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妹はこの世界でただ一人の味方

さらだ

すまん

「うおおおおおおおっ!」

勇敢なる兵士は背後から剣を振りかざすが、その動きは遅い。ドーレの蹴りが兵士の体を真っ二つにした。魔王軍の兵士は壊滅..とまではいかないが片手で数える程度にまで数を減らしていた。

逆にいえばここまで残ったのはドーレ並みの実力を持った者のみ。そうやすやすと討ち取られることはないだろう。

しかし連戦でドーレ達の体力が減っているのもまた事実。故に数で押し切るか、はたまた気力で何とか持ちこたえるか、両者気迫の展開になることは間違いなかった。













「あ、お兄ちゃんだ・・・。」

国王が乗った馬車を追って着いた先は学たちが戦う戦場だった。戦場を一瞥できる国王と結衣との距離の差はおよそ200メートルほどだが、結衣は身を隠すのに適した森の中で身を潜め戦況を見ていた。

なんで何もない空間に向かって構えてるんだろう・・・?敵は後ろにいるのに・・・。

結衣はその奇妙な光景に度肝を抜かれた。一瞬は学の作戦なのかともと思ったが、表情から察するにそれはないとすぐに断定した。

後ろにいる敵が攻撃を仕掛け、それが学に届くかと思われるほどの距離になると気配に気づいたように慌てて避けたり防いだりするのだ。

「あの人もきになるけど・・・お兄ちゃんのところに行こっ...!」

結衣は一瞬国王の方に視線を向け、学に会えるという嬉しい気持ちを胸に駆け出した。その感情がいっぱいだったせいか、国王が結衣の方向に一瞬視線を向けたのに気づけなかった。








「不意をつくのは上手い...というよりは俺が対処できてないだけか。それでも不意はつけてるというのに攻撃はのろまだな。」

「っるせぇ!」

目の前にいると思ったのに一瞬で裏に回られる。蜃気楼のように姿は目の前にいるっていうのに...今はギリギリ対処できてるが...。

「嬲っているってわけじゃなさそうだな。顔は真剣そのものっぽいし。」

「いいや対処できてねぇお前をみるのが楽しいんだよ!」

嘘、と学は即座に断定した。わずかながらに同様が見られた。それを見逃す学ではない。そこである仮説を立てた。

それは目の前で幻覚を見せてその隙に背後をとっているのではないのか?というものだった。


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以下作者からのコメント
すいません。諸事情につき切り上げます。事情は明日またこの続き出すのでそこでお話しします。

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コメント

  • 青篝

    明日が待ち遠しいぜ.......

    0
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