TS転生は強制的に

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四話~ボクと以外にやばかったペットことオルトロスとそれを瞬殺できるオルトロスを超えたシェリーさん~


「いいですか? あの異形は、本来人間の敵と言われている魔族、それも魔族の長などが使う邪法です。わかりますか? 様はそれは禁忌だと言う事です」
「でも、マイク君が魔法を撃ったのが悪いじゃないか」

 ボクは絶賛、司祭に説教を食らっている。
 どうやらあの魔法は禁忌に触れるらしい。まあ、オルトロスとかを召喚することからして、少しは予想していたけどね。

「まあ、マイク君も悪いが。ライム、君はオルトロスの力を全く理解していない。あれはそこら辺の犬とは違う。
 オルトロスの兄弟とされている四体の中では二番目に弱いが、それでも聖騎士団を投入して、やっと相打ちにできるくらいだ。だからその魔法は使うな、さらに異常な者が召喚されるかもしれない」

 そんなにオルトロスってやばい奴だったのか、ペットとしか思ってなかったよ。そんな奴にクッキーまで渡しちゃったよ。
 ……と言うか、オルトロスが聖騎士団そのものと言う事はオルトロス=聖騎士団<シェリーさんって事だよね? 
 み、身近にそんなやばい人が居たのか。

「国からは禁忌を犯した者は即刻死罪と言う事になっているが……死罪は見送ろう。そもそも神の教えには禁忌を犯した場合には罪を償うまで懺悔し続けろ。と言う風になっているから、表面的には永続的に懺悔し続けないといけないからな。
 まあ、子供達には辛いだろう」

 ……そ、そんな魔法を使ったのか。
 即刻死刑って、どれだけなんだよ。日本じゃ絶対にありえないよ。どこの国だよ。そしていつの時代だよ。魔女狩りと同じくらいの状態になってるよね? 禁忌を犯した人は。
 ぜ、絶対に他では使わないようにしよう。

「わかったよぅ」
「それならよろしい。もうすぐ昼だから君たちは帰りなさい。親も心配するだろうし」

 司祭にその事を言われ、ボク達は、と言うかボクは逃げるように教会から出て行った。


~~~~~~~~~~


「司教様、流石にあれはバレてしまったのでは?」
「カンタル司教、流石にそれは考えすぎでしょう。マイクと言ったか、そっちはまだしも、ライムとか言う方は勘づかないだろう。あれは単純に勘で生きている馬鹿だ」

 私は、あの二人が帰った後に、シスターと言うか修道女と言う役職に扮していた司教様に話し掛けた。
 勿論、司教様がやましい事をする予定で違う役職をしている訳ではなく、そもそも、ここには普通に司教が居る。
 ここの教会は、女神誕生地区と言う組み分けになっており、そしてこの教区にはこの小さな教会しかなく、司教様もここにいる。
 司教様は「司教とばれたら神を信仰する前に私にこびへつらってしまう」と言う風に言っている為、私も協力しているのだ。

「マイク君は本当に頭が良く、何かしらの手がかりをつかんでしまうと、すぐ様に気付いてしまうでしょう。
 ライムの方は……多分気付いていても言う事は無いでしょう。あれはマイク君と違って常識をわきまえていますし」
「深淵魔法を使うやつが?」

 それに関しては私も驚いた。
 そもそも、深淵魔法は文献としては残っている者の、人間で使用できる人物は今までに、旧魔法時代に居た大賢者、デウス・マキナが使えたらしいのだが、それ以外の人間には使えない。
 魔族の長が使うと先ほど言ったが、最近では、魔族の長ですら深淵魔法が使えなくなっている。
 それ位、使用するのに難度がある魔法なのだ。それを最低階位でも深淵魔法を使うとは、ただのバケモノとしか思いようがないのだ。

「報告はしないが、出来るだけ監視をしろ、あれは放置していい問題ではない。気付かれずにな」
「はっ、わかりました」

 流石にあの世渡りだけはうまいライムなら人前では使わないだろうが、下手したらペットとして異形を飼っている可能性もあるから、しっかり監視しておかないと。

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