とある学園生活は制限付き能力とともに

りゅう

赤色の瞳と青色の瞳









「どうして…私の攻撃が当たらないのかしら…」

先程からネジを飛ばし続けて息切れをしながらヴィオラ先輩が呟く。

「不思議でしょう?黒の蝶で最も非力な私があなたみたいな強能力者と渡り合ってるんだから」
「ふん、どうせお前の能力に秘密があるのかしら…」

ヴィオラ先輩は片目を瞑りながらヴィオラ先輩の攻撃を避け続ける女の子に言う。

「まあ、いいのかしら、避けてばかりいるのだったら避けられない量を打ち込めばいいのよ」

ヴィオラ先輩はそう呟きながら大量のネジを発射する。

「なるほどねぇ、まあそうなるよね…でも私の、シャルロットの能力はもう一つあるの…」

黒の蝶の少女、シャルロットはそう呟きながら今まで開いていた青色の瞳を閉じて赤色の瞳を開いた。

そしてシャルロットはヴィオラ先輩が発射したネジを見つめる。するとヴィオラ先輩が発射したネジは全て消滅した。

「え…何が起こったのかしら…」
「ふふふ、不思議でしょう。これが私の能力、赤と青の幻惑2つ目のイリュージョン

え、能力名ダサ…自分で考えたんだと思うけどダサいな……

「私の能力はね、青色の瞳は少し先の未来を見て赤色の瞳は目にした能力を消滅させるの」

シャルロットは自慢気に自分の能力の詳細を語った。

「なるほどなのかしら…それで、両方同時に使えないのは制限があるからなのかしら」
「そうだよ〜頭は悪くないみたいだね?だったら勝ち目がないってわかるでしょ?降参したら?」
「確かに私はお前には勝てないのよ…」

ヴィオラ先輩は悔しそうに呟く。悔しそうにしていたヴィオラ先輩を見てシャルロットは勝ち誇ったような表情で笑いながらヴィオラ先輩を罵った。

「そうよねぇ、あなたじゃ私に勝てるわけがないわ。能力の質が違うの。理解できる?」
「ええ、理解しているのよ。いつも私と次元が違う化け物共と接しているからかしら…そして、お前も理解するのよ。お前の能力をあっさりと超える能力を持つ化け物がこの場にいると言うことを…」

ヴィオラ先輩がそう言い終わる直前、僕は能力を発動させてシャルロットの能力をコピーし、シャルロットの能力を消した。

「なんで…なんで能力が使えないの…」
「悪いけど能力をコピーさせてもらった。僕が君を見つめている間君は能力を使えない。そうだろう?」

僕は赤色の瞳をしっかりと開いてシャルロットを見つめながら言った。

「能力を…コピー?」
「だから言ったのかしら、お前を超える化け物がこの場にいると、さあ、お前の負けなのよ。お前の敗因、それは自分の能力に対する絶対の自信、つまりはお前は傲慢だったのかしら…」

ヴィオラ先輩はそう言いながら躊躇いなくシャルロットを拘束し身動きを完全に封じた。











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