過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

~家族旅行と慈愛の初夜~

『高山国リブループ』

他の国とは違い標高の高いこの国は夏でも冷涼で有名な避暑地しても名高い
高山国と称してはいるが正確には所有している国はない
一種の自治都市である。12人の大商人達が協力して都市を運営し、一つの国扱いとなっている
自治都市として成り立たせる必要がある為、大商人達お抱えの騎士団は非常に強力である
その理由の一つが才能さえあれば身分や貴賎を問わないことにあった
このリブループ騎士団の存在が、他国からの侵入を防ぎ、国としての存在を、そして魔物などの脅威を打ち払い、避暑地としての安全性を確立している
そんな華々しい活躍をするリブループ騎士団は、騎士を目指す者にとって憧れの対象とも言えるぐらい名誉ある騎士団として有名なのである

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高山国リブループ・商都リブループ 11月10日

ヘイネとのデートを終え、あらかたやることがなくなった俺は家族と一緒に高山国リブループを訪れていた
夏休みといったらなんと言っても家族旅行!
これは家族を持つものなら定番中の定番なのではないだろうか
既に先行してリブループを訪れていた俺はリブループでの拠点となる別荘を予め購入しておいた
残りの夏休みはこの別荘を拠点としてリブループに滞在する予定だ

リブループでの過ごし方は基本自由としている
今回の家族旅行メンバーは以下の通りだ
俺、サーシャ、セリーヌ、あかり、エステル、ミー、サリー、サラ、ハリー、アイサ、詩乃、アオイ、アヤメ、ガーベラ、アマリリスの15人

アヤメ、ガーベラ、アマリリスに関してはトカゲ氷竜王から奪った人化スキルを改良して与えておいた(『完全擬人化パーフェクトヒューマ』)

アヤメはともかく、ガーベラやアマリリスでさえ完全な女の子として見える。見えるだけではない!局所なども本体とリンクさせた自信作だ!完全な女の子なのである
つまり擬人化のままで愛し合う行為をすれば当然子を為すことさえ可能なのである。ご都合主義の極致とも言えるだろう。さすが俺!

特に不都合なデメリットはなにもないが、強いてあげるなら魔力切れで姿が元に戻るぐらいだろう
だがこれに関しては魔力貯蓄型マジックアイテムのブレスレットを渡しておいたからその心配はない

ただし、アヤメ達はまだ人間界の常識や言葉に不安が残るので必ず年長組の誰かと一緒に行動するよう言い付けてある。これは年少である天使組ミーとサリーも同様だ

さて全員を自由行動にしている理由はもう一つある
それは念話スキルだ。もちろんトカゲ氷竜王から奪ったやつだ
同族念話を改良して通信機能の向上や通信制限、そして緊急時の転移機能まで取り付けることに成功した(『どこでも念話』)

通信機能の向上の説明はいらないだろう。そのまんまだからな

通信制限に関しては制限ありと制限なしに分けてある
制限をつけた理由は簡単だ。とにかくうるさい
それとなんでもかんでも念話で済まそうとする為、家族間の会話が減ったのが大きい理由だ
基本的に家族間での念話はできないようにしてある

一切の制限なく念話ができるのはサーシャ、セリーヌ、あかりにエステルのみだ。所謂お嫁さん達のみだ
え?エステルはまだ嫁じゃ・・・(略)

制限あり組が俺と念話をしたい場合は一旦お嫁さんを通す必要が出てくる
え?緊急時とか不便じゃないかって?それにも対策はしてある
必ずなにかしらの緊急時は発生する。もはやお約束だからな。だから前もってお約束は潰しておく!テンプレ先輩はお帰り下さい!

緊急時対策として設けたのが転移機能だ
一つは常時発動スキル『死の臨界点デスライン
即死級のダメージを喰らった際、即死を防ぎ(体力1で残る)、自動的に俺の元に転移させるスキルだ

もう一つは全員に渡したオラクロアリングに細工を施してある
リングに魔力を込めることで俺に危険を知らせることができる機能がついているのと、さらに込めた魔力を利用してその場に俺が転移できるようにもしてある
魔力量は個人差がある為、場所や距離によっては、転移する為に必要な魔力量不足の事態もありえるがそれは魔法錬成の増幅機能で解決できた(エステル考案)

完全擬人化パーフェクトヒューマ』・『死の臨界点デスライン』・『どこでも念話』のこの3つは何よりも優先して創りあげた
少し心配しすぎでは?との意見もでたが、そこは譲れなかった

トカゲ氷竜王戦で考えさせられた問題点
それは俺だけが強くなっても仕方がないということだ
みんなを護る自信はある。しかし当然のことながら未知の不測にはなかなか対処しづらい
対処できるようになるまではなんとか堪えてもらう必要がある
そのための準備が必要なら多少やり過ぎなぐらいがちょうどいい

(失いたくないものが多いからな!失って気付く大切さとかバカなテンプレはお断りだ!できることは全部やる!考えられるテンプレは全て潰す!それぐらいがちょうどいい)


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商都リブループ・ユウジ別荘 11月10日

別荘の掃除を全員で済ませた俺達は今後の行動予定を確認すべく家族会議を開いた

まず俺の予定なんだが、リブループのダンジョン制覇とスキル作成、鍛練が主目的となる
当然エステルは俺と一緒らしい

(エステルは一途すぎない?いちおリブループは観光地だぞ?遊びたいとか思わないのか?まぁたまに買い物とか付き合ってあげるかね。俺もいちゃいちゃしたいしな!)

スキル作成や鍛練はいつものことだが、ダンジョン制覇は何故かって?
なんでもSランク冒険者の義務らしい
Sランク冒険者は必ずダンジョンの制覇を行い、その実力を他の冒険者に示さないといけないみたいだ
全ての冒険者の模範となるべく存在らしいので・・・

(・・・騙された!聞いてないぞ!(そもそもSランク冒険者の説明なんて聞いていなかったから当たり前なんだが)めんどくさすぎる!今すぐAランクに戻りたい!・・・ただなぁ、エステルが図書館の秘蔵文書利用してるしなぁ)

そんな訳でダンジョン制覇に乗り出すことにした
ちなみに魔樹海は制覇したのだが、ダンジョン扱いではらしい(魔山同様攻略の証があった)

そうそう、そんな俺にも通り名がついた『怠惰なる兎殺しスロースラビッター』らしい
最悪だよ!なんだこれ!あかりのとは雲泥の差じゃねぇか!
通り名の由来は一度もギルド依頼をこなしたことがないから怠惰
さらに毎回換金する素材にラブリーファントがいるから兎殺し
二つ合わせて『怠惰なる兎殺しスロースラビッター』となったらしい

(はぁ~。もっとカッコイイ通り名とかなかったのかよ。『死の恐怖』とか『黒の剣士』とか色々あったはずだろ・・・。今後みんなからうさぎ野郎とか言われちゃうのだろうか。しかも兎殺しって・・・俺、白兎なんですが?自分で自分を殺しちゃうのか?惨め過ぎる・・・)

しょんぼりしていても仕方がない
みんなの行動予定を聞いておかないとな
念話スキルがあるからといって、みんなの行動予定が全くわからないのも問題だ
朝の朝食時は各自の一日の行動予定を確認する場としよう

俺とエステルの行動予定は決まった
次にサーシャ達の行動予定を確認してみた

〔私はいつも通りセリーヌちゃんと鍛練ですね。午前中は別荘の管理をして、午後から鍛練をしたいと思います〕
[セリーヌはアオイと一緒に午前中はお出掛けしますの!午後からは3人で鍛練しますの!]

・・・え?それってリブループ来た意味なくね?
エクスペインにいる時となんら代わり映えないよな?
真面目なサーシャらしいが少しぐらいはのんびりとしてほしいぞ?
俺は思ったことをサーシャに伝えてみた

〔う~ん。それなら私もたまにですが、セリーヌちゃん達と午前中はお出掛けしてみますね〕

どうやらメイド長として屋敷及び別荘の管理は怠れないらしい
まぁそんなサーシャがいるからこそ毎日快適なんだよな
サーシャの陰ながらの功労に感謝、感謝。なでなでしとこう

それにしてもこの3人は本当に仲がいい。実の姉妹のようだ
サーシャはセリーヌ達に対して始めはぎこちない感じだったが、今や長女のように振る舞うことが多くなった
セリーヌは相変わらずだな。サーシャからも可愛がられ、アオイからも可愛がれる。これはきっとセリーヌの人柄の良さの賜物なのだろう
アオイは心が成長した魔術大会以降、益々お姉さんらしさを増してきて、たまにドキッとさせられることがある

とりあえずこの3人は行動を共にするらしい
リブループには乗馬施設もあるらしいから後で教えてあげよう。きっとセリーヌは喜ぶはすだ


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次に尋ねたのは行動予定がなんとなくわかりそうな体力バカ達ハリーとアイサ

[あたいらはリブループ騎士団の訓練に参加してくるさね]
[自分はリブループ騎士団に憧れてましたので楽しみであります!]

はぁ~。こいつらは本当ブレないよな
訓練バカというかなんとかいうか・・・
ここの騎士団は身分や貴賎を問われないようだし、奴隷だからと言って差別や迫害はされないだろう
それとなく動きやすいよう手回しをしておくか

ここリブループは大商人達が統治しているだけあって、献金による優遇が少しはあるようだ
もちろん統治には金が必要だから献金による優遇があるだけで、それだけで統治に介入できたりはしないようだ
貴族が治めるのとは違い、ある程度は民意に沿った統治がされているみたいだ。統治機構は日本の民主主義に近い形なのかもしれない

「というか、なんだったらリブループ騎士団に加入してみたらどうだ?ぶっちゃけ守衛なくても大丈夫だろ。それに別荘内に転移陣は設置するから生活基盤はエクスペインのままにすることもできるぞ?」

初めは守衛目的で購入した二人だが、守衛としての仕事はこれまで一度もない。だったら守衛いらなくね?
二人はそれなりの力があるし自由に動いてもらってもいいだろう
ハリーはどうか知らないが、アイサは興味あるみたいだしな

結局二人ともリブループ騎士団に加入の意欲を見せたので、後であかりと共に騎士団詰め所に行くことになった
あかりが共に行くのはSランク冒険者『月下の舞姫』としてある程度融通してもらうつもりだかららしい

(あかりは有名だからなぁ~。女英雄王とか天女だっけ?通り名だけでなく、異名もすごいんだよな。そんなやつが突然訪ねてきたら、普通のやつならきっとひぃこらしちゃうよな~。はぁ。対して俺なんて兎殺しだし・・・)

あかり効果である程度は融通されるだろうが、最終的には二人の実力がものをいうのだろう
その点も全く心配はない。むしろ二人がやり過ぎないかと心配だ

とりあえずハリーとアイサの行動予定は決まった
ついでに二人はリブループ騎士団への就職も決まるだろう


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次に尋ねたのは可愛い天使組の行動予定だ
こちらは元気いっぱいなのでやはりお出掛けがメインになるかもしれない
となると誰が付き添うかになるのだが・・・

[旦那様、わたしが二人の面倒を見ますよ。リブループの料理や食材などもつぶさに見て歩きたいですし]

ここにも相変わらずのやつがいた
まぁ観光するだけ他の家族よりかはマシか
少し多めにお小遣を渡してリブループを満喫してもらおう

リブループでは様々な食材が集まるらしい
避暑地として有名なだけあって各国から人が集まるのが主な要因だろう。所謂食材大国と言ってもいい
更に夏の時期になると毎日がお祭り状態になる
これも1年の間で今が1番の稼ぎ時だからかもしれない
当然様々な出店も出るから食べ歩くにはいいだろう
サリーはともかくミーは食べ盛りだからな

「聞いた話だと牧場もあるらしい。乳搾り体験とかもやってるんじゃないか?」
[あっ!ミーはそれをやってみたい!]
そうか、そうか。俺は牛よりもミーのお乳を搾りたいがな!

食べ歩き以外にも高山を活かした山菜ツアーが予定されていたり、様々な果物を栽培している果樹園なんかもあるらしい
ミーやサリーが遊べる場所としては川などが有力だろうか
地元の子供達がよく遊び場としているらしい
近しい歳の子供達と触れ合ういい機会なのではないだろうか。友達とかできるといいな!俺にはいないがな!
あとは興味もつかはわからんが鍾乳洞とかもあるらしい
ちょっとした冒険気分を味わえるだろう

この3人に関しては何かトラブルがあった時には1番不安が残るメンバーだ
誰もが戦闘経験がないからだ。サリーの護符結界も万能という訳ではないし・・・
別荘は自由に使ってもらう予定なので、サラとミーが料理研究中の間はサリーに体術でも教えてみるか
最近サリーに構ってやる時間が減ってたし、寂しい思いをさせていたかもしれない
エステルとともに可愛がってあげよう!そうしよう!

とりあえず、サラ、ミー、サリーはリブループの観光 (主に食べ物方面)を満喫するみたいだ
あっ!サラには後でアイテムボックスでも渡しておこう
サラは遠慮するなと言うと、本当に遠慮なく買い物するしな


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次に尋ねたのはあかりの行動予定だ
あかりはあかりでやりたいこと、やらなきゃいけないことがたくさんあるらしい

やりたいこととしては、なんでも同じ日本人である詩乃との関係を良好にしたいのだとか
別に喧嘩しているとか仲が悪いという訳ではないみたいだ
ただ詩乃は俺達のクラスメートによって捕虜にされ、奴隷に落とされた過去がある
あかりがその件に関わっていないとわかっていても、何かしら思うところはあるのだろう。一歩引いた距離なのだとか

あかりは俺とは違い社交性のある人間だ
やはりそういうところは気になるらしい
それに同じ日本人で歳も近いということもあり、女の子同士仲良くしたいのだろう
マイホームでもあかりから積極的に詩乃に話しかけてるみたいだし、この機会に仲良くなってほしい
てか、仲良くなって下さい!お願いします!!
二人の合作叡知の結晶で作りだされる和食にはかなり期待しているんだからな!

異世界にきていつも思うことは日本料理のレベルの高さだ
異世界の料理がマズいとは言わないが、やはり日本のそれと比べるとどうしても落ちる
まぁこれは俺が日本人だからってのもあるだろうが
最近、あかりと詩乃の二人でサーシャの世界にて稲作やら日本の食材などを栽培し始めているらしい
スイやレンにもその知識はあるが、あの二人は基本食事はいらないからな。必要性が低いと判断してそっち方面には手を出していないようだ

(まさかイリアスで日本食にありつけるとは思わなかったな。まさに力の応用にふさわしい成果だ。以前あかりが俺に好きな料理を聞いてきたのもこういうことだったんだろうな。本当によく尽くしてくれるいい嫁だな、あかりは!そしてサーシャ以上にサーシャの世界ダンドリオンを知り尽くしている詩乃の存在も大きい。詩乃なくしては日本食は存在しえなかったかもしれないしな。あかりが詩乃にどう話をつけたのかはわからないが、今後も二人の活躍には期待したい!)

せっかく観光地のリブループにきたんだ
観光などを一緒にして友好を深めてほしい

さてやりたいことはわかった。やらなきゃいけないことってなんだ?

《雄司君はSランク冒険者になりたてだから知らないんだろうけど、Sランク冒険者って意外とやらなきゃいけないことが多いんだよ?特に国や貴族からのギルドへの直接依頼はほぼSランク冒険者のお仕事と言ってもいいぐらいなんだから。結構依頼は多いから暇なんてことはそうそうないよ?》

はぁ?そんなのやってられっか!そんなことしたくてSランクになった訳じゃないしな!
てか普通最上位ランクってその特権を活かして暇にしてるようなもんじゃないのか?
なんでそんなキリキリ働かないといけないんだよ!働きたくないでござる!働きたくないでござる!

《だから私が雄司君の代わりに依頼をこなしてくるんだよ。私が依頼をこなしていれば雄司君に仕事は回ってこないでしょ?ただその代わりいっぱい誉めてくれると嬉しいな!》
な、なんて健気な嫁なんだ・・・。内助の功、鶏鳴の助、縁の下の力持ち!

「あかり・・・」
《雄司君・・・》

俺とあかりはお互いを見つめあい、お互いの顔の距離が徐々に近くなる
今俺の瞳にはあかりしか映らない。俺があかりを求めているから
あかりの瞳もきっと俺しか映っていないはずだろう。あかりも俺を求めているから

〈はいはい、早く済ませてね。まだ家族会議中でしょ?サーシャさん達も控えてるんだろうから手短にしてよ〉
むむ!?そんな愛のこもってない愛情表現などできるものか!詩乃がそうくるなら・・・

そしてそのまま俺とあかりは唇を重ねた
唇を重ねると同時にあかりの腰に手を回し、グイっとこちらに引き寄せた

《雄司君!?》
〈ハクト!?〉

いつもは軽いキスで終わるはずなのだが、その時はあかりの口内に舌を入れて蹂躙したりと、夜の営みの時みたいに愛し合うような激しいキスを交換した

〈ちょっと!?そういうのはみんなの見ていない場所でしなさいよね!?〉
「俺は天邪鬼なんだ。反対されると余計したくなるんだよ!」

当然あかりだけでなく、サーシャやセリーヌとも激しいキスを交換した
お嫁さんの義務だしな!それにみんな平等に愛さないといけない『約束』でもある!
ちなみにエステルともキスをした。お嫁さん達は俺のエステルへの好意に薄々感づいていたようだが、他の家族達は驚いていた

とりあえずあかりは詩乃との友好関係を構築するのとSランク冒険者の仕事をすることになった
時間が取れたらあかりにはたくさん甘えさせてあげよう。そして俺もあかりに甘えさせてもらおう!


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最後に尋ねたのは魔物娘3人組の行動予定だ
当然付き添いは消去法で詩乃の役割となる

[私達ハ温泉ニ入ル]
答えてくれたのはアマリリスだ

〈だそうよ?あたしも温泉でのんびりしてくるわ〉

アヤメ、ガーベラ、アマリリスの3人は大の温泉好きだ
暇さえあればサーシャの世界ダンドリオンで温泉に入っている姿をよく見かける。見かけるのはあくまで様子を伺うためにだがな!温泉にいなければフラワーガーデンにいる
今回家族旅行についてきた主目的は温泉を楽しみにしているかららしい
てかこの3人娘のほうが俺達よりもよっぽど休暇を満喫していないか?
まぁそれだけ人間界になじんできたということか。いい傾向だな

リブループには温泉街もあるらしい
高山のあらゆるところから天然の温泉が湧きだし、様々な温泉を楽しめるのだとか
別荘を持たない旅行者はそちらを仮宿にするため施設も充実しているみたいだ
最近アヤメ達のカタコト言葉も多少はマシになってきているため余程のことがなければ問題にはならないはずだ
それに詩乃がついているから大丈夫だろう

そのほかにもリブループは湖や高原、滝など自然溢れる場所も多いのでアヤメ達でも十分楽しめる場所だと思う
3人娘は本能的になのだろうか?自然と触れ合ってる機会が多いので、ここリブループはそういう意味でもいい場所なのかもしれない
ある程度1人立ちできるようになったら、リブループで働かせてみるのもいい経験になりそうだ

それにしても詩乃やサラには感謝してもし足りないぐらいだ
可愛い天使組やアヤメ達の面倒を率先して引き受けてくれる
俺達が好き勝手やれているのも詩乃やサラの陰ながらの助けがあってに他ならない
だからこそ詩乃やサラはサーシャからの信頼も相当厚い。

基本うちの奴隷達家族達はなにをするにしても、メイド長であるサーシャと必ず相談するように言ってある
事実それで上手くいっているし問題も起こっていない。しかし詩乃とサラだけは既に相談要らずのお達しがサーシャから出ているらしい
まぁ実際詩乃とサラは頼れるからなぁ。俺も時折相談してるぐらいだし

その為この二人にはそれなりに他の家族達よりも優遇していることがいくつもある

家の鍵を預けていたり、お小遣いも多めに渡していたりする

サラにはお料理教室の為の施設や設備なども与えている
維持費や必要経費なども計上して報告はしてくるが、それもいらないとは伝えてある。俺の代わりにサーシャが見ているようだが・・・

詩乃にはサーシャの世界ダンドリオンでの管理権限を与えてある。サーシャも了承済みのことだ
実際俺やサーシャよりも入り浸っているし、スイやレンともコミュニケーションをとっている
詩乃によってどんどん日本にあるようなものが創り出されていくので驚きの連続である
なにげに詩乃はエステル同様学者肌な気がする

なにはともあれ、詩乃とアヤメ達は温泉街や自然でのんびりするらしい
ここのメンバーはトラブっても元勇者である詩乃がいるし、ガーベラもいるから大丈夫だろう

これで全員の行動予定の聞き取りが終了した。行動予定は以下の通りだ

(俺・エステル)・・・・・・・・・・・・・・ダンジョン攻略、スキル作成、鍛錬
(サーシャ・セリーヌ・アオイ)・・・・・・・鍛錬、観光地巡り
(ハリー・アイサ)・・・・・・・・・・・・・リブプール騎士団への加入、訓練参加
(サラ・ミー・サリー)・・・・・・・・・・・観光地巡り、食べ歩き
(あかり)・・・・・・・・・・・・・・・・・詩乃との友好関係構築、Sランク冒険者の仕事
(詩乃・アヤメ・ガーベラ・アマリリス)・・・温泉街でまったり、観光地巡り

こうして各自が思い思いの休暇を過ごし始めていった


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商都リブループ・別荘 11月10日 夜 寝室

今日はセリーヌの誕生日だ
夕飯は誕生日パーティーで盛大に盛り上がり、セリーヌを家族みんなで祝福した
そしてセリーヌが誕生日を迎えたということは、あの『約束』を果たす日がきたということだ

今俺とセリーヌはベッドの上で抱き合いながら座り、いつものように会話を楽しんでいる最中だ
話題はいつもセリーヌが提供してくれる
俺は基本聞き役に徹し、セリーヌの、よくそんなに話すことがあるな、と思えるぐらい途切れることのないマシンガントークに相槌を打ったり、たまに質問や会話を挟んだりしている
会話中はずっとセリーヌのもふもふなケモミミをいじったり、ふわふわな尻尾をなでている
こうしているとセリーヌは満足感を得るのか夢の彼方へと旅立つのである
これがセリーヌとのいつもの夜だ

しかし今日は違う
あの冴え渡るマシンガントークが鳴りを潜め、(と言っても普通かな?って感じだが)体は少し強張っているような感じがする
また、もふもふなケモミミやふわふわな尻尾なども逆立っている。まるで猫や犬などが警戒すると毛が逆立つように
それらをなでようと触るとたまにピクッと反応するときさえある
・・・明らかに緊張しているようだ

(はぁ~。今からこの小さい体のセリーヌを抱くんだよな。今更罪悪感とか犯罪臭とかそういうのは一切感じていない。セリーヌが望んでいるし、俺もセリーヌを抱きたいと思っている。それは間違いない。間違いないのだが大丈夫だろうか?壊しかねないだろうか?世の男共がロリコンになる気持ちはよくわかる。セリーヌもアオイもミーもサリーもみんな可愛い。手を出したくなる気持ちはいつもある。しかし、いざって時になったら心配にならないのだろうか?可愛いこの子達を壊してしまうんじゃないかと・・・)

俺はまだ発展途上であろう、その小さい体のセリーヌを胸に抱き、優しくなでながら思案に耽る
もちろんセリーヌに関して言えば、ステータス的に強靭な肉体をしているので少し乱暴に扱っても問題はない。そう少しぐらいなら乱暴にしても・・・
そう分かってはいる、分かってはいるのだが躊躇われる
何かきっかけさえあれば・・・
そう一人で悶々としていたらセリーヌが口を開いた

[ユウ様。アオイはどうしたんですの?]
「ん?さすがに今夜は遠慮してもらったよ?セリーヌとの初めての夜だしな。アオイもそこんところは分かってるはずだぞ?今後セリーヌの日は、アオイは一人で寝てもらうことになるだろうな」

今後はセリーヌも抱くようになるはずだ
まさか抱いた後にアオイを呼びに行くのもどうかと思う
となると、セリーヌの日は一人で寝てもらうのが無難だろう

[どうしてですの?アオイも一緒に寝ればいいですの]
「いやいやいやいや!なんでそんなにアブノーマルなの!?俺には見られながら愛し合う趣味とかないから!アオイだってそんなの困るだろ、きっと」

どんだけアオイのこと好きなんだよ!セリーヌは!常識的に考えてありえないだろ!?
まだセリーヌは生娘なのになぜそういう方向に目覚めちゃってるの!?お嫁さん会議!?お嫁さん会議がセリーヌを間違った方向に誘っているのか!?

[そうじゃないですの。ユウ様がセリーヌと一緒にアオイも愛してあげれば一緒に寝ても問題ないはずですの]
「・・・はい?」

[ユウ様は気付いていないんですの?アオイはユウ様のことを慕っていますの。純粋なまでに慕っていますの。セリーヌはアオイのお姉ちゃんだから、アオイのことは何でもわかりますの。間違いないですの]

いや、アオイが俺に気があるのは知っている
真の神眼に覚醒したその日に確認したからな
俺に気があるエステル同様、恋慕スキルがあった
だから俺のことを異性として意識はしているんだろう

(ただ解放条件見ちゃうとな・・・。アオイは気持ちを封印しているんだよな。きっとアオイのことだから、セリーヌに遠慮してるんじゃないかと思うんだよ。心が成長しても慎み深いアオイの本質までは変わってないしな。ただこのことをセリーヌに伝えてもいいのだろうか?アオイ自身の問題だしな・・・。とりあえずは黙っておくか。変に姉妹仲がギクシャクするのもよくないしな)

「う~ん。例えそうだとしてもアオイの気持ちを伝えてもらった訳じゃないしな。アオイが言って告白してこない以上はどうしようもできないな。無理矢理って訳にもいかないし。とりあえずセリーヌの日は一人で寝てもらうことにしよう。てかさ、セリーヌはそれでいいわけ?仮にアオイが一緒になったとしてもさ」
普通嫌がるもんなんじゃないのか?

[もちろんですの!マリー姉様、お姉様、サーシャ姉にセリーヌ、そしてアオイ。姉妹みんなユウ様に愛してもらうんですの!アオイだけのけ者だなんてアオイがかわいそうですの!それともユウ様はアオイのこと好きじゃないんですの?]

(そっか~。仲間外れはかわいそうだよな~。お姉さん全員に手を出しちゃうんだから妹にも手を出さないといけないよな~・・・なんて思わないからな!?なにその下種的主人公!?てか、よくよく考えたらすごいな・・・。セリーヌの義姉みんな手込めにしてるとか。いやいや、セリーヌの実姉には手を出していないからセーフなはずだ!しかもセリーヌはさりげなく3P許可を出したよな?懐深すぎんだろ!まさか性方面でも慈愛とか恐れ入ったわ・・・。いや、待てよ?さっきのセリーヌのセリフ・・・姉妹みんなで愛してもらうってそういう意味なのか?まさかの6P!?体持つかな~。まいったなぁ~。狂愛と色欲だけで持つかどうか・・・。やはり狂愛の進化が必要になってくるだろうな。また一つ課題ができた!・・・げへへ)

おっと、いけない、いけない
俺が長考していたからか、セリーヌが不安な表情で俺の顔を覗き込んできた
自分の愛するアオイが、もしかしたら俺に嫌われているのかもしれないと不安なのだろう
本当に妹思いの優しいお姉さんだ

「嫌いじゃないな。むしろ好きだ。アオイは賢いし、気が利くし、慎み深いし、何よりもとても優しい子だ。嫌いになれるはずがない。だからこそ俺はアオイの気持ちを尊重したい。アオイが言って告白してくるまではとりあえずアオイの件は先送りだな。・・・あらかじめ言っておくが、アオイを変にけしかけたりするなよ?」

[も、もちろんですの!]

・・・。
不安だなぁ。セリーヌは行動力ありすぎるからなぁ
セリーヌの唯一の欠点なんだよな。まぁそれ以外は長所だらけだからいいけどさ
裏目に出ないことを祈るのみ
な~んて事を言ってると、テンプレ先輩がくるからある程度は覚悟しておくか
ふむ。アオイか・・・それもいいな!エルフだし大歓迎だ!

それからもセリーヌと姉妹について長い時間話し込んでいたようだ。すっかり夜も老けてしまった
ただ会話のおかげかセリーヌの緊張も大分解れたみたいだ
いよいよセリーヌと一つになる時がきた

俺はセリーヌに真剣な表情を向け、膝上にいるセリーヌを支えている腕に力を入れた
セリーヌの体がぴくっと反応する。どうやら俺の意図に気付いたみたいだ

「いいよな?セリーヌ・・・愛している」
[はいですの。ユウ様・・・愛してますの]

そして俺とセリーヌは唇を合わせるだけの軽いキスをした
その後俺は膝上にいるセリーヌをベッドの上に寝かせる
セリーヌは初めてだし、狂愛も、色欲もいらないだろう
とにかく優しく愛おしもう!と考えていたら、セリーヌから

[ユウ様。セリーヌは初めてですの・・・]

おっ!定番の優しくてしてね?ってやつか?
改めて言われると萌えるよな!
最近ではあかりとも体を重ねたが、その言葉を聞く前に狂愛モードに入っちゃったからな~
こういう恋人同士のラブラブな雰囲気も悪くはない!

[セリーヌは初めてですの。でも・・・お姉様やサーシャ姉、アカリみたいに激しく求めてほしいですの!]

(・・・は?みんなみたいに激しくって、アレだよな?狂愛モードに色欲解放ver.。・・・ねぇ、お嫁さん会議で何を話し合ってるの!?俺の純粋無垢なセリーヌに何してくれてんの!?お嫁さん会議危険すぎだろ!!・・・あとでヘイネ、サーシャ、あかりにはお仕置きしないとな。とりあえず今は目の前のセリーヌだ!なんとか思い止まらせないと!!)

「いや、しかし、セリーヌは初めてだからなぁ。色々と大変だと思うんだよ?セリーヌが壊れちゃわないかとかさ・・・」
セリーヌ分かってくれ!まだ心配なだけだからさ!

[・・・やっぱりお姉様の言った通りですの。さすがお姉様ですの!]

(な、なんだ?ヘイネはセリーヌになにを吹き込んだんだ!?不安だ、不安すぎる・・・)

[ユウ様からのご寵愛狂愛を待ってはいられませんの!セリーヌらしく攻めるんですの!ユウ様!激しく愛してくださいのですの!・・・『発情』発動ですの!]

(ぶほっ!?おまっ!?ヘイネ!!セリーヌにも渡したのかよ!!・・・うぐぅ。頭がクラクラする・・・)

セリーヌの発動した『発情』により、俺の理性が少しずつ崩壊していく
このまま俺が何もしなくとも、後もう少ししたら本能のままの狂愛がでるだろう
そうなってしまったらただのオスになってしまう
そうなるぐらいなら・・・!

「いいだろう、セリーヌ。覚悟しろよ?俺が満足するまで付き合ってもらうからな?壊れないよう気をつけろよ?・・・『色欲』解放!・・・『狂愛』発動!」

一気に暴力的な性への執着心が全身を駆け上がってくる!
今はただ目の前のメスセリーヌを征服したい衝動に駆られる!

[頑張りますの!ユウ様愛してますの!]

その後はもうただひたすらオスとメスの交尾が繰り広げられ、その行為は明け方近くまで行われていった

・・・。

翌日真っ先にやった俺の仕事は、俺の寝室だけ防音効果の魔法を張り巡らすことだった

(狂愛と発情のコラボレーションは危険すぎだろ!)

こうしてセリーヌとの初夜を終え、セリーヌとの『約束』を果たしたのだった

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