夢の中の君

マンチカン

雨の日の休日

 雨が窓を叩く音がする。
もう朝だというのに部屋の中は薄暗うすぐらい。
重い身体からだをベッドから起こし、そばにある時計を見た。
午前10時をさしている。今日は休日、しなければならない事は特にない。
今日は雨も降っているし外に出るのはやめようか、そんなことを思っていると、『雨の中出かけるのが好きなんだ。だって雨はすべてをまっさらに洗い流してくれるから。雨が降ったら出かけてごらん。』
そんな君の声が聞こえてきた。ついさっきまではなしていたのに、もう君に会いたくなる。
会ってもっとおしゃべりがしたい。でも、今日は雨が降ったから君が言ったとおり出かけることにしよう。
 私は早速さっそく出かける準備をした。
玄関げんかんでお気に入りの傘を持ち、部屋を振り返った。
目を閉じ、心の中で君に行ってきますと言う。夢の中でしか会えない君に…。

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