死に溢れるこの世界で
第十四話 鮫と龍
「くっくっく...実に滑稽だ....復讐を果たせたのにすぐに死ぬなんてな......いいだったぜ....龍牙...」
「お.....ま...え.....クッ.....何....を...ぉお.....」
「クッハッハッハッハッハ!!!絶景絶景!!いつ見ても、人が血を流して苦しむ姿は見飽きねえなあぁあ!!そう思うだろぉ!龍牙!!ハッハッハッハ・・・・」
そう言って男は笑い続けた。
「あま....くも...に...つた...えてくれ....”我々は見縊ってしまっていたと”.....頼むぞ...」
「殺人犯に願い事をするなんてな....まあ言っといてやろう...」
龍牙は胸から大量の血を流し事切れていた。
* * * * * *
「串原!大変だ!」
宮野が佐々木邸一家殺人放火事件捜査本部のドアを思いっきりあけ言った。
「ッ!!なんすか急に。びっくりしたじゃないすか宮野さん」
串原は宮野の顔を見て一瞬にして重大なことだと悟った。
「佐々木邸一家殺人放火事件の犯人、龍牙が死亡したことが分かった。」
「...ッ!?マジですか....なんで犯人ってわかったんすか?それと死亡したことについての詳細をお願いします」
串原は早口で問いかけた。
「犯行声明があがったからだ。自ら証拠となる指紋とともに手紙が送られてきてな。そこに何かを話すためにかここに来いとあった。それで向かった結果がこうだ。午前10時に向かったんだが、遺体となって発見された...」
「そんな...伝えたいことって....」
「もしかしたら....あるかもしれんな」
「まだ、捜査はやめないすよね」
「でもほとんどが学校爆破事件に異動になるだろう。後処理的なことになるだろうこの事件は。まだ捜査があんまりだからなんともいえんが」
「了解です」
* * * * * *
「......ったく...ってあれ、なんで俺生きてんだ....?」
石原は薄暗い空間に居た。
「石原警部!」
沖田が駆けてきた。「ここはどこなんですかね...」
「知らん。俺らはあの爆発に巻き込まれたんだよな?」
「はい....僕達はあれから意識が無くて....」
沖田と石原は困惑しながらあたりを見回す。
「ここは精神空間だ」
「さっきの黒い奴!!」
石原と沖田は構える。
「そんな戦闘姿勢をとることも無かろう。ここは石原君と沖田君の精神空間を繋げた所だ。君達がここで生きているということはまだ死んでいない。」
「にわかには信じ難い話だが....見た目的にお前はそれっぽいから信じよう。で、これから俺らはどうなるんだ?」
「それは、救助を待つしかない。現実世界で死ねばこの精神空間に反映されるから死ぬ。せいぜい死なないことを願うだけだ。希望はヒロトだ」
「ヒロトって....あの青年ですか...?」
沖田がおそるおそる尋ねる。それに対して黒男は「そうだ」と相槌を打った。
「んじゃ、俺らはここで待つしかできねえってわけか」
石原はそう言って大きなため息をついた。
「ん・・・ぬぁあ!」
ヒロトは力を振り絞って声を上げた。
「あれ、俺生きてる.....」
ヒロトは周りを見渡す。ヒロトが見たのは、救急隊員がヒロトに覆いかぶさるようにして事切れていたものだった。
「あ、ああ....」
ヒロトは聞こえるかどうかのか細く、力ない声で言った。
「君は大切な人がいるか?大切に想ってくれてる人はいるか?」
「えっ.......?」
ヒロトが声が聞こえるほうに向いた。
そこには――濁った水色の肌をした男がいた。
あとがき
久しぶりの更新です。パソコンをおくスペースが十分になくて模写しよう!と思ったらしばらく投稿できないんです。今回は無駄に長引いてしまいました。そろそろエンドを迎えさせようかなと思います。
次回はついにヒロトがあの男と対峙します!
お楽しみに~
「お.....ま...え.....クッ.....何....を...ぉお.....」
「クッハッハッハッハッハ!!!絶景絶景!!いつ見ても、人が血を流して苦しむ姿は見飽きねえなあぁあ!!そう思うだろぉ!龍牙!!ハッハッハッハ・・・・」
そう言って男は笑い続けた。
「あま....くも...に...つた...えてくれ....”我々は見縊ってしまっていたと”.....頼むぞ...」
「殺人犯に願い事をするなんてな....まあ言っといてやろう...」
龍牙は胸から大量の血を流し事切れていた。
* * * * * *
「串原!大変だ!」
宮野が佐々木邸一家殺人放火事件捜査本部のドアを思いっきりあけ言った。
「ッ!!なんすか急に。びっくりしたじゃないすか宮野さん」
串原は宮野の顔を見て一瞬にして重大なことだと悟った。
「佐々木邸一家殺人放火事件の犯人、龍牙が死亡したことが分かった。」
「...ッ!?マジですか....なんで犯人ってわかったんすか?それと死亡したことについての詳細をお願いします」
串原は早口で問いかけた。
「犯行声明があがったからだ。自ら証拠となる指紋とともに手紙が送られてきてな。そこに何かを話すためにかここに来いとあった。それで向かった結果がこうだ。午前10時に向かったんだが、遺体となって発見された...」
「そんな...伝えたいことって....」
「もしかしたら....あるかもしれんな」
「まだ、捜査はやめないすよね」
「でもほとんどが学校爆破事件に異動になるだろう。後処理的なことになるだろうこの事件は。まだ捜査があんまりだからなんともいえんが」
「了解です」
* * * * * *
「......ったく...ってあれ、なんで俺生きてんだ....?」
石原は薄暗い空間に居た。
「石原警部!」
沖田が駆けてきた。「ここはどこなんですかね...」
「知らん。俺らはあの爆発に巻き込まれたんだよな?」
「はい....僕達はあれから意識が無くて....」
沖田と石原は困惑しながらあたりを見回す。
「ここは精神空間だ」
「さっきの黒い奴!!」
石原と沖田は構える。
「そんな戦闘姿勢をとることも無かろう。ここは石原君と沖田君の精神空間を繋げた所だ。君達がここで生きているということはまだ死んでいない。」
「にわかには信じ難い話だが....見た目的にお前はそれっぽいから信じよう。で、これから俺らはどうなるんだ?」
「それは、救助を待つしかない。現実世界で死ねばこの精神空間に反映されるから死ぬ。せいぜい死なないことを願うだけだ。希望はヒロトだ」
「ヒロトって....あの青年ですか...?」
沖田がおそるおそる尋ねる。それに対して黒男は「そうだ」と相槌を打った。
「んじゃ、俺らはここで待つしかできねえってわけか」
石原はそう言って大きなため息をついた。
「ん・・・ぬぁあ!」
ヒロトは力を振り絞って声を上げた。
「あれ、俺生きてる.....」
ヒロトは周りを見渡す。ヒロトが見たのは、救急隊員がヒロトに覆いかぶさるようにして事切れていたものだった。
「あ、ああ....」
ヒロトは聞こえるかどうかのか細く、力ない声で言った。
「君は大切な人がいるか?大切に想ってくれてる人はいるか?」
「えっ.......?」
ヒロトが声が聞こえるほうに向いた。
そこには――濁った水色の肌をした男がいた。
あとがき
久しぶりの更新です。パソコンをおくスペースが十分になくて模写しよう!と思ったらしばらく投稿できないんです。今回は無駄に長引いてしまいました。そろそろエンドを迎えさせようかなと思います。
次回はついにヒロトがあの男と対峙します!
お楽しみに~
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