とある学園生活は制限付き能力とともに

りゅう

助けてあげる














「死ね…」

ティナちゃんは大量の血を空中に集めて固めて固体にし、容赦なく老人に血の鉄槌を振り下ろす。

「怖いね〜とりあえずあの血の塊を壊さないとね〜」

老人はそう言いながら真上から降ってくる血の塊に触れる。老人が血の塊に触った瞬間、血の塊は消えて無くなった。

「ふう〜おじさんの能力、なかなかすごいでしょ?君の攻撃は全て無効化できるからね〜大人しく殺されてくれると助かるな〜」

老人の能力は右手で触れた物を全て酸素に変えることができると言う能力だ。ただし生き物や液体は酸素に変えることができない。

「うるさい黙れ、死ね、死ね、死ね、死ね…」

「怖いね〜悪いけど攻撃させてもらうよ〜」

老人は銃を構えてティナちゃんに弾丸を放つ。ティナちゃんは目の前に血を集めて固体化し血の壁を作り弾丸を止める。そして弾丸を止めた血の壁を再び液体に戻し血を少しずつに分けて再び固めて血の弾丸を大量に作り出す。

そしてティナちゃんは血の弾丸を老人目掛けて放つ。老人は慌てて右手で血の弾丸をいくつか防ぐがいくつかは老人に当たり老人に怪我を負わせた。

「これは…まずいね〜」

ティナちゃんは再び血を1箇所に集める。ティナちゃんは液体のまま集めた血を老人目掛けて放つ。液体の血に飲み込まれた老人は能力を発動できずしばらくしたら亡き者となった。

「次は…お前を…殺す…殺す、殺す、殺す、殺す」

老人を殺したティナちゃんは近くに隠れていた志穂先輩に言う。

「ティナちゃん…もうこんなことやめて…お願いだから」

志穂先輩が必死にティナちゃんを止めようとするがティナちゃんは聞く耳を持たない。ティナちゃんは血を固めて志穂先輩に躊躇いなく振り下ろした。

「きゃっ…」

「志穂、大丈夫だからじっとしてなさい」

突如現れた楓先輩が志穂先輩にそう言いながら地面から大量の砂鉄を持ち上げて壁を作りティナちゃんの攻撃を受け止めた。

「楓ちゃん?どうしてここに?」

志穂先輩は驚きながら楓先輩に尋ねる。

「私がレヴナントの兵がアビリティア本部を襲撃するという情報を入手いたしまして…私を探してくださっていた楓さんと合流した際にこのことを話したら楓さんも一緒に来てくださるとのことだったので楓さんとともに急いで戻って参りました」

楓先輩とともに現れたテレシアさんが志穂先輩に説明する。

「そういうこと、だけど敵は全部片付いているみたいだしあとはティナちゃんを止めるだけみたいね…とりあえず志穂は下がって休んでなさい」

「楓ちゃん…ありがとう。だけど私もやる。足手まといになるかもしれないけど私もティナちゃんを止めたいの…」

「わかったわ…一緒にティナちゃんを止めよう。テレシアさん、私たちが出来るだけティナちゃんに近づけるようにサポートをお願いします」

「わかりました…必ずお二人を無事ティナちゃんの側までお送りします」

「じゃあ、行くわよ。志穂…」
「ええ、楓ちゃん…2人で頑張ろう…」

志穂先輩はそう言いながら楓先輩の手を強く握りしめる。楓先輩も志穂先輩の手を強く握りしめた。

「「2人で絶対にティナちゃんを助ける」」

2人は手を繋ぎながら誓いを立てて手を離す。そして2人はティナちゃんに近づくために走り出した。ティナちゃんが2人を近づけないようにと血の弾丸を作り出して2人目掛けて発射する。

「テレシアさん、志穂の方をお願い!」

「わかりました」

楓先輩は先程の様に砂鉄の壁で血の弾丸を受け止める。志穂先輩に向けられた弾丸は志穂先輩の前を走るテレシアさんが巨大な盾を作って止めた。

「「ティナちゃん…今、助けてあげる…」」

2人はそう呟きながら2人同時にティナちゃんに抱きついた。
















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