ハガルの雨
群青と蝶
 青、青、あお
 一瞬で広がった空
 目の前には空があった
 あ...
 ずっとうつむいてた
 ずっと自分しか見てこなかった
 ずっと ずっと 空は青かったのに
 
 もう後戻りできない、と私は羽を広げる
 私は最後に蝶になった
 幼虫の頃の思い出を捨て去って
 蝶は地上に舞い降りた
 大きな衝撃
 霞んだ視界
 蝶になれなかった私は青を見て
 ああ、青い
 そう呟いて、目を閉じるのだ
 そう呟いて、最後に一つ笑ってみせるのだ
 後悔なんてしてないと強がるために
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