月島 祐

一緒に過ごす夜2

カラオケも終わり、帰り道。


どうしても帰りたくなくなった僕は春香に言った。


「帰りたくないんだ。」


「どうしたの?」


春香は心配そうに言った。


僕はどこかに逃げたかった。


このままこの時が止まって欲しかった。


「とりあえず眠くなったし、どこかで休もう」


ローソンの近くの駐車場に車を止めて二人で休むことにした。

春香はうとうとしながらも
「うん」
と言いとりあえず休むことにした。


しばらくすると春香は寝ていた。


そんな寝顔を見ている自分。

気がつけば抱きしめていた。



「あぁ、これが本当の『浮気』か」

そんなことを考えた。


僕の浮気の定義は心の浮気だ。


多分これが初めてした本当の浮気。



気がつけば春香を好きになる自分。

そんな一夜を過ごした。


なんだか心が苦しいような、でもどこか安心するような気分だった。


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