教師な僕と生徒な彼女

きりんのつばさ

到着

学校から車を運転して十数分
僕らが来たのはショッピングモールだった。
学校がある場所は山の上だが、この街自体は
規模自体は比較的に大きく、色々な施設がある。
今回行く場所のショッピングモールもその一つだ。
「さて、着きましたよ」
「いや〜助かりましたよ一色先生〜‼︎」
「・・・次回からはやりませんからね」
「えぇ〜先輩の命令が聞けないの〜?」
「随分横暴ですね⁉︎」
・・・何だろう、僕の周りって権利振り回す人
多すぎないか?
五十嵐先生、二井見さん、校長先生。
就職先間違えたか・・・?
「・・・先生、何で落ち込む?デートだよ?」
「デートじゃないからね⁉︎」
この子はいきなり何を言い出すのかな⁉︎
「デート?」
ほら、何か五十嵐先生なんて
状況が読めて無さそうな顔してるよ⁉︎
「五十嵐先生・・・これには深い理由がありまして」
と僕が言い訳をしようとしたところ・・・
「一色先生って優しいんですね‼︎」
何故か満面の笑みが返ってきた。
「はい?」
「だって二井見さんが1人で部屋に閉じこもって
いるから部屋から出そうとしたんですよね‼︎」
「は、はい?」
「だから校長先生が二井見さんを連れて行くように
言ってきたんですね〜‼︎」
な、なんだ?今度は僕が置いてきぼりになり始めたぞ?
「いや〜1年目からこんな生徒の事を考えている先生が
後輩にいて私嬉しいです‼︎」
と目をキラキラしてこちらを見てくる五十嵐先生。
「あっ、はい。それでいいです・・・」
もう言い訳考えるのも疲れたからそれでいいや。


駐車場で一悶着?あった後、僕らは中に入った。
「・・・広い、人多い」
と二井見さんはやや困惑している様だ。
まぁ困惑するのも分からなくない。
今日は休日のため、家族連れやカップル等
沢山の人達が来ている。
「まぁ確かに人は多いね・・・
この調子だと早めに行かないと混むだろうから
さっさと備品を買いに行きましょうか、いが・・・
あれ?五十嵐先生は?」
と先程まで隣にいた五十嵐先生がいなかった。
「・・・あそこ」
二井見さんが指を指す方を見ると
「うわ〜‼︎この子可愛い〜‼︎すごいモフモフしてる‼︎」
と近くのペットショップにて、小さい子供達に紛れて
五十嵐先生が犬と戯れていた。
「・・・何しているんですか五十嵐先生」
「見てよ一色先生‼︎この子可愛いよ‼︎」
「僕らは備品を買いに来てるはずでは・・・?」
「そんなのいいからさ〜」
「ほう、そんなのですか・・・」
「あ、あれ一色先生?」
とやや五十嵐先生が怯えていた。
「先生がそんなのと言った事に僕はせっかくの休日を
潰してここにいるんですけどね〜」
「あ、あの〜」
「・・・早く行きますよ?」
「いや〜あの〜」
「まだ文句がおありでしょうか?」
「はい、行きます・・・」

・・・なんか今日すごく疲れそうだな。

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コメント

  • ノベルバユーザー225569

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