私達は仲良く異世界に転移されたけど国家建国生活は大変だそうですよ…

11月光志/11月ミツシ

伍長閣下目線、9章3話

「ありがとうございました」

会計を終え、私は喫茶店を後にする。
さて、どこへ行こうか…?

「って、あぁ!」

私はここに遊びに来たんじゃない。
私は並行世界の私の元いた世界に行かねばならないのを、思い出した。

「えっと、空港空港…」

空港までのルートを確認し、近くにバスがあったのでそれに乗り込む。
さて、問題はいつレッドヴェーレルリン連合王国行きが出ているかである。
今までは海路を主に使っていたが、空港が開通し定期的に運航している。

『まもなく国連島南部国際空港前、国連島南部国際空港前』

車内アナウンスが聞こえどこかでベルが鳴る。
南部国際空港はレッドヴェーレルリン連合王国やヴィルヘルム大公国の2ヶ国へと向かう人達用の国際空港だそうだ。
聞いた話によると、もう一つ行ける国家があったそうだが…


バスが止まり、乗客が少しづつ降りてゆく。
私もお金を払い、バスを降りてゆく。
しかし、さすが地球よりも進化した世界だ、バスまで運転手はおろかタイヤではなく、空中に浮いているぞ…。ホバークラフトという奴かな?
と、私は改めてこの世界の科学力を感心させられた。

「おぉ…ぅ」

思わず声を漏らしてしまう。
改めて思ったが、空港に来たのはそんなに多くない。
ペルシアント王国から国連島までは連絡船だったし、国連島からレッドヴェーレルリン諸島に行ったときは国連軍のヘリコプターだし、最近の場合はVIP専用の場所だったし…来たときは到着ゲートからすぐさま外に出たし…
あれ?私そんなに空港を見たことがなかった?!

「っと、チェックイン、チェックイン」

私は無人となっている…つまりコンピュータを使いレッドヴェーレルリン連合王国行きの航空機の座席を予約する。
そういえば、昔はエコノミーとかがあったそうだが、今は何故ファーストしかないのだろうか…?

「お、もう入れるのか」

私は手荷物を確認し、出国管理所へと向かう。

コメント

コメントを書く

「SF」の人気作品

書籍化作品