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猫好き高校生と人間になった三匹の美人三姉妹

チャンドラ

2話

「美香子さんは、三姉妹の次女です。長女と三女は他のクラスに来ています。」
 噂通り、三姉妹がこの学校に転校してきたようだ。長女と次女はどんな人達なんだろうか。

「それじゃどこかに席についてもらおうかなえっと――」
「先生、私、あそこの席がいいです。」
 美香子は貴正の隣の席を指定してきた。貴正の隣には、別の男子生徒が座っている。他にも空いている席があるのに、わざわざすでに使っている席を指定してきた。俺の席の隣の席は、後ろのほうで、陽射しも当たらない。居眠りするには最適な席である。だからなのだろうか。
「え? でも、もうあそこには、五十嵐くんが座っているからね。」

 そう、貴正の数少ない友人である五十嵐修はこの席をとても気に入っていた。授業のたび、教師の目をかいくぐり、居眠りをしていた。とてもじゃないが、奴が席を譲るとは思えないと貴正は思った。
 すると、突然、美香子が五十嵐に近づいていった。
「お願い! 五十嵐君、私どうしてもここの席がいいの。譲ってくれないかな?」
 上目遣いで、五十嵐に頼み込んだ。確かに他の男子であれば、好感度を上げるために譲ることもあるかもしれないが、五十嵐は、二次元にしか興味ないと噂されていた。毎日、夜な夜なエロゲーに没頭しているともっぱら噂されている。五十嵐が、毎日、寝不足なのは恐らくそのせいなのであろう。
「うん! 全然いいよ。」

 拍子抜けするほどあっさり承諾した。美少女は強いと貴正は思った。美香子が俺の隣に座ることになった。

「よろしくね! えっと――。」
 美香子が貴正に挨拶をしてくれた。少し緊張する。
「二葉貴正だ。よろしくな。」
 貴正の方も美賀子挨拶を返した。こんな美少女が隣の席に座るなんてラッキーだと貴正は思い、心の中でガッツポーズをした。数少ない友人は遠くの席に移動したが。

 時間を遡ること、昨日の朝。

 貴正が、餌を与えた三匹の猫たちが貴正が、学校に向かった後、適当に散歩をしていた。この三匹の猫たちは、お互いを上のほうから、マイ、ミカ、アヤという名前で呼び合っていた。この三匹の猫たちは、元は、飼い猫で、これらの名前は、飼い主につけられていた。

ここからの会話は、猫語になりますが、日本語に翻訳してお送りいたします。

「いや~、おなかいっぱいだね。ミカ、アヤ。」
ええ、そうね。マイ。」
 アヤが適当に相槌をうった。
「あの餌をくれる人。いい人だよな。あの人に飼われたいわ~!」
 そんな願望をアヤが言う。
「無茶言わないの。前にあの人私たちに『君たちを飼ってあげたいのはやまやまだけど、両親が反対するから、無理なんだ』って言ってたじゃない。」
 なだめるように、マイがアヤに話す。すると、アヤがふてくされたような顔をした。ミカが、こんな願い事を二匹に話した。

「私、願いごとがかなうなら、人間になって、あの人と仲良くしたいなぁ……」
「ミカは、変わってるね~。人間なんて、毎日、決まった時間に働きにいくという愚かな行為をする生き物なんだよ? 
私たち猫のように、自由気ままに生きることができない。人間なんていいことないよ。」
「そんなことないよ! アヤ。私は、私たちに優しくしてくれるあの人は、毎日生き生きと生活してる。
 確かに楽しそうじゃない人間もいるけど、あの人は、素晴らしい人間だと思うよ。」
 ミカはアヤに熱弁をした。

 「何? ミカ、まさかあの男の人間のこと好きになったの?」
 「な……」
 ミカが顔を真っ赤にした……といいたいところだが、残念ながら猫なので、顔色はほとんど変わらない。
 「す、好きっていうかなんていうか……」

 すると、マイがこんな提案をした。
 「近くに、人間たちがよく願いがかなうって噂される神社があるけど、そこで『人間になれますように』ってお願いしてみたら。」
「ええ、でも……」

 ミカは、本当に自分が人間になりたいのか自分でもよく分かってないようであった。
「いいじゃん、とりあえずお願いしてみれば。物は試しにさ。私も一緒にお願いしてあげるよ。」
「私も一緒にお願いするわ。あの男の人は私も好きだしね。」
 マイとアヤは、どうやらお願いをすることに賛成のようだ。
「わ、分かった。それじゃあ、早速その神社に向かってみましょう!」
 こうして、三匹は、よく願いが叶うと噂される神社へと赴いた。

 神社を目指して、出発してから十分後、目的地の神社へと到着した。見たところ普通の古い神社のようだ。
「到着したわね。さっそくお願いしてみましょう。」
 そう言い、マイがお賽銭箱の前に向かおうとした。
「待って、具体的なお願いの仕方ってどうやるの? 何か作法的なものがあるんだよね?」
 アヤがもっともなことを口にした。
 「適当にお願いすればいいんじゃない? 別に本当に人間になれるなんて信じていないし、お賽銭の前に言って、願い事を言いましょう。」
 ミカは、意気揚々とお賽銭箱の前へと移動した。マイとアヤも続いて、お賽銭箱の前へと向かう。
「いい? マイ、アヤ。せーの合図で、一緒に、『人間になれますように。』って言うんだよ?」
「りょーかい。」
「ええ、分かったわ。」
 三匹は、お賽銭箱の前で、横並びになった。ミカが息を吸い込んだ。
「せーの」
「人間になれますように。」「人間になれますように。」「人間になれますように。」

 三匹が同時に、願い事を言った瞬間、空から、一筋の光が差し込み、何やら空から舞い降りてきた。

「願い事をしたのは、貴様らだな?」
 空からやってきたのは、長いひげと尻尾の二股が特徴の年老いた猫であった。
「あ、あなたが、この神社の神様ですか?」
 ミカが神様と思われる者に質問をした。
「いかにも。我が名は、猫又。この神社の神である。」
「そうなんですか。神様って猫だったんですね。」
 マイが感心したように言った。
「まぁな。猫といっても吾輩は、化け猫だがな。ところで、貴様ら本当に人間になりたいのだな?」
「ああ。でも、そんなこと本当にできるのか?」
 アヤは、神様相手に普通にタメ口で、話した。しかし猫又は、特段気にした様子もない。
「勿論だ。貴様らを人間にしてやるのは、容易い。しかし、人間になるだけでは、不便だぞ。猫の方が気楽でいいぞ。人間は辛いぞ。」
「そうなんですか……それじゃ、やっぱり辞めようかな。」
 ミカは、がっかりしながらも、他の二匹を人間にしたせいで、厳しい環境化におかせることなんてできないと思った。
「そもそも、貴様らは、人間になって何がしたいのだ?」
「私たちは、人間になって、高校生の人間の方と仲良くなりたいのです。猫と人間ではなく、人間同士として。」
ミカは自分の望みを猫又に伝えた。しかし、猫又は困ったような顔をしている。
「なるほどな。貴様らは同じ猫のよしみだし、叶えてやりたいというのはあるが、人間になったら、生活するところとなるとな……」
「あの、一度、人間になったら猫には戻れないのでしょうか?」
 マイが質問をした。
「いや、戻れるぞ。」

「え?」
 三匹とも驚いた。一度、人間になれば、ずっとそのままの覚悟であったからだ。
「なら、いいじゃん。ミカが仲良くしたい人間と会う時だけ、人間の姿になって、それ以外は猫に戻れば。」
「え? お前らそれでいいのか。てっきり吾輩は、人間社会に適合したいという意味だと思ってたんだが……」
「あと、ついでに猫又様の力で、私たち三人をミカの仲良くしたい人間の学校の転校生にしてくれ。」
 アヤは、無茶苦茶な要求をした
「え? いきなりそう言われても困るわ!」
「おいおい! まさか神様なのにできねぇってのか?」
 挑発するように、アヤが言う。神様はむむむと悔しそうな顔をしている。
「で、できるわ。やってやる!」
「学校に必要なものもポーンと出してくれよ!」
 どんどん無茶な要求をアヤが言う。
「こいつ……次から次へと後から、お願いしやがって。とりあえず、お前らを人間にしてやるから、じっとしていろよ。」
 三匹は、言われてとおり、じっとして待っていた。
「はぁ……!」
 何やら、力を込めて手から、光の玉のようなものを三匹に向かって放った。すると、三匹の身体が、どんどん大きくなっていく。

 マイは、背が高めで、胸が大きめな女性になった。ちなみに髪は、黒髪である。
 ミカは、銀髪のハーフの顔立ちの美少女になった。
 アヤは、小柄な金髪のツインテールの少女になった。胸は三人の中で一番小さかった。

「すっげぇ! 本当に人間になってる!」
 アヤが叫んだ。 
「本当ね。それにしても胸が重いわ……」
 三人の中で、一番胸が大きいミカは、自分の胸の大きさを嘆いた。
「よーし、これで、あの人と仲良くなれるわ!」
 目をキラキラさせて、ミカが言った。

「貴様らには、人間社会に必要な知識を与えておいた。今のお前たちは、普通の高校生と同じくらいの学力を持っている。知識の量や学力はお前らの潜在能力によって違うがな。
 これで学校生活には、問題なかろう。それと、ええい!」

 猫又は、再び、手に力を込め、何かを生み出した。生み出されたのは、学校の鞄三個である。

「これは、通学に必要なものだ。鞄の中には、教科書や筆記用具が入っている。財布も入れておいた。お金は、一人千円入っている。我輩のポケットマネーだ。」
「なんだよ、しけてんなー」
 アヤが猫又に対して悪態をついた。
「だまらっしゃい! そもそも何の不自由もなく高校に行けるってのがどれだけ幸せなことか分かってないんだ、お前たちは! いや、人間の高校生もだけどな……」
「ええ、本当に感謝してます。猫又さま。それで、私たち、このまま学校に行っても大丈夫なんですか?」
「ああ、転校の手続きは、我が輩の大いなる力でパパッとすませてやる。だが、人間用の名前が必要になるな。お前、今の名前はなんと言う?」
 猫又が、ミカを指……いや、手差した。
「私は、ミカって言います。」
「ミカか……それじゃあお前は、美賀子だ。苗字は適当に関水で、関水美賀子。」
 猫又が、筆と紙をぽんっと発生させて、器用に紙に文字を書いて、美賀子に手渡した。
「これが、お前の人間の名前だぞ。覚えておけよ。」
「はい! ありがとうございます。」
「次に、お前、今の名前はなんと言う?」
 猫又は、マイを手差した。
「私は、マイと言います。あの、猫又さま。胸が大きいので、小さくしてくれませんか?」
「胸が大きいと男の人間に好まれるぞ。」
「ほ、本当ですか。」
 マイは、嬉しそうな顔をした。
「本当だとも。学校の注目の的になるだろう。それに、お前たちが仲良くしたい人間もその大きな胸の虜になるかもしれんぞ。」
「それじゃあ、このままでいいです!」
「ま、まってください! なら、私ももっと胸大きくしてください!」
 ミカが、必死に叫んで、猫又に訴えかけた。
「無茶いうな。人間の姿は、猫によってランダムで、変更はできないのだ。」
「そんなぁ……」
「そんな、がっかりするな。確かに人間の男は、胸の大きいオナゴが好みのものが多いが、近年、貧乳派ってのも出没しているから一概には言えんのだ。」
「貧乳派?」
 初めて聞く単語に、アヤは首を傾げた。
「簡単に言えば、胸の小さいオナゴという意味だ。お前みたいな人間のことだ。」
「そっかー。人間っていろんな好みがあるんだねー。」
 感心したように、アヤが入った。
「分かりました。それじゃ、私はこのままでいいです。」
 ミカは、猫又の話しを聞き、引き下がった。
「話しが逸れたな。マイ。お前の名前は、関水磨衣子だ。覚えておけよ。」
 猫又は、紙に名前を書き、磨衣子に手渡した。
「ありがとうございます。」
 磨衣子は礼を言い、猫又から紙を受け取った。
「それじゃ、最後に、お前の名前はなんと言うのだ?」
「アヤって言うよー。」
「アヤか。それでは、お前の名前は、関水彩香だ。覚えておくようにな。」
「わかったー。」
 猫又は、紙に名前を書き、彩香に手渡した。

「それじゃあ、学校に行く準備は整ったな。学校が終わったら、変身を解いてやるから、ここに戻ってくるんだぞ。」
「分かりました。」
「ありがとうございます。猫又さま。」
「それじゃあ、行ってきます!」
 そうして、三人は、学校へと向かった。

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