月島 祐

終わり

あの浮気から6カ月後。


2年間の同棲生活は幕を閉じた。

終わりはあっという間に来て、まるで桜の花びらが散るよりも、火が消えるよりも儚く終わった。

迎えに来てくれたのはお父さんだった。


あんなにも小さい頃から嫌いだったお父さん。

同棲してる間は何もしてくれなかったお父さん。

そんなお父さんの前で号泣する僕。

「離婚なんてしてほしくなかった」








僕の家庭は複雑だ。

父親と母親の離婚。

弟との間に僕が感じる差。

それだけで嫌気がさしてきたこともある。

何度も引越しを繰り返してきた。







「離婚なんてしてほしくなかった」

お父さんは優しく抱きしめてくれた。

そのぬくもりを感じた。


そんな終わりを迎えた4月の春。

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