妹はこの世界でただ一人の味方
すごい紙
確実に意識がなくなったのを確認すると、学は一目散に結衣の元へと駆け寄った。
「大丈夫だったか結衣?」
少々息を切らした学が結衣の身を心配したが、それほど酷い外傷はないように見える。
「その言葉の割には焦ってる感じがないね。」
結衣はそう言い、学はさも当然のように言葉を発した。
「結衣は教えたことは何事も完璧にこなすからな。俺がある程度戦っていたから情報は多く入ってたはず。結衣だったらそれをうまく活用できるだろうからあまり心配はしてなかったな。で、怪我はないか?」
やっぱり少しは心配してるんじゃ...と思った結衣だったが、特に怪我をしたわけでもなかったので首を縦に振った。心配していないと言いながらも、学は小さくホッと安堵の息を漏らした。
さて・・・と言葉を放ち、学は隊長の介抱をしている兵士たちに視線を向けた。力の差は歴然。しかし兵士たちは臆することなく、隊長を守るように陣形を整えた。
「どんだけ慕われてるんだあいつ・・・。」
「きっと命をかけるほど大切な人なんだろうね・・・。」
学たちに敵意はないが、兵士たちの敵意は未だ抜けていなかった。むしろ最初よりも強くなっていた。
学と結衣の敵意がないのは兵士たちも分かってはいるが、しかし今は気まぐれで気分が変わると思い込んでおり、なんとか牽制だけでもと言うのが兵士たちの心情だ。
「どうする結衣?強引にでも街の中に入ってみるか?」
「うーん・・・なんかさっき気になること言っていたよね。」
「ああ、あの『お前たち人間が。』みたいなやつのことか?」
「うん。」
たしかに気になるな・・・。少なくとも部下に慕われているこいつがあそこまで怒るくらいだ。人間がどれくらい拷問したらあそこまで怒るんだ?それもやった本人を憎むならともかく、人間なら全員嫌ってそうだな。嫌いというよりは憎悪の対象の方が正しいのか?
「なあ聞きたいことがあるんだけどいいか!?」
遠くに固まっている兵士たちに向けて学はそう大声で声をかけた。それが想像以上に警戒されていたらしく、剣を構えられ魔法を今にも撃ちそうな体勢へと入った。
「聞きたいこともろくに聞いてくれなそうだな・・・。」
と、結衣にだけ聞こえるように小さな声でつぶやき苦笑した。結衣も同じように苦笑し、
「よほど人間っていう存在を恨んでるんだろうね。一体どれくらいの人を拷問したんだろう・・・。」
結衣も学と同じような考えを言葉にした。学は結衣が自分と同じ考えだったことが少し嬉しかったらしく、先ほどまで疲れていた体が楽になった。
そのおかげか、飛んでくる弓矢にいち早く気づき、結衣を抱えると数メートル後ろへ下がった。
その弓矢に結衣も気づいたらしく、警戒していたが、その弓矢は二人と兵士たちの間に落下し爆発した。兵士たちに動揺が走った。逆に学たちはこの技を見たことがあるので大して驚くことはなかった。
「も、もうやめてください!」
震え、涙目になりながらも声を上げる少女がいた。
「さっきの爆発は私のせいなのです!その人たちではありません!罰なら受けるので剣を下ろしてください!」
「お嬢様・・・。」
兵士の一人が小さく声を漏らした。学はそれを聞き逃さず、再度少女へと視線をずらした。そこにはお嬢様と呼ぶにはあまりにもみすぼらしい格好をした少女しかいなかった。
「それでも信じてくれないというのならこれを使います!」
そう言いながら取り出したのは何かが書かれている紙だった。特に変わったものではないように思った学だったが、兵士たちの間ではざわめきが起こった。その慌てっぷりを見て、学はあれがただの紙ではないことを再認識した。
「これにサインをしてくれませんか?」
少女は二人に近づき、その紙とペンを差し出した。
------------------------
以下作者のコメント
ごめんなさい。思った以上に1週間が立つのが早く、この話を投稿するのが多分1:30なんですよ。書き始めが22:30くらいなんですよ。なので急いで書いたので誤字とかあったらすいません。
ここで1つ話を。
僕には幼稚園からずっと一緒にいるKという女子がいます。小中も同じクラスです。幼馴染って言うんですかね?今でも家に呼んだり呼ばれたりの関係で、よくゲームなどで遊んでます。そしてKは昔男に暴力を振るわれており、軽い男性恐怖症です。女友だちがいるときはなんとか話せるみたいですが、一人の時だと少し体が震えて会話にならないって言った感じです。
前置きはこれくらいにして・・・。先日修学旅行に行ってきました。僕とKはあまり大勢の人と関わるのは得意ではないので隣同士に座って僕は読書、Kは寝てました。しばらくするとKは小さな声で
「ん。」
と声を出し、こちらを見もしないで手だけを出してきました。僕は水筒を渡しました。すぐにKは再び手を出してきました。さっきと違うのは手をぶらぶらさせていると言う点で、お菓子を渡しました。
そんな行動を見ていた女子のクラスメイトが僕たちに向かって
「夫婦かよ。」
ってツッコンできました。で、僕が
「夫婦だって。」
って言うと、Kは
「僕と私が恋愛できると思う?」
って言われました。物扱いされ悲しいです。
はい終わり!
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「大丈夫だったか結衣?」
少々息を切らした学が結衣の身を心配したが、それほど酷い外傷はないように見える。
「その言葉の割には焦ってる感じがないね。」
結衣はそう言い、学はさも当然のように言葉を発した。
「結衣は教えたことは何事も完璧にこなすからな。俺がある程度戦っていたから情報は多く入ってたはず。結衣だったらそれをうまく活用できるだろうからあまり心配はしてなかったな。で、怪我はないか?」
やっぱり少しは心配してるんじゃ...と思った結衣だったが、特に怪我をしたわけでもなかったので首を縦に振った。心配していないと言いながらも、学は小さくホッと安堵の息を漏らした。
さて・・・と言葉を放ち、学は隊長の介抱をしている兵士たちに視線を向けた。力の差は歴然。しかし兵士たちは臆することなく、隊長を守るように陣形を整えた。
「どんだけ慕われてるんだあいつ・・・。」
「きっと命をかけるほど大切な人なんだろうね・・・。」
学たちに敵意はないが、兵士たちの敵意は未だ抜けていなかった。むしろ最初よりも強くなっていた。
学と結衣の敵意がないのは兵士たちも分かってはいるが、しかし今は気まぐれで気分が変わると思い込んでおり、なんとか牽制だけでもと言うのが兵士たちの心情だ。
「どうする結衣?強引にでも街の中に入ってみるか?」
「うーん・・・なんかさっき気になること言っていたよね。」
「ああ、あの『お前たち人間が。』みたいなやつのことか?」
「うん。」
たしかに気になるな・・・。少なくとも部下に慕われているこいつがあそこまで怒るくらいだ。人間がどれくらい拷問したらあそこまで怒るんだ?それもやった本人を憎むならともかく、人間なら全員嫌ってそうだな。嫌いというよりは憎悪の対象の方が正しいのか?
「なあ聞きたいことがあるんだけどいいか!?」
遠くに固まっている兵士たちに向けて学はそう大声で声をかけた。それが想像以上に警戒されていたらしく、剣を構えられ魔法を今にも撃ちそうな体勢へと入った。
「聞きたいこともろくに聞いてくれなそうだな・・・。」
と、結衣にだけ聞こえるように小さな声でつぶやき苦笑した。結衣も同じように苦笑し、
「よほど人間っていう存在を恨んでるんだろうね。一体どれくらいの人を拷問したんだろう・・・。」
結衣も学と同じような考えを言葉にした。学は結衣が自分と同じ考えだったことが少し嬉しかったらしく、先ほどまで疲れていた体が楽になった。
そのおかげか、飛んでくる弓矢にいち早く気づき、結衣を抱えると数メートル後ろへ下がった。
その弓矢に結衣も気づいたらしく、警戒していたが、その弓矢は二人と兵士たちの間に落下し爆発した。兵士たちに動揺が走った。逆に学たちはこの技を見たことがあるので大して驚くことはなかった。
「も、もうやめてください!」
震え、涙目になりながらも声を上げる少女がいた。
「さっきの爆発は私のせいなのです!その人たちではありません!罰なら受けるので剣を下ろしてください!」
「お嬢様・・・。」
兵士の一人が小さく声を漏らした。学はそれを聞き逃さず、再度少女へと視線をずらした。そこにはお嬢様と呼ぶにはあまりにもみすぼらしい格好をした少女しかいなかった。
「それでも信じてくれないというのならこれを使います!」
そう言いながら取り出したのは何かが書かれている紙だった。特に変わったものではないように思った学だったが、兵士たちの間ではざわめきが起こった。その慌てっぷりを見て、学はあれがただの紙ではないことを再認識した。
「これにサインをしてくれませんか?」
少女は二人に近づき、その紙とペンを差し出した。
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以下作者のコメント
ごめんなさい。思った以上に1週間が立つのが早く、この話を投稿するのが多分1:30なんですよ。書き始めが22:30くらいなんですよ。なので急いで書いたので誤字とかあったらすいません。
ここで1つ話を。
僕には幼稚園からずっと一緒にいるKという女子がいます。小中も同じクラスです。幼馴染って言うんですかね?今でも家に呼んだり呼ばれたりの関係で、よくゲームなどで遊んでます。そしてKは昔男に暴力を振るわれており、軽い男性恐怖症です。女友だちがいるときはなんとか話せるみたいですが、一人の時だと少し体が震えて会話にならないって言った感じです。
前置きはこれくらいにして・・・。先日修学旅行に行ってきました。僕とKはあまり大勢の人と関わるのは得意ではないので隣同士に座って僕は読書、Kは寝てました。しばらくするとKは小さな声で
「ん。」
と声を出し、こちらを見もしないで手だけを出してきました。僕は水筒を渡しました。すぐにKは再び手を出してきました。さっきと違うのは手をぶらぶらさせていると言う点で、お菓子を渡しました。
そんな行動を見ていた女子のクラスメイトが僕たちに向かって
「夫婦かよ。」
ってツッコンできました。で、僕が
「夫婦だって。」
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コメント
さらだ
ですねー。その分信頼?されてるんでしょうけど
たーくん
扱いが酷いのは幼馴染あるあるですね。
さらだ
いつからでしょうねー。できればこっちが教えて欲しいもんですよ。
たーくん
作者さんいつから物だったんですか?
さらだ
初手からまさかの誤字。報告ありがとうございます。