私達は仲良く異世界に転移されたけど国家建国生活は大変だそうですよ…

11月光志/11月ミツシ

伍長閣下目線、1章2話【男は男と再会する。地球以来で】

 私は驚愕をしていた。
 おかしい、お互い共に仮想敵国だった国の首相…いや、確か政治家だったか?そのヨシフおじさんもといヨーゼヴェネル・シベリア・フシュガヴィリ氏がなぜこんな訳の分からないこの場所にいるのだ…

「分からん、私も先ほど気が付いたばかりだ」

 手に持っていたくしで白髪交じりの髪を紳士のように整えながらそういうヨシフ。

「なるほど、貴様だけか…」
「ああ、そうだ。何故お前がここにいるのかそれも知りたいが…これからどうする」

 相変わらず憎たらしい笑いで私の質問に答える。
 ヨシフは笑いながらベンチに、よっころせっ…と言いながら座り込んだ。
ヨシフ君や…私が言える立場ではないことはわかっているが、あんまりそんなことばっかり言ってると歳とるよ…。ただでさえ、二人ともいい歳しているのだから……

「とりあえず、基本的の情報収集と行くか?」
「ふん、まぁ、そうだな。……なぁ、ところで何でわしら言葉が通じるのかね」
「あっ、確かに」

 確かに、今まで気が付かなかったが確かに言葉が通じるのだろう。
 別の国の出身であり別の言葉を使う我々が言葉が通じるのはおかしい。
それに、いましゃべっている言語…ドイツ語でもなければ、フランス語、ロシア語…英語でもない!何だこの言語は…

「まぁ、いいわい。情報収集にわしは行くぞ。30分後にこの場所でいいな」

 そう言うとヨシフはさっきのよっこらせ…という言葉もなかったように、すたすたと歩いて行った。
 何故あんなに元気なのだ?そう私は違和感を覚えた。私もヨシフも50歳は絶対超えているはずだが。
 さてヨシフは商業街の方向へと向かった、残った私は重い腰を上げ先ほど火事のあった道へと歩き出した。

「ん?火事…」

 何故か火事という言葉に引っ掛かりを覚えながらも私は歩き出した。
 何だろうか、魚の骨がのどに詰まりながらも、違和感なく過ごしているそんな感じの違和感を私は覚えていた………

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