなった
果たして切り札で防げるだろうか・・・不安だな
いざとなったらアレを使うしかないか・・・

俺が思案に耽っていると、月光仮面のとっておきは100%の時以上に更に膨れ上がった

(おいおいおい・・・まだ上がるのかよ!?この威力はやはりあいつなのか?これだけの威力を出せるのは『サンライト』だけだよな?本当にお前なのか?白鷺・・・)

月光仮面の頭上に集まる球状のエネルギー体は、まるで彼女月光仮面の想いを受けたかのようにその大きさをに増した

出来上がったのは遥か上空に浮かぶ太陽とはまた別のもう一つの太陽だ
まるで月光仮面の想いの丈全てを込めたかのようなメラメラと燃えあがる太陽だ

(!!!マズい!今は白鷺かどうかを詮索している余裕はない!これは本格的にやばいぞ!?イリアスを吹き飛ばす威力だ!ったく!お前は魔王かよ!?いい加減にしろよ!?とりあえず確認だ!もはや切り札を使うしかない!・・・神眼!)

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ユウジ・ハクト 17歳 ♂ レベル:600 ★カンスト

種族:人間族
職業:勇者

体力:1.253E+13/1.253E+13(+6.66E+12)  12兆5300億
魔力:1.588E+13/1.588E+13(+6.66E+12)  15兆8800億
筋力:343200000000(+204500000000)     3432億
敏捷:240000000000(+160000000000)     2400億
器用:150000000(+88000000)       1億5000万
幸運:500(+500)
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(あの威力だと切り札の『セブンバレット』をもはや出すしかないな。ただ三式を使ってる暇はないだろうな・・・。普通の相手なら日中でも苦労なく倒せるが月光仮面相手となると・・・。くそっ!俺の先天的固有先スキル『ムーンライト』は日中だと効果が半減するのが痛すぎる!ここはやはり最終秘奥義の七式でいくか?いやしかし・・・最終秘奥義は体に負担がかかりすぎる。恐らく最終奥義の六式でもいけるはずだ!)

俺の方針は決まった
セブンバレット六式『輝星花シリウス』を使う!
それぐらいの威力を月光仮面のとっておきは有している

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セブンバレット六式『輝星花シリウス』ランク:不明
ユウジが創造せしスキル『セブンバレット』の一つ
一式から七式まであり、六式は最終奥義に分類される
全式『ムーンライト』の影響を受ける
六式の効果:体力と魔力の全てを使い合わせた数値の5倍ダメージ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー『ムーンライト』ランク:不明
魔王マリー=ゼルガルドにより開眼されしスキル
白鷺のスキル『サンライト』とは対になる
月や星が出ている夜間時には全ムーンライトスキルが2倍up
対称的に月や星が出ていない日中等は効果が半減する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(今俺のステータスが体力と魔力を合わせて約28兆だ。ムーンライトの影響で半減してしまうから約14兆。六式は効果を5倍底上げするから約70兆のダメージとなるのか。これでなんとかなればいいが・・・)

さあ、来いよ!月光仮面!!
お前ご自慢のとっておきを叩き潰してやるから!

《私のとっておき全力全開フルバースト!100%中の100%だよ!私の想いの全てを受け取って!雄司君!・・・私はね、雄司君が好きなの!!・・・いくよ『太陽の軌跡サンライトクロニクル』発動!》

(・・・!!!そのセリフ!お前戸○呂弟かよ!?・・・え?ツッコミ所が違うって?いやいや、分かってますよ?白鷺さんですよね?分かっていますとも。ただね?ちゃんとツッコんであげないとかわいそうだろ?・・・それに白鷺の気持ちはすごく嬉しいよ?嬉しいさ!どうせ月光仮面は俺の女にするつもりだったからさ。それが白鷺だったということなだけだ。うん、問題ない。問題はないんだけどさ・・・)

「ちょっ!?白鷺さん!?そんな大声でなに言ってんの!?みんなに聞こえちゃうんですが!?」
《雄司君!やっと気付いてくれたんだね!これが私の雄司君に対する想いの強さだよ!全部受け取って!》

俺の言葉を聞いた月光仮面はふらつきながらも仮面を外した。
うん、やっぱり白鷺だったね。間違えなくてよかった
そして白鷺は俺に答えるとその場でパタリッと倒れてしまった
魔力欠乏が原因だろう。本当に全力で解き放ったんだな・・・
いや~白鷺本当に驚いたよ。驚いたけどさ・・・

(雄司君!とかめっちゃまぶしい笑顔で言われたらさすがに照れるわ!あ~、その瞬間を写真に残したかった・・・すげ~可愛かったぞ!それに大声の告白はかなり恥ずかしかったが、白鷺の気持ち確かに伝わったよ!ありがとな、白鷺!さて・・・白鷺の想いを受け取ってやるか!まずは目の前の太陽をぶっ壊してやる!)

「白鷺、お前の想いの強さの程確かめてやる!よく見とけよ?特別だ!俺の切り札を見せてやる!」

白鷺は首だけをこちらに向け、無言で首を縦に振る
そんな白鷺の反応を確認した俺は、少し腰を落とし両手の手首を合わせて手を開きながら構える
構えた先で体内のエネルギーをどんどん凝縮していく
凝縮したエネルギーを徐々に徐々に手に集中させていく
その姿はさながらかめ○め波のようだ

「・・・セブンバレット六式『輝星花シリウス』発動!」
俺はそのまま手に集中させたエネルギーを手から放出させた

(いや~。実際のところポーズなんてなんでもいいんだよな。魔法はイメージが重要だからポーズなんていらないし。そもそも魔法は手にエネルギー集めて投げるだけでも発動するからな。ただ奥義を使うんだからなんとなく有名な技を真似したくなる、そんなお茶目な気持ちですよ)

白鷺の100%中の100%太陽の軌跡サンライトクロニクルと俺のか○はめ波もどきの輝星花シリウスが今ぶつかる!

□□□□

「な、、んだと!?」

今俺は正直かなり驚いている
いや白鷺の力がそれだけすごいということか・・・
そして穴があったら入りたくなるぐらい恥ずかしい

(な~にが、「白鷺、お前の想いの強さの程確かめてやる!よく見とけよ?特別だ!俺の切り札を見せてやる!」だよ!カッコつけておいてこの体たらくかよ!めっちゃ恥ずかしいわ!!)

俺がなにをそんなに恥ずかしがっているのか・・・
それは単純な話だ
俺のシリウスが白鷺のサンライト・クロニクルに敵わなかったのだ
いや、敵わないだけならまだよかった
なんと白鷺のサンライト・クロニクルは俺のシリウスを吸収して更に膨れ上がってしまったのだ

二つの巨大なエネルギーが衝突した後はエネルギー体の押し合いをしていたかのように見えた
しかし実際シリウスは徐々に吸収されていたらしい

(ふぅ~。どんだけの威力を誇ってるんだよ、あの太陽白鷺の想いは。六式で敵わないとか悪夢かよ。まさか白鷺にここまで追い詰められるとはな・・・。六式使ったせいで体力も魔力もすっからかんだよ、全く)

そんな俺の様子をただジッと見つめる白鷺
ある程度回復したのか女の子座りしたまま経緯を見守るようだ
白鷺からは不安も心配も全くないような表情が伺える

(すげえな・・・自分の技の威力ぐらいは分かるはずだよな?俺の切り札が敵わなかったのを見て不安にならないのか?このままだと確実に死ぬかもしれないんだぞ?)

「随分落ち着いてるな?不安にならないのか?」

《なにを不安になるの?雄司君言ったよね?「なにをする気か知らないけど安心しろ。俺はお前には負けない。お前に負けないんだから防げない技なんてない。無用な心配だ」って。だから私は不安にならないよ。雄司君は私に負けないし、私のサンライトクロニクルを必ず防ぐから。・・・ねぇ、雄司君。私はね、雄司君の言葉は全部信じてるんだよ。雄司君が王都で教えてくれた言葉の数々を私は今でも全部覚えてる。私の心の中は雄司君で、雄司君の言葉で、今も溢れてる・・・だから私の力はね、ほとんど雄司君がくれたものなんだよ?雄司君の言葉をただひたすら信じて、ただひたすら実行しただけなんだもん。だから今までも、そしてこれからも、私はずっと雄司君を、雄司君の言葉を信じてる!》

・・・。
俺は唖然とした。
開いた口が塞がらないとはこのことだ
純粋すぎる・・・。あまりにも心が清すぎる・・・
俺は白鷺にこんなにまで一途に想われていたのか?
俺をおいつめるぐらいの強さは俺の言葉があったからだとでも言うのか?

(・・・どこまで純粋で一途なバカなんだよ!言った本人でさえなにを言ったかなんて覚えてないぞ?それを全部覚えてるだと?それが強さの秘密だと?・・・白鷺は本当にバカだ。すごいバカだ。でも・・・俺はそんなバカも嫌いじゃない!今はただただ白鷺が愛おしい!!バカがつくほど、ただひたすら純粋で一途な『純愛の撫子白鷺』が、俺を、俺の言葉を信じてくれている!ならその信頼は裏切っちゃダメだよな!いつまでも信じさせてやらないといけないよな!)

「ありがとう、白鷺。・・・もう一度改めて言うな?俺は白鷺には負けない。白鷺に負けないんだから防げない技なんてない。だからいつものように信じて待ってろ!純愛の撫子白鷺!!」
《うん!信じて待ってるね、雄司君!》

白鷺が放ったサンライト・クロニクルが徐々に迫ってくる
観客席の人々もこの異常な事態にようやく騒ぎ出しはじめた
かつてないことの緊迫感!!これこそが俺の望む戦いだ!
人々が騒ぐ喧騒の中でも俺の心は落ち着いていた

(さてと、愛しい白鷺が見てるんだ。盛大にカッコつけさせてもらうか!俺があの太陽の軌跡サンライトクロニクルに敵わなかった原因は分かってるんだ。原因は2つだ。一つ目は威力の目算を誤ったこと。そもそも俺らしくないんだよな。ギリギリの戦いなんて。最初から圧倒的な力で踏み潰せばよかったんだよ!そして2つ目は設定を間違えていたこと。白鷺が戸愚○弟できたのにかめは○波もどきはないよな・・・設定がめちゃくちゃだ、反省。そりゃ勝てるわけないんだよな~、設定を合わせないと)

俺は背筋を伸ばし集中する
そして右手をピストルのような形にして太陽の軌跡サンライトクロニクルに向ける
最後に指先にエネルギーを徐々に徐々に凝縮させるようにする
その姿はさなが霊○のようだ

(まずは体力と魔力がすっからかんなのをなんとかしないとな。はぁ、こんなに早くお前の力を借りるとは思わなかったよ。もう一人の俺狂愛、力を貸せ!・・・狂愛発動!)

((@◎□★□〒〓↓⊆▽))

(・・・色魔、色魔。興奮する衝動を抑えろ!!狂愛のおかげで体力と魔力は全回復&ステータス10倍だ!これで体力と魔力を合わせて280兆。だがムーンライト効果で140兆になってしまう。これでも十分かもしれないがもう慢心はしない!圧倒的な力で踏み潰す!だから最終秘奥義七式を使う!七式はダメージを更に10倍底上げ技だからこれで合計1400兆ダメージだ!)

「白鷺。俺の本当の本気だ。創ったはいいが、今だかつて一度も使ったことのない技だ。名前すらない。使う機会なかったから付ける必要もなかったし使うとも思わなかったからな。だから白鷺に使うのが初めてだ」

《雄司君の初めてなんだね!すごく楽しみだよ!》
ん?なんか変な意味に聞こえるな?いやいや!狂愛のせいだな

「ただせっかく使うのに名前がないのはやっぱり不便だよな?・・・だからこう命名しようと思う『月あかりリュミエール』と。俺のムーンライトの特性にも合うし、何よりも白鷺に初めて使う技だしな。・・・いいよな?」

《雄司君・・・》
ちょっと奥さん!白鷺さんの瞳がうるうるですよ!

ふ~む。ちょっとカッコつけすぎたかな?
きっとこれも変な衝動が起きる狂愛のせいだな、うん!狂愛のせい!俺はこんなにキザじゃないはず!

(よし、白鷺の好感度も上がったことだしそろそろこの戦いにも幕を下ろしますか!いつまでも狂愛を抑えられるとは限らないからな・・・)

俺の指先には白く輝くエネルギーが凝縮されていた
俺の白色に輝くエネルギー♂?が薄ピンク色に輝く太陽♀?の中に早く入りたいとまるで叫んでいるかのように爛々と光っている
・・・はっ!抑えろ!色魔、色魔!

「・・・セブンバレット七式『月あかりリュミエール』発動!」
指先から勢いよく放たれるリュミエール

白鷺の100%中の100%太陽の軌跡サンライトクロニクルと俺の○丸もどきの月あかりリュミエールが今ぶつかる!

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

『圧倒的な力の差』

太陽の軌跡サンライトクロニクル月あかりリュミエールの衝突はまさにその一言につきる

二つのエネルギーの押し合いが始まるとか、片方のエネルギーの爆発が起きるとかそんな低レベルな次元の話ではない

観客席の人々を震撼さらしめた太陽の軌跡サンライトクロニクル月あかりリュミエールに衝突した刹那、一瞬にして月あかりリュミエールに吸収されてしまったのだ

観客席の誰もが有り得ない光景に目を疑っていた
そんな異常な状況の中、武舞台上にいる二人ユウジと白鷺だけはさも当たり前という涼しい顔をしていた

「他の誰のためでもない。白鷺のために120%の力が出せる・・・。それが俺の強さなのさ・・・」

(決まった!?霊○もどきを使って○愚呂弟倒したら、このセリフ必須だよね!?白鷺も惚れちゃった!?)

遥か上空の彼方を飛んでいく月あかりリュミエール
それを嬉しそうにいつまでも見つめていた白鷺の横顔は見惚れるには十分だった

(ええええ!?せっかくのセリフはスルーかよ!?そもそも白鷺が設定持ち込んだんだろ!・・・まぁ確かに?白鷺の横顔は美しかったけどさ!あぁ見惚れたさ!)


ユウジと白鷺

月と太陽

なくてはならない対となる関係

そんな二人の戦いは、ユウジ(月)の勝利で幕を閉じた


□□□□

武術大会本選 ~月光仮面戦後~

「白鷺お疲れ。立てるか?」
《ありがとう、雄司君》

白鷺の降参宣言後、ペたりと座り込んでいる白鷺に手を差しのべた
正直俺もヘトヘトだがまだやることがやる

「・・・」
《・・・》

(な、なんか気まずいな・・・。元々月光仮面は俺の女にする予定だったが、まさかの白鷺で、しかも試合中に告白してきたからなぁ。なんて切り出したらいいのか・・・)

《雄司君!》
うぉ!びっくりしたな!?

《私は雄司君が好き!雄司君を独り占めしたいとか思わないよ!・・・ほんのちょっとしか。雄司君の一番じゃなくてもいいの!・・・一番になれるならなりたいな。私は雄司君の側にいれるだけでもいいの!だから・・・》
あ、あのさっきから本音駄々もれなんですが・・・

《私を雄司君のお嫁さんにして下さい!!!》
「お、お嫁さん!?」

(ええええええ!?告白じゃなくてプロポーズかよ!?本当白鷺は何を考えてるのかわからん。まぁいちお俺の女はみんな恋人であり嫁だから別にいいけどさ) 

《うん。お嫁さん。恋人じゃないよ?お嫁さんがいいの!》
「ん?どういうこと?いちおサーシャ達は恋人でありお嫁さんではあるんだけど???」
なにが違うんだ?同じ気がするが?

《う~ん。同じかもしれないけれど違うんだよ!私はお嫁さんがいいんだよ?恋人は嫌なの!私の全ては雄司君のもの。私は雄司君に私の全てをもらって欲しくて今まで頑張ってきたんだよ?恋人って言う関係は憧れるけどそんな不安定な関係はいらないよ。私は雄司君との間に確かな繋がりが、絆が欲しいの!別に今すぐ式を上げろとか、籍をいれろとか言わない。ただ雄司君が私を恋人じゃなくて、お嫁さんだと認識してくれるだけでもいいんだよ!私の勝手な気持ちだけど、私にとってはとても大事な確かな絆になるの!だから・・・私を雄司君のお嫁さんにして下さい!!!》

白鷺の態度からはどうしても譲れないという決意の程が伺える 
それにしても・・・マリーとはまた違う別の純粋さだよなぁ
ひたすら一途。生涯旦那は一人のみ。死ぬまで添い遂げるとかそんな感じか?
まぁ旧家のお嬢様だったしそんな教育でも受けてたんかね?

「白鷺を嫁だと思えばいいんだな?サーシャ達とは別の待遇にしろとかじゃないんだよな?」
《うん!思ってくれるだけでいいよ!サーシャさん達とは一緒でいいから!》
おぉ!嬉しそうな顔するなぁ!ちょっとドキッとする・・・

(まぁ思うだけでいいなら問題ないかな?・・・あっ。人に紹介するときとかどうしよう?白鷺だけ嫁って紹介するのも変だよな?なんか正妻扱いになっちゃうし・・・。まぁそのときは適当にしとくか)

「分かった。なら白鷺は俺の嫁だ。よろしくな!」
《・・・》

あ、あれ!?なんで黙っちゃうの!?
白鷺はとても不満そうな顔で黙って俯いている
白鷺の希望を叶えたんだが?

《私はまだ雄司君の気持ちを聞いてないよ?お嫁さんの件は嬉しいけど、一番肝心な雄司君の気持ちを聞いてない》

た、確かに・・・。
いきなりプロポーズされたから順番すっ飛ばしちゃったよ

(で、でもなんだろう?サーシャ達とはまた違う照れくささがあるんだよなぁ・・・。同級生だからだろうか?面と向かって気持ちを言うのって案外恥ずかしいな。・・・それなら俺らしいやり方で気持ちを伝えるか!)

善は急げ、とばかりに白鷺を強引に抱き寄せ軽くキスをした
白鷺は突然のことに驚いて目を見開いていた
好きだ!と伝えるよりもキスのほうが恥ずかしくないってのは変な話だが、俺の場合は実際そうだから仕方ない

「えっと。俺の気持ちだな」
《うぅ~ぐすっ。いきなりはひどいよぉ・・・。私のファーストキスだったんだよ?》

(ええええ!?キスして泣かれるとかあまり経験ないんだが!?しかも悲しんでるよ!?いや確かにムードもへったくれもなかったけどさ!俺のこと好きなんだよね!?好きな人からキスされたら普通嬉しいもんじゃないの!?)

「な、なんかごめん?」
《・・・気持ちはね、言葉にしないと伝わらないこともあるんだよ?確かにキスは嬉しかったけど、だからって気持ちを言葉にしなくて言い訳じゃないんだよ?私は雄司君の口からちゃんと気持ちを聞きたいの。・・・ねぇ、雄司君は私のこと好き?愛してる?私は雄司君が好き!愛してもいるよ!だら雄司君の気持ちを聞かせて?》

白鷺からの懇願にも近いお願い
その表情からはどことなく不安が漂っているように見える
なるほど。行動だけじゃダメなのか・・・
言葉を紡ぐことの重要性を学んだ気がする

(そう言えば白鷺は俺の言葉を大切にしてくれてるんだっけ。白鷺にしてみればそれだけ言葉に対する思い入れがあるのかもしれないな。・・・俺の完全な配慮不足だった)

俺は改めて白鷺の腰に手を回し、今度は優しく静かに抱き寄せた

《雄司君!?》
「白鷺。ごめ・・・いや、教えてくれてありがとう。俺は白鷺が好きだ!愛している!だから今後もなにかあったら教えてほしい。頼りにしているぞ?」
俺はそのまま白鷺と見つめ合いまた唇を重ねた

今度は白鷺も体の力を抜いて受け入れてくれたみたいだ
お互いの顔を離すと白鷺は真っ赤になって照れている
白鷺は美人だ。だからこそ、その照れた表情がなんとも可愛らしくてまた白鷺と唇を合わせたくなる

「白鷺、可愛いいぞ!」

そう言ってまた白鷺の唇を奪おうとしたその時、白鷺の人差し指を口に当てられ止められてしまった

(なんで!?俺はまだ白鷺を感じていたいのに!?そのぷるぷるとした唇を吸い足りないぞ!?)

《ゆ、雄司君。お願いがあるの。名前で、名前で呼んで?》
その上目遣いでのお願いは反則です!もう無理!我慢の限界!

白鷺の仕種一つ一つが可愛らしくていちいち心がときめく
例えるならリス!今の白鷺なら何でもお願いを聞いてやれるぐらい白鷺に夢中になっていた

「あかり・・・愛している」

心を込めて愛情たっぷりに言葉にした
言われたあかりはよほど嬉しかったのか、気色満面の笑顔で腕を首に回しねっとりと貪るように唇を押し付けてきた

これにはさすがの俺もかなりびっくりした
あかりの意外な積極性に驚き、そして興奮した
お互いに貪るような情欲的なキスを何度も何度も交わした

キスを終えたあかりは魅惑的に微笑み、その妖艶な瞳は俺の心をとろりと蕩けさせるほど狂わしく突き刺さった
もはや俺は既に限界だった。武術大会はまさに生き地獄だった
あかりの蕩けた表情は俺の張り詰めた情欲の糸をぷつりっと断ち切るには十分すぎた

(あかりエロすぎだろ!もう無理!もう抑えられん!これ以上は本当に狂愛を抑えられない!武舞台上で狂愛が発現する前に場所を変えないと!)

「あかり、すまん。今すぐあかりが欲しい!」
《・・・え?どういうこと?》
悠長に話してる暇なんてないんだよ!まずいから!

「どうもこうもない。早くしないとこの場であかりと愛しあうかもしれないぐらい大変だ」
《え?え?え?大会はどうするの!?》
まずい!?もう意識が・・・

「大会なんてもはやどうでもいい!今すぐあかりが欲しい!今はあかりしか目に入らない!今すぐあかりを俺のものにしたい!あかり!あかり!あかり!早く!早く!早く!!」
《雄司君!?大丈夫!?》

俺の突然の変貌に驚いたあかりが体を揺すってくる
かろうじて意識を取り戻した俺はあかりに抱き着き狂愛の衝動を抑える。しかしそれももはや限界に近い

(落ち着け、落ち着け、色魔、色魔!既にあかり戦で狂愛は発動しているからこの衝動は完全に抑えられない。もはやあかりを抱くしかない。というか、抱きたい!とりあえず宿屋だ!宿屋に行こう!帝都じゃまずいから王都だな・・・)

「大丈夫だけど大丈夫じゃない。今から宿屋にいく。そこであかりが欲しい!いや、わかりやすく言おう。あかりを抱かせてもらう!行くぞ!・・・転移!!」

もはやあかりの回答を待っていられるほど余裕もなかった
俺は混乱しているあかりを横抱きにして問答無用で転移した

《え?抱くって今から!?ちょっ!?待って、雄司君!?待ってえええええええ》


武舞台上にはあかりの叫び声だけが残っていた



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