YouTuberの動画日誌
心霊トンネルでの出来事 Episode1
「ハイ皆さん、こんにちは。今回はですね、市内の有名な心霊スポットで動画を取っていこうと思います」
やぁ、読者のみんな初めまして、僕はチャンネル登録者数二千人ほどのYouTuber、リョーという名前で活躍しているんだ。
YouTuberなのに読者の皆さんというのもおかしな話だけどね。
僕は今、市内で一番怖いといわれている心霊トンネルにカメラマンの友達と2人でやってきているんだ。
夏だからって、紺色の半袖半ズボンで来たのは間違いだったなぁ、結構冷えるかも。
今回も頑張って動画取っていくぞぉ!
「いやぁ、気味の悪いトンネルですねぇ。
『この心霊トンネルは太平洋戦争時、焼死体となった人間を一時的に安置する霊安室があった』
と、ネットには書いてるんですけど…ほんとかなぁ」
幽霊は見える人には見える(と思う)これが僕の考え。
先輩YouTuberには霊感が強くて心霊スポットに行くと必ず何かが起こることもあるらしいけど…僕は今までそんな経験なかったからなぁ…、あっ、でも一度沖縄の海軍司令部豪に行った翌日の朝、両鼻から大量の鼻血を出したことはあったけど…
だんだん奥に進むにつれて、気味の悪さが目立ち始めた。
「カメラマンさんは、幽霊とか信じるんですか?」
「そうですねぇ、僕はいないと信じています。非科学的ですからね」
カメラマンさんの自分、頭いいですよ発言に舌打ちしてしまいそうになった。
いや、さすがにしなかったよ。
「…本当に何かでそうですねぇ…」
さっきから空気が微妙におかしな気がする。
まぁ、僕の感覚が鋭くなっているだけかもしれないけど。
「た……けてあ……い」
「えっ!」
突然聞こえてきた声にあたりを見渡す、だがトンネルの真ん中には何もない。
しいて言うなら白熱電球の明かりと、意味もない落書きしかないが、僕には今確かに聞こえた。
「…カメラマンさん、今聞こえましたよね」
「……はい。確かに何か聞こえました。カメラにも入っているんじゃないでしょうか…」
「視聴者の皆さん!今声が聞こえました!確認するので少々お待ちを!」
別に、生放送でもないのにそんなこと言う必要はなかったのだが、雰囲気的にね…
カメラマンさんはそのまま動画の確認作業へと入った。
「問題のシーンです……間違いなく入っていますね……ん…!」
カメラマンさんの顔から血の気が去り、真っ青になっていく。
異常を感じた僕はカメラマンさんが持っているカメラの画面をのぞいた。
「どうかしました?このシーンに何か問題が…?」
画面には、声が聞こえた瞬間カメラが入ってきた方とは逆の出入り口を移している場面だった。
画面から離れ、その出入り口の方を見ても何もない。
「?…どうかしたんです?」
「……分かりませんか?出入り口の右側、全身白い服を着た女の人が立っているでしょう」
その言葉を聞き、再度確認した僕は鳥肌が全身にまで及んでいることを感じた。
その時だった、
カツカツカツ
ハイヒールのような靴音がトンネル内を響かせた。
もちろん、僕もカメラマンさんもハイヒールなんぞではなく、普通のスニーカーである。
僕らは顔を見合わせ、やってきた方角へと全速力で逃げ出した。
カツカツカツ
足音はどんどん遠ざかっていく。
「はぁ」
「ふう」
一安心からか、安堵のため息が聞こえてくる。
「おっと、視聴者の皆さん。お見苦しい場面を…もしかしたらうつってるかもしれないので、編集の時確認してみます。では皆さん、今回も見てくれてありがとうございます。チャンネル登録ぜひよろしくお願いします」
カメラの電源をカメラマンさんに切ってもらい、僕らは車の中に戻った。
早速録画したビデオを確認した。
「やはり映ってますね。音もしっかり入っています」
「はぁ、まさか本当に」
そんなやり取りをし、車は市街地に向けて走り出した。
何分走っただろう、高速道路に乗ったのだが、事故を起こした。
今、カメラマンさんが電話で救助を待っている状態です。はい
なんとなくカメラを回していた時それが起こった。いきなりだったよ
キーーーードーン
車の急ブレーキ音が聞こえたと同時に僕らの車へと衝突した。
カメラマンさんはガードレールの内側にいたから助かったが、車の中にいた僕は衝突の衝撃で車外に放り出されてしまった。
…………………次に僕が目が覚めたのは見知らぬ館の玄関先だった。
やぁ、読者のみんな初めまして、僕はチャンネル登録者数二千人ほどのYouTuber、リョーという名前で活躍しているんだ。
YouTuberなのに読者の皆さんというのもおかしな話だけどね。
僕は今、市内で一番怖いといわれている心霊トンネルにカメラマンの友達と2人でやってきているんだ。
夏だからって、紺色の半袖半ズボンで来たのは間違いだったなぁ、結構冷えるかも。
今回も頑張って動画取っていくぞぉ!
「いやぁ、気味の悪いトンネルですねぇ。
『この心霊トンネルは太平洋戦争時、焼死体となった人間を一時的に安置する霊安室があった』
と、ネットには書いてるんですけど…ほんとかなぁ」
幽霊は見える人には見える(と思う)これが僕の考え。
先輩YouTuberには霊感が強くて心霊スポットに行くと必ず何かが起こることもあるらしいけど…僕は今までそんな経験なかったからなぁ…、あっ、でも一度沖縄の海軍司令部豪に行った翌日の朝、両鼻から大量の鼻血を出したことはあったけど…
だんだん奥に進むにつれて、気味の悪さが目立ち始めた。
「カメラマンさんは、幽霊とか信じるんですか?」
「そうですねぇ、僕はいないと信じています。非科学的ですからね」
カメラマンさんの自分、頭いいですよ発言に舌打ちしてしまいそうになった。
いや、さすがにしなかったよ。
「…本当に何かでそうですねぇ…」
さっきから空気が微妙におかしな気がする。
まぁ、僕の感覚が鋭くなっているだけかもしれないけど。
「た……けてあ……い」
「えっ!」
突然聞こえてきた声にあたりを見渡す、だがトンネルの真ん中には何もない。
しいて言うなら白熱電球の明かりと、意味もない落書きしかないが、僕には今確かに聞こえた。
「…カメラマンさん、今聞こえましたよね」
「……はい。確かに何か聞こえました。カメラにも入っているんじゃないでしょうか…」
「視聴者の皆さん!今声が聞こえました!確認するので少々お待ちを!」
別に、生放送でもないのにそんなこと言う必要はなかったのだが、雰囲気的にね…
カメラマンさんはそのまま動画の確認作業へと入った。
「問題のシーンです……間違いなく入っていますね……ん…!」
カメラマンさんの顔から血の気が去り、真っ青になっていく。
異常を感じた僕はカメラマンさんが持っているカメラの画面をのぞいた。
「どうかしました?このシーンに何か問題が…?」
画面には、声が聞こえた瞬間カメラが入ってきた方とは逆の出入り口を移している場面だった。
画面から離れ、その出入り口の方を見ても何もない。
「?…どうかしたんです?」
「……分かりませんか?出入り口の右側、全身白い服を着た女の人が立っているでしょう」
その言葉を聞き、再度確認した僕は鳥肌が全身にまで及んでいることを感じた。
その時だった、
カツカツカツ
ハイヒールのような靴音がトンネル内を響かせた。
もちろん、僕もカメラマンさんもハイヒールなんぞではなく、普通のスニーカーである。
僕らは顔を見合わせ、やってきた方角へと全速力で逃げ出した。
カツカツカツ
足音はどんどん遠ざかっていく。
「はぁ」
「ふう」
一安心からか、安堵のため息が聞こえてくる。
「おっと、視聴者の皆さん。お見苦しい場面を…もしかしたらうつってるかもしれないので、編集の時確認してみます。では皆さん、今回も見てくれてありがとうございます。チャンネル登録ぜひよろしくお願いします」
カメラの電源をカメラマンさんに切ってもらい、僕らは車の中に戻った。
早速録画したビデオを確認した。
「やはり映ってますね。音もしっかり入っています」
「はぁ、まさか本当に」
そんなやり取りをし、車は市街地に向けて走り出した。
何分走っただろう、高速道路に乗ったのだが、事故を起こした。
今、カメラマンさんが電話で救助を待っている状態です。はい
なんとなくカメラを回していた時それが起こった。いきなりだったよ
キーーーードーン
車の急ブレーキ音が聞こえたと同時に僕らの車へと衝突した。
カメラマンさんはガードレールの内側にいたから助かったが、車の中にいた僕は衝突の衝撃で車外に放り出されてしまった。
…………………次に僕が目が覚めたのは見知らぬ館の玄関先だった。
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