よくある?異世界物語

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よくある?祈り

ユウ視点

「・・・嘘でしょ?」
僕の攻撃を全くの無傷で切り抜けたナニカの姿を見て僕はそう呟きます。・・・無論、目に見えないところで損耗していたり、損耗は与えたが回復してしまった・・・なんて可能性もあるにはあるけれども・・・たぶん無いと僕の勘が伝えてきています。
「・・・そうなると、どうすればいいんだ?」
『・・・おい、聞こえているか?!』
「ルクスさん!?」
『良かった、聞こえているようだな!早く今いる場所から離れろ!』
「目の前にいるこいつが原因ですか?」
『そうだ!』
「こいつは一体?」
『説明を聞くよりも、こっちでなんとかするから、今すぐ逃げろ!』
「どれくらいの時間がかかりますか?!」
『・・・10分程度は必要だ。』
「・・・わかりました。なら、僕が足止めします。」
『・・・言っても聞かなそうだな。わかった。気をつけろよ。』
「ええ。・・・それでどういった相手なんですか?」
『最近処理された悪神の魂の一部が形を成したモノだ。・・・なんでも、一人の少年に死へと誘う加護を与えていたらしい。』
「・・・その少年さんは?」
『聞いた話によると、別の世界で暮らしているらしい。』
なんて話をしながらも、相手の攻撃を避け続けていたりします。
『ちなみに、君と同じ世界・・・もしくはその平行世界の子供で、歳は10歳くらいだったはずだ。』
「・・・その子に幸せが訪れますように。」
僕は顔も名前も知らない子に対して祈りを捧げながら、敵の攻撃をさばいていました。

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