赦されざる者

ののん

俺とは

人の記憶とはどこに宿るのか。俺の幾千もの営みや葛藤がこの体の片隅にすぎない海馬にきれいさっぱり収まってしまうなど、どうしても理解できない。いや、したくない。きっと海馬から溢れだし、体の至るところに染み付いているに違いない。
そうでなくてはあまりにも味気なく、何か鉄製の器具にさわったときのような冷たさを感じざるを得ないのである。
味気ないというのは語弊がある気がするので、訂正させてもらうことにしよう。ただ単に、淋しくて仕方なくなるのである。



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