私達は仲良く異世界に転移されたけど国家建国生活は大変だそうですよ…

11月光志/11月ミツシ

伍長閣下目線、6章2話

核兵器廃絶国際機構…フェルトワンには4か国(ス、ツ、ヴィ、ル)が核兵器を持っており、その4か国に対抗するために作られた国際機構である。
先日の建国宣言の後、我が国も、この機構に加盟をした。
そして、臨時の職員としてチャーチムを派遣したのだが…

「どういうことだ!チャーチム!!」
『どうもこうもありませんよ…ス連、ツァールバリカー合衆公国の両国が反乱軍の鎮圧のため核兵器の使用をにおわせる様な文章を国連に提出したんですよ…今全国家で確認の真っ最中ですが…』

電話から聞こえたのは、チャーチムからの核兵器の使用という言葉だった。
先日の反乱以降ス連軍と反乱軍の衝突が多くなり、反乱軍は徐々にその勢力範囲を削っていった…が、事実上は一進一退の攻防戦だった。
反乱軍はジューレハンス地方全域を占領し首都まで範囲を広げようと模索していた。
インターネットからの情報だと、ジューレハンス地方は古代より石油燃料の採掘量が多く、石油の町と知られていたが、その施設はス連空軍の戦略爆撃機の標的目標となり、あっさりと破壊された。
だが、私は不思議と違和感を覚えており、最近になって理由が分かった。

(軍による反乱とはいえ、戦車のほとんどは無人化してきているから事実上は旧型の戦車だろうが、石油採掘場が破壊された今、資源や資金を提供しているのだ?)

そのことを国連に通告したら、捜査中との返答が入ってきた。

『なぁ、伍長。私たちはどうしたらいいと思う?核兵器の使用を許可するか?』
「だめに決まっているだろう!」
『了解した。そのように通告する』

電話が切れ私は自分の席にもたれかかった。


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