そのゴーレム、元人間につき
ゴーレムの恐ろしさ
緊急的に会議が開かれ、私は事態に備えるために自分の領地に戻って、部下へと罠を仕掛けるための準備をさせているよぉ。
さて、問題は私達にどれ程時間があるのかだよねぇ?
相手の行動も正体も掴めないんじゃ、対策も立てようがないのさぁ。
だから、今私に出来ることは部下達を不安にさせないために気休めに罠を仕掛けさせる事くらいだねぇ。
取り敢えずできた罠はこちらだよぉ。
シンプルな落とし穴、これは私達の体だと半分は埋まるほどの代物だよぉ。
次の罠は木と木の間に視認が難しいロープをかけ、そこに触れた獲物を捕らえる罠さぁ。
そして最後に、切り株へ毒入りの果物をおいてサービスさ、罠で疲れた相手には堪えるだろうねぇ。
種類こそ少ないが、数は周囲一体に張っておいたよぉ。
相手が分かればもう少し凝ったものが出来るんだけどねぇ、今回は私の趣味が強く反映されているのは気のせいだよぉ。
「ふふふ、罠にかかってくれたら楽しいだろうねぇ」
ある程度仕掛けた訳だし、でも念のために突破されてしまったときの事も考えないとねぇ。
「念のために広場には五メートル程穴を掘っておこうかぁ、それならどんな敵だろうとただじゃ済まないはずだよぉ」
「はっ! 畏まりました!」
「あ、それと、最後の落とし穴の前に君達は配置してもらうよぉ」
「我らも戦うのですか?」
「うん、牙達を倒したんだ用心するに越したことはないよぉ」
「では、どのような戦いに」
そうだなぁ、そこまでは考えていないけどぉ、手加減はしたらいけないなぁとは思うな。
よし、あれにしよぉか。
「塵芥戦術焔で行こうかぁ」
「な! 焔ですか!? それは相手を買い被りすぎでは?」
「たまには実力を角達にも見せなきゃね」
「尻尾様が言うのならわかりました。全力であたります」
うん、正直これでも無理なら諦めるしかないねぇ。
そうならないように祈っておこうかなぁ。
楽しい日になりそうだねぇ。
私はそんな事を考えて棲み家へと戻っていく。
まさか、あんな悲劇が起こるなんて分かる筈もないよねぇ。
翌日、私達の陣地に異常が起こった。
仕掛けられた罠が次々に突破されているらしい。
流石の私もキャラを忘れてしまう。
一体どれ程の魔物だろうねぇ。
偵察を残して置くべきだったかも知れないけどねぇ。
でも仲間は減らしたくはないんだよねぇ。
だけどこちらには塵芥戦術焔があるからねぇ、そこにすべてを注ぐとするさ。
おや、どうやら来たみたいだねぇ、私も出向くとするさ。
結果は上々、さて、どんな魔物だろうねぇ。
・・・え?
いやいや、おかしいよ?
こんなところにいるわけ無いじゃないか。
なんでゴーレムがこんな森にいるんだい!?
いかんいかん、我を忘れていたよぉ。
部下を不安にさせるのは駄目だ。
「どんな獲物が入って来たのかと思ったらまぁさかゴーレムとはねぇ」
動揺してないのを悟らせないようにしなきゃねぇ。
私達は大柄ではないけどこのゴーレムは三メートルはあるよぉ。
石でできた体にその顔から見える瞳は何を考えているのかわからないよぉ。
いや、なんでゴーレムなんだい?
と言うか大きすぎないかい?
でもここで対処すれば良いだけだろうねぇ
「君には悪いけど死んでもらうよぉ」
私の合図と同時に塵芥戦術焔が発動する。
うん、良いタイミングだ、鈍ってはいないようだねぇ。
さて、燃え始めた。
ここまでこればこちらの勝ちさ。
後は塵となるまで待つが良いよぉ。
「ふっふっふ、どうだい? 私達の塵芥戦術焔の威力は? と言っても聞こえないか」
そして数分たった、炎が強すぎて形が見えないけど塵になっただろうねぇ。
火が消えて私達の勝利が恐らく確定し──
──なかった。
残っているのだ。
きれいにだおまけに無傷だど?
どうなっている!
「ば、馬鹿な! 塵芥戦術焔がやぶれるだと!?」
おまけに私に向かい歩いてくる。
これは、危険だ。
「な、平気で動くのか! 火を放つんだ!」
止まらない!? ゴーレムとはここまでの魔物なのか!?
動揺する尻尾だが、ゴーレムはひたすらに尻尾目掛けて進んでくる。
だが、そのゴーレムは尻尾の視界から消えていった。
え? ゴーレムが消えた?
あ、忘れていたよぉ。
落とし穴があったんだよぉ。
ふふふ、これなら流石にゴーレムも無傷ではあるまいよぉ。
するとどうだろうかねぇ嫌になるよぉ。
まさか、ただの跳躍で出てくるなんてねぇ。
と言うか私に向かって落ちてきてる気がするんだけどねぇ。
動きたいけど腰が抜けちゃって無理っぽいよぉ
──ズドォン!
ギリギリだ、死を覚悟していたよぉ。
体が震えちゃってるし。
これは、降参しよう、うん、今すぐに。
「す、済みませんでしたぁ! 命だけは助けてくださぁい!」
もう全力で土下座をするさ、これは人間が最大の謝罪を込めて使うって昔知ったよぉ。
魔物であり、意思は存在しないと言われているゴーレムに通じるかわかんないけどねぇ。
これが無理なら死のう。
と思ったら離れて行ったよぉ。
なんだ? 土下座が効いたんだ!
便利だなぁ。
でも屈辱的だよぉ。
「ゆ、許してくれるのかいぃ?」
た、助かったよぉ!
「いやはや、この無礼は詫びるよぉ、いやはや、少しでも勝てるかと思ったけど無理だったねぇ。牙がやられるのも無理はないよぉ」
するとゴーレムは私達の棲み家へと向かっていく。
しかし止めると何されるかわかったもんじゃないよぉ。
「あ、そこから先は私達の家だよぅ、良ければ謝罪を含めて招待させてもらうよぉ」
そんなことつい勢いで言っちゃったよぉ。
そしたら部下の一人に怒られた。
でも、仕方ないじゃないかぁ。
どうやら来ないようだねぇ。
ん? こっちを向いたよぉ。
え? 私何かしたのかなぁ!?
するとゴーレムの右手が私を襲った。
とっさに、いなそうとするが思ったよりも衝撃が強かった。
「ふぉ!」
「し、尻尾様ぁ!」
起きたら見知った天井があった。
どうやら私は気絶して運ばれていたようだねぇ。
なぜ最後に攻撃されたのかはわからないけどねぇ。
命有ればこそだよぉ。
私は部下を集めてあのゴーレムには協力こそすれど敵対はしないように告げる。
「そんな! 奴は牙の者達を殺した奴ですぞ!」
確証は無いけどねぇ、まぁ恐らくゴーレムがきはを殺したと言う事は事実だとは私も思うねぇ。
だからと言って私は死ぬつもりは無いんだよぉ。もちろん、プライドを捨てても命だけは捨てないよぉ。
「でもねぇ、そんな事で君らにも死んで貰うのは嫌なんだよねぇ」
「し、しかし。奴は意思のない魔物として知られているのですよ?」
「うーん、でもねぇ、なんで私を最後の最後に攻撃したのかなかぁ?」
そう、私をそのまま踏みつければ良かったはずだよぉ、意思のない魔物ならこんなことはしない。
それに部下を一人も失ってないからねぇ。
もし、ゴーレムに理性があり言葉を理解するならば、利用出来るかも知れないからねぇ。
「上手く行けば、この森を支配だって出来るかも知れないよぉ?」
「それは、誠ですか!」
「万が一の話だよぉ、確証はないねぇ、でも敵対しない方が身のためだねぇ、しばらくは角に任せるよ。」
上手く行けば角を害し、取り込み、ここの覇権は私の物になるかもしれないからねぇ。
ま、ゴーレムが角を倒してくれれば良いし、角が逆にゴーレムを倒してくれても良い。どちらに転んでも面白そうだからねぇ。
まぁ取り敢えずは、報告はしておこうかなぁ。
明日の朝には知らせるとしよう。
さて、問題は私達にどれ程時間があるのかだよねぇ?
相手の行動も正体も掴めないんじゃ、対策も立てようがないのさぁ。
だから、今私に出来ることは部下達を不安にさせないために気休めに罠を仕掛けさせる事くらいだねぇ。
取り敢えずできた罠はこちらだよぉ。
シンプルな落とし穴、これは私達の体だと半分は埋まるほどの代物だよぉ。
次の罠は木と木の間に視認が難しいロープをかけ、そこに触れた獲物を捕らえる罠さぁ。
そして最後に、切り株へ毒入りの果物をおいてサービスさ、罠で疲れた相手には堪えるだろうねぇ。
種類こそ少ないが、数は周囲一体に張っておいたよぉ。
相手が分かればもう少し凝ったものが出来るんだけどねぇ、今回は私の趣味が強く反映されているのは気のせいだよぉ。
「ふふふ、罠にかかってくれたら楽しいだろうねぇ」
ある程度仕掛けた訳だし、でも念のために突破されてしまったときの事も考えないとねぇ。
「念のために広場には五メートル程穴を掘っておこうかぁ、それならどんな敵だろうとただじゃ済まないはずだよぉ」
「はっ! 畏まりました!」
「あ、それと、最後の落とし穴の前に君達は配置してもらうよぉ」
「我らも戦うのですか?」
「うん、牙達を倒したんだ用心するに越したことはないよぉ」
「では、どのような戦いに」
そうだなぁ、そこまでは考えていないけどぉ、手加減はしたらいけないなぁとは思うな。
よし、あれにしよぉか。
「塵芥戦術焔で行こうかぁ」
「な! 焔ですか!? それは相手を買い被りすぎでは?」
「たまには実力を角達にも見せなきゃね」
「尻尾様が言うのならわかりました。全力であたります」
うん、正直これでも無理なら諦めるしかないねぇ。
そうならないように祈っておこうかなぁ。
楽しい日になりそうだねぇ。
私はそんな事を考えて棲み家へと戻っていく。
まさか、あんな悲劇が起こるなんて分かる筈もないよねぇ。
翌日、私達の陣地に異常が起こった。
仕掛けられた罠が次々に突破されているらしい。
流石の私もキャラを忘れてしまう。
一体どれ程の魔物だろうねぇ。
偵察を残して置くべきだったかも知れないけどねぇ。
でも仲間は減らしたくはないんだよねぇ。
だけどこちらには塵芥戦術焔があるからねぇ、そこにすべてを注ぐとするさ。
おや、どうやら来たみたいだねぇ、私も出向くとするさ。
結果は上々、さて、どんな魔物だろうねぇ。
・・・え?
いやいや、おかしいよ?
こんなところにいるわけ無いじゃないか。
なんでゴーレムがこんな森にいるんだい!?
いかんいかん、我を忘れていたよぉ。
部下を不安にさせるのは駄目だ。
「どんな獲物が入って来たのかと思ったらまぁさかゴーレムとはねぇ」
動揺してないのを悟らせないようにしなきゃねぇ。
私達は大柄ではないけどこのゴーレムは三メートルはあるよぉ。
石でできた体にその顔から見える瞳は何を考えているのかわからないよぉ。
いや、なんでゴーレムなんだい?
と言うか大きすぎないかい?
でもここで対処すれば良いだけだろうねぇ
「君には悪いけど死んでもらうよぉ」
私の合図と同時に塵芥戦術焔が発動する。
うん、良いタイミングだ、鈍ってはいないようだねぇ。
さて、燃え始めた。
ここまでこればこちらの勝ちさ。
後は塵となるまで待つが良いよぉ。
「ふっふっふ、どうだい? 私達の塵芥戦術焔の威力は? と言っても聞こえないか」
そして数分たった、炎が強すぎて形が見えないけど塵になっただろうねぇ。
火が消えて私達の勝利が恐らく確定し──
──なかった。
残っているのだ。
きれいにだおまけに無傷だど?
どうなっている!
「ば、馬鹿な! 塵芥戦術焔がやぶれるだと!?」
おまけに私に向かい歩いてくる。
これは、危険だ。
「な、平気で動くのか! 火を放つんだ!」
止まらない!? ゴーレムとはここまでの魔物なのか!?
動揺する尻尾だが、ゴーレムはひたすらに尻尾目掛けて進んでくる。
だが、そのゴーレムは尻尾の視界から消えていった。
え? ゴーレムが消えた?
あ、忘れていたよぉ。
落とし穴があったんだよぉ。
ふふふ、これなら流石にゴーレムも無傷ではあるまいよぉ。
するとどうだろうかねぇ嫌になるよぉ。
まさか、ただの跳躍で出てくるなんてねぇ。
と言うか私に向かって落ちてきてる気がするんだけどねぇ。
動きたいけど腰が抜けちゃって無理っぽいよぉ
──ズドォン!
ギリギリだ、死を覚悟していたよぉ。
体が震えちゃってるし。
これは、降参しよう、うん、今すぐに。
「す、済みませんでしたぁ! 命だけは助けてくださぁい!」
もう全力で土下座をするさ、これは人間が最大の謝罪を込めて使うって昔知ったよぉ。
魔物であり、意思は存在しないと言われているゴーレムに通じるかわかんないけどねぇ。
これが無理なら死のう。
と思ったら離れて行ったよぉ。
なんだ? 土下座が効いたんだ!
便利だなぁ。
でも屈辱的だよぉ。
「ゆ、許してくれるのかいぃ?」
た、助かったよぉ!
「いやはや、この無礼は詫びるよぉ、いやはや、少しでも勝てるかと思ったけど無理だったねぇ。牙がやられるのも無理はないよぉ」
するとゴーレムは私達の棲み家へと向かっていく。
しかし止めると何されるかわかったもんじゃないよぉ。
「あ、そこから先は私達の家だよぅ、良ければ謝罪を含めて招待させてもらうよぉ」
そんなことつい勢いで言っちゃったよぉ。
そしたら部下の一人に怒られた。
でも、仕方ないじゃないかぁ。
どうやら来ないようだねぇ。
ん? こっちを向いたよぉ。
え? 私何かしたのかなぁ!?
するとゴーレムの右手が私を襲った。
とっさに、いなそうとするが思ったよりも衝撃が強かった。
「ふぉ!」
「し、尻尾様ぁ!」
起きたら見知った天井があった。
どうやら私は気絶して運ばれていたようだねぇ。
なぜ最後に攻撃されたのかはわからないけどねぇ。
命有ればこそだよぉ。
私は部下を集めてあのゴーレムには協力こそすれど敵対はしないように告げる。
「そんな! 奴は牙の者達を殺した奴ですぞ!」
確証は無いけどねぇ、まぁ恐らくゴーレムがきはを殺したと言う事は事実だとは私も思うねぇ。
だからと言って私は死ぬつもりは無いんだよぉ。もちろん、プライドを捨てても命だけは捨てないよぉ。
「でもねぇ、そんな事で君らにも死んで貰うのは嫌なんだよねぇ」
「し、しかし。奴は意思のない魔物として知られているのですよ?」
「うーん、でもねぇ、なんで私を最後の最後に攻撃したのかなかぁ?」
そう、私をそのまま踏みつければ良かったはずだよぉ、意思のない魔物ならこんなことはしない。
それに部下を一人も失ってないからねぇ。
もし、ゴーレムに理性があり言葉を理解するならば、利用出来るかも知れないからねぇ。
「上手く行けば、この森を支配だって出来るかも知れないよぉ?」
「それは、誠ですか!」
「万が一の話だよぉ、確証はないねぇ、でも敵対しない方が身のためだねぇ、しばらくは角に任せるよ。」
上手く行けば角を害し、取り込み、ここの覇権は私の物になるかもしれないからねぇ。
ま、ゴーレムが角を倒してくれれば良いし、角が逆にゴーレムを倒してくれても良い。どちらに転んでも面白そうだからねぇ。
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