冒険者は最強職ですよ?

夏夜弘

もう二度と同じ後悔はしたくない 5

 ジンのステータスを見終わった二人は次にランのステータスカードを見る。

ラン=リンテーゼ
職業 狩人
Lv 40
HP 362
MP 163
攻撃 246
防御 216
魔法 146
敏捷 278

スキル
熟練度 弓 70

ユニークスキル
"視力上昇"

 ランはこのステータスを見てあまり伸びていないと項垂れる。
 ジンは落ち込んでいるランを慰めてあげる。
 ランは撫でられていることに少し舞い上がり、一瞬で機嫌を戻す。

「よし! じゃあ元気になったからさっそくモンスターぶっ殺しに行こう!」

「なんか言葉遣いが荒い!? ランが凶暴に……」

「ネインもついてく!」

 ジンとランはネインがいることをすっかり忘れていた。そこで交代制にしてネインを交代で守ることにした。

 三人はとりあえず支度をしてから外へ出た。

 まず先にジンがモンスターを倒す番だ。
 ジンが標的を決め後ろから短剣を振るう。
 その攻撃ではさすがに倒す事はできず、モンスターが振り向きジンに襲いかかる。
 ジンはそれに反応し攻撃を華麗に躱し、次は心臓部へと短剣を刺し込む。
 モンスターはその場で消えていった。

 次にランの番

 ランは弓を装備しているので、戦闘は遠距離からの攻撃だった。
 まず初めにモンスターの足に矢を放ち、動きを鈍らせる。
 モンスターの動きが鈍っている所をすかさず二本目の矢で葬り去る。

 そんな感じで闘いを続けていき、日が暮れる頃モンスター狩りは終了した。

 二人は自分の成長を実感し、今までよりも少しは動けていることを励みにしていた。

 もう二度とあの時みたいに簡単にやられたくない、という気持ちが二人にはあった。
 その気持ちが強かったせいなのか動きに無駄が無くなっていた。

 ネインはその二人の姿を見た時「かっこいい……私もこんなふうになりたい!」と、密かに思うのだった。

 ランの家に戻った三人は食事を終え、今はのんびり寝転んでいた。
 ネインは寝てしまったので毛布を掛けさせてあり、ジンとランは椅子に座り話をしていた。

「ねぇ、ジン。私達は正直に言ってしまうと足で纏いだよね……」

「そうだけどさ、これからはそうならないように冒険に出るわけだしさ! もっと頑張ろうよ!」

「私ね、実は悩んでるの……ジンは成長が早いしダイコさんとレベッカさんはとても強い。でも私は? 成長はあまりしない。ステータスは少ししか上がらないって最悪だわ……」

「ダメだよ! ここで諦めちゃ!」

「だって……」

「そんな事じゃこの先できる事もできなくなるよ!」

「だってジンはとても成長が速いじゃない? すぐに私に追いついて追い越してしまうわ……それで私は成長しなくて置いてかれるのよ……」

「ラン!!」

 ジンはランの肩を掴み大きな声で言う。

「そんなのはランじゃない! 俺はいつもみたいに笑顔が素敵で、誰にでも優しくて、いつもやる気に満ち溢れてどんな時でも頼りになるランが俺は好きだ!!」

 その言葉にランはドキッとして顔を赤らめる。

「だからそんな事はもう絶対に二度と言っちゃダメだ! わかった?」

「う、うぅぅぅ……」

「返事は!?」

「ひゃい!」

 ランの声が裏返ってしまう。
 二人は一瞬見つめ合い吹き出してしまう。

「声が裏返っちゃった」

「いいじゃん、その顔でこそランだよ!」

「ありがとう。私は多分どこかで諦めてたんだと思う。だからジンには本当に感謝してる」

「うん! いつでも道を間違えてくれてもいいよ! 俺が正しい道へと連れてくから! その代わり俺も道を間違えたとしたらランが正しい道へ連れていってね?」

「うん! 絶対に!」

 そんな会話をしてその日は少し早めに寝たのだった。

 翌日二人は支度をしてからまた外へレベル上げをしに行った。

 ジンはレベルの高いモンスターと闘わないとステータスが伸びない、という制限があったので昨日と同様に、少しレベルの高いモンスターと闘っていた。
 ランはそれを見て「なぜ昨日から少しレベルの高いモンスターばかりを……私もそうしようかな?」と思い自分のレベルより高いモンスターを探す。そして見つける度に、そのモンスターと闘っていた。

 ジンは現段階でいうとレベルは30前後であった。
 そのためレベル30以下のモンスターとは戦闘はしなかった。

 その日も夕方までモンスターを狩り続けた。
 二人ともレベルの高いモンスターとばかり闘っていたため昨日よりも疲労が倍以上だった。

「ジンはなんで昨日からレベルの少し高いモンスターと闘ってるの?」

 それを聞かれてジンはビクっと震える。
 その問にジンは「自分より強い相手とやる方がやる気がでるんだよ! うん!」と、適当に誤魔化した。
 ランは「ふーん」と言うとスタスタと家へ帰っていった。

 その日も三人仲良く過ごした。

 そして集合日当日

 五人は集まり少し話し合いをしてから回復専門の魔法使いを探すことにした。

 すっかりと治療が終わり、皆今までどうりの生活をしていた。

 前よりは少し人が減っているが、治療が終わったばかりだというのに朝から賑わっていた。

 ギルドへ向かった五人は冒険者掲示板へと向かい回復を専門としている魔法使いを探した。
 どの人もレベルはそこそこ高く即戦力になるような人ばかりだった。

 だがダイコはできる限り上級職の魔法使いを探していた。

 理由は五人ともなるとさすがにただの下級職の魔法使いは厳しいからであった。
 上級職の賢者ならば、特殊能力もついているものも居るかもしれない、という事から賢者を探していた。

 だがその日には見つからなかった。
 そこでダイコが提案を出し募集の貼り紙をする事にした。

 そこで一日待ち賢者を仲間にしようという考えだ。

 そして一日後、一人の女性賢者がジンたちのパーティーに向かったのであった。

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