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猫好き高校生と人間になった三匹の美人三姉妹

チャンドラ

26話

 貴正はいつも通り朝ごはんを食べ、支度をし、学校へと向かった。今日の学校に向かう時間は、いつも貴正が朝練に向かう時間と同じくらいの時間だが、あいにく今日は、文化祭の準備のために学校に向かった。
「あ、おはよう。貴正くん。」
 貴正は、美賀子に挨拶された。
「おはよう。美賀子。早いな。」
 朝の準備は、朝早く来れるものは、出来るだけ早く来て欲しいと言われているため強制ではなかった。現に、今いるのは、クラス委員長と貴正、五十嵐、美賀子の四人である。
「私、結構学校近いからね。貴正くんも早いね。」
「俺は、いつもこの時間帯は朝練に行ってるからな。いつもの登校時間と大して変わらないよ。」
「そういえばそうだった。今日も文化祭、頑張ろうね。」
「ああ。」
 俺は、教室の飾り付けを進めていった。まだ、飾り付けしていない部分が残っているところを進めていった。
「貴正くん。昨日の映画、評判良かったね。」
 五十嵐が貴正に話しかけてきた。
「そうだな。確かに評判は良かったな。安心したよ。しかし、今日も飾り付け終わったら、これといってやることねぇなぁ……」
 メイド喫茶は、基本的には女子生徒が接客するため、あまり男子生徒は手伝うことが少ない。料理の準備をしたりするのだが、映画同様、交代制であるため、一時間くらいしか貴正は担当しないのである。
 一方、美賀子はというと、客引きという重要な役割を担うため、ほぼ一日中シフトを入れらせられていた。

 シフトは人によって、かなり負担が違うのだが、イケメンのクラス委員長は、とても上手く説明して、みんなを納得させた。その様子を見て、貴正は純粋にすごいと感じた。自分であれば、ここまで上手くみんなを丸め込むことができないであろう。
「まぁ、どこかのクラスを見に行くのもいいと思うよ。」
「そうだな。」
 結構、昨日見に行ったのだが。ちなみに五十嵐は、今日はたくさんシフトを入っていた。理由は、本人が希望したのと、一番メイド喫茶の知識に詳しいからという理由である。
 徐々に、クラスに人が集まり、急ピッチでメイド喫茶の準備を終えた。
「みんな、朝早くから準備手伝ってくれてありがとう! 今日も文化祭頑張ろう!」
「おー!」
 みんな、一斉にそう叫んだ。文化祭で、クラスが一致団結することは、本当に起こりうるのだなぁと貴正はしみじみとそう思った。
 現在、午前十時。貴正は、十一時から十二時の間自分の担当があるのだが、それまで昨日と同様適当にぶらつこうと考えた。

 貴正は、佐江のクラスに行ってみることにした。確か、お化け屋敷をやると言っていた。貴正は、そこまでホラーがダメというわけではない。
 本当にあった怖い話などでは、頭の中で突っ込みを入れながら見ているほどだ。特に最近のは、展開が分かりやすくなってきたと感じている。最後、わっと無理やり後味悪く終わらせてきたり、作り物感が半端ないなと貴正は、思っている。本当にあったかもしれない怖い話に題名を変えたほうがいいのではないかと貴正は、真面目に思っている。
 佐江のクラスである六組に到着した。なかなか教室の前は、賑わっていた。
「このクラスの出し物、結構怖いって噂だよ!」
 前に並んでいた、女生徒がそんなことを言っていた。自分なら大丈夫だろうと貴正は、自信満々に六組の教室に入っていった――
 十分後、心臓をバクバクさせながら、貴正は六組の教室を出た。
 結論から言うと――お化け屋敷は、とても怖かった。
 まず、教室に入ると、シオンタウンのBGMを彷彿とさせるような、けたたましい音楽が常時、教室に流れており、何より、お化け役の人のメイクがガチで怖かった。一体全体、どうやってメイクしたのかと思うほどガチだった。
 白いワンピースを着た、血だらけの女子生徒を見たときは、心臓が止まるかと思ったほどである。けたたましい呻き声を上げながら、貴正に近づいてきたのであった。
 貴正は、ガチで怖がった。教室の中も、学校の教室とは思えないくらい雰囲気があった。古いアンティークの置物やロシア人形が置かれており、一層怖さを引き立てていた。あんなのどこから持ってきたのやら。

「貴正くん、うちのクラスにきてくれたんだね!」
 教室の外で休憩していたら、佐江が近づいてきた。血だらけのワンピースとメイクをしていた。貴正は、気づかなかったがあの怖い幽霊役の人は佐江だったようである。
「正直怖すぎて心臓が止まるかと思ったぞ……」
「ええ! ひどいなぁ。まぁ……でも怖がってくれたなら、成功ってことね!」
「ああ。確かに佐江のクラスは話題になるくらい怖かった。午前中はずっと当番か?」
「うん……というか今日一日いっぱい、クラスの手伝いしなくちゃいけない。」
「そうか。大変だと思うけど、頑張れよ!」
「うん! 貴正くんも文化祭楽しんでね!」
 貴正は、佐江と別れた。次に貴正は、四組に向かうことにした。四組は彩香のクラスである。おそらく四組も人気だろうと思った。
 四組に到着すると、案の上、四組は混んでいた。内心、十一時までに間に合うだろうかと不安になったが、とりあえず並ぶことにした。十五分ほど待った後、四組に入ることができた。
「それでは、お客様なかにどうぞ!」

 長い黒髪で泣きぼくろが特徴の美人の女子生徒に案内された。貴正は、この生徒とは一度も話したことがないが、この生徒は、『四組の美人四天王』と呼ばれていり女子生徒の一人で、他にも三人美人の女子生徒がいる。ちなみに四組は美人が多いという評判がある。
 彩香が転校してからは、彩香は、『四組のチャンピオン』と呼ばれているらしい。
 他の生徒は、友達と来ているようで貴正は、少し気まずかったが、あまり気にしないことにした。 
 周りを見渡したが、彩香の様子は、見つからなかった。今の時間は、彩香の担当じゃなかったのかもしれない。
 貴正は、メニューをとり、ニャンコーラとかいう飲み物と、ニャンニャンフライドポテイトを注文しようと考え、店員を呼んだ。
「すみませーん。」
「はーい。」
 すると、いないと思ってた、彩香がやってきた。
「なんだ。貴正じゃん。」
 彩香は、この前のゴスロリとはまた違う、オーソドックスなメイド服と、可愛らしい耳を付けていた。正直、彩香を見に行くために四組に来たようなものなのだが、どストライクな姿に貴正は、たじろいだ。
「お……あ……う……」
 貴正は、コミュ症のような声を出した。


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