冒険者は最強職ですよ?
どうしてこうなった? 3
翌日、目が覚めた四人は朝食を取り、テントを片付けた後、すぐに出発した。
エレンを除いた三人は、実はまだ闘いでの疲労が取れておらず、絶賛不健康中だった。
「さ、三人とも大丈夫ですか? 昨日から目の下のクマや時々ふらふらっとなるのが気になってはいたんですが……」
「僕は問題ないです」
「私もよ」
「私もですぅ」
『三人とも強がりですね……まぁそれがいい所なんですけど』
その返事を聞き、エレンは「そうですか、なら良かったです!」と言いつつも、やはり心のどこかで気になってしまう。
『これは早く温泉に行って疲れを取ってもらわないと』
エレンの歩行スピードに合わせていたため、実は少しだけ時間がかかっていたのだか、エレンが歩行スピードを上げるように言う。
すると、レベッカがとある提案をする。
「ならば私がおんぶをするわ。それで走っていきましょう」
「えぇ!? ただでさえ疲れているのに私をおんぶして走ったらもっと疲労が溜まってしまいますよ?」
「私なら大丈夫だわ」
だが、実際この四人の中で一番消耗していたのはレベッカだった。そのため、足取りは覚束無い。
それにいち早く気づいたのはジンだった。
「レベッカさんは絶対ダメです。むしろレベッカさんもおんぶされるべきです」
「しょうがないわね。私がジンにおんぶされるからマーシュはエレンさんを持ちなさい?」
「いえいえレベッカさん。私がジンにおんぶされるので、レベッカさんは仲のいいマーシュさんにおんぶされてください」
「ぼ、僕はどちらでも構わないですが……」
「ジン、私も歩くのが疲れたわ。おんぶして?」
「マーシュさんはこの中では元気な方なので却下です」
「ぶぅー!」
「膨れてもダメです」
「しょぼん……」
ま、本当は前みたいにゲロを吐かれたくないだけなんですけどね?
マーシュが落ち込んでいる中、レベッカとエレンのジンにおんぶされるのはどっちだジャンケンが始まる。
そして勝ったのは……
「やったぁ〜!」
「なんで私がマーシュにおんぶされなきゃならないの?」
「文句を言わないで。私だって……」
結局勝ったのはエレンだった。
レベッカは、マーシュ背中はとても嫌そうだ。
その後、ジンはマーシュの走る速度に合わせながら走り、かなりの距離を進んでいく。
暫くして、お腹が空いたと駄々をレベッカが言うので、仕方なくお昼休憩とした。
すると、レベッカは狙っていたのかとある事を言い出す。
「マーシュは私より小さくて乗り心地が悪いわ。マーシュも私のこと持ちにくいと思うのよね? だから、少しだけしか身長は変わらないけどエレンさんと変わることを願いでるわ」
「あぁ! ずる……」
マーシュが叫ぼうとすると、レベッカは咄嗟に口を抑えて、耳元で「何か叫んだら殺す」と小声で呟く。
それが怖すぎて、マーシュは両手を上げて降参したポーズをする。
「そうですか……確かにマーシュさんの負担を少しでも減らしたいですからね、荷物もありますし」
「そうよ! テントや食材は重いもの。マーシュだってきっと大変だったと思うわ」
「わかりました。じゃあ僕がレベッカさんをおんぶしながらテントなどの荷物を持ちます。マーシュさんは食料をもってください」
「わかったわ……」
「なんだかマーシュさん元気がないようですが……」
「大丈夫よ。ははは……」
ジンは不安に思いながらも、レベッカをおんぶし、テントの入った袋を担ぐ。
「あ、あのぉ……レベッカさん? なぜそんなにもきつく抱きつくのですか?」
その言葉に、マーシュとエレンは「「はぁ!?」」と言ってレベッカを睨みつける。
「えぇ? だってテントを持ちながら私をおんぶは大変でしょう? だから私がきつく抱きつけば、落ちる心配は無いってことなのよ?」
「そうですか……」
頑張れ俺の理性! 何も背中には当たってはいない。そう、何も押し付けられたりはしていないのだ!
『ジンの背中にわざと当ててじんの意識を私に向けさせてやるわ……へっへっへ……』
ジンが顔を赤くし、レベッカは不敵な笑みを浮かべながらジンにおんぶされているその光景を見て、エレンとマーシュはこう決心するのだった。
『私、絶対温泉で一緒の部屋で寝てやるわ……』
『私は絶対ジンを振り向かせてみせるわ……そのためにも、私のこの尻尾をジンに流してもらうのよ……』
そして、四人は再びオンセン町目指して出発する。
エレンを除いた三人は、実はまだ闘いでの疲労が取れておらず、絶賛不健康中だった。
「さ、三人とも大丈夫ですか? 昨日から目の下のクマや時々ふらふらっとなるのが気になってはいたんですが……」
「僕は問題ないです」
「私もよ」
「私もですぅ」
『三人とも強がりですね……まぁそれがいい所なんですけど』
その返事を聞き、エレンは「そうですか、なら良かったです!」と言いつつも、やはり心のどこかで気になってしまう。
『これは早く温泉に行って疲れを取ってもらわないと』
エレンの歩行スピードに合わせていたため、実は少しだけ時間がかかっていたのだか、エレンが歩行スピードを上げるように言う。
すると、レベッカがとある提案をする。
「ならば私がおんぶをするわ。それで走っていきましょう」
「えぇ!? ただでさえ疲れているのに私をおんぶして走ったらもっと疲労が溜まってしまいますよ?」
「私なら大丈夫だわ」
だが、実際この四人の中で一番消耗していたのはレベッカだった。そのため、足取りは覚束無い。
それにいち早く気づいたのはジンだった。
「レベッカさんは絶対ダメです。むしろレベッカさんもおんぶされるべきです」
「しょうがないわね。私がジンにおんぶされるからマーシュはエレンさんを持ちなさい?」
「いえいえレベッカさん。私がジンにおんぶされるので、レベッカさんは仲のいいマーシュさんにおんぶされてください」
「ぼ、僕はどちらでも構わないですが……」
「ジン、私も歩くのが疲れたわ。おんぶして?」
「マーシュさんはこの中では元気な方なので却下です」
「ぶぅー!」
「膨れてもダメです」
「しょぼん……」
ま、本当は前みたいにゲロを吐かれたくないだけなんですけどね?
マーシュが落ち込んでいる中、レベッカとエレンのジンにおんぶされるのはどっちだジャンケンが始まる。
そして勝ったのは……
「やったぁ〜!」
「なんで私がマーシュにおんぶされなきゃならないの?」
「文句を言わないで。私だって……」
結局勝ったのはエレンだった。
レベッカは、マーシュ背中はとても嫌そうだ。
その後、ジンはマーシュの走る速度に合わせながら走り、かなりの距離を進んでいく。
暫くして、お腹が空いたと駄々をレベッカが言うので、仕方なくお昼休憩とした。
すると、レベッカは狙っていたのかとある事を言い出す。
「マーシュは私より小さくて乗り心地が悪いわ。マーシュも私のこと持ちにくいと思うのよね? だから、少しだけしか身長は変わらないけどエレンさんと変わることを願いでるわ」
「あぁ! ずる……」
マーシュが叫ぼうとすると、レベッカは咄嗟に口を抑えて、耳元で「何か叫んだら殺す」と小声で呟く。
それが怖すぎて、マーシュは両手を上げて降参したポーズをする。
「そうですか……確かにマーシュさんの負担を少しでも減らしたいですからね、荷物もありますし」
「そうよ! テントや食材は重いもの。マーシュだってきっと大変だったと思うわ」
「わかりました。じゃあ僕がレベッカさんをおんぶしながらテントなどの荷物を持ちます。マーシュさんは食料をもってください」
「わかったわ……」
「なんだかマーシュさん元気がないようですが……」
「大丈夫よ。ははは……」
ジンは不安に思いながらも、レベッカをおんぶし、テントの入った袋を担ぐ。
「あ、あのぉ……レベッカさん? なぜそんなにもきつく抱きつくのですか?」
その言葉に、マーシュとエレンは「「はぁ!?」」と言ってレベッカを睨みつける。
「えぇ? だってテントを持ちながら私をおんぶは大変でしょう? だから私がきつく抱きつけば、落ちる心配は無いってことなのよ?」
「そうですか……」
頑張れ俺の理性! 何も背中には当たってはいない。そう、何も押し付けられたりはしていないのだ!
『ジンの背中にわざと当ててじんの意識を私に向けさせてやるわ……へっへっへ……』
ジンが顔を赤くし、レベッカは不敵な笑みを浮かべながらジンにおんぶされているその光景を見て、エレンとマーシュはこう決心するのだった。
『私、絶対温泉で一緒の部屋で寝てやるわ……』
『私は絶対ジンを振り向かせてみせるわ……そのためにも、私のこの尻尾をジンに流してもらうのよ……』
そして、四人は再びオンセン町目指して出発する。
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