妹はこの世界でただ一人の味方
手のひら返し
「まぁ・・・さっきも聞いたんだがどうして弓矢を放ったんだ?」
「そ、それは・・・もっと強くなるためです。」
全てを観念したように獣人族の少女はうなだれながら答えた。
「強くなるためか。俺が思うにお前の弓の精度は相当なものだったんだが。」
「あれじゃダメなんです。私がやろうとしているのは弓矢を爆発させるスキルを習得することなんです。話を聞いたところによると弓矢を放ち続ければいつかは習得できると聞いたのです。」
そう言い、少女は何も考えずに上空へと弓矢を放った。次の瞬間、爆発音とともに突風が起こり、地面の砂が巻き上がった。
できてるじゃねぇか・・・。
「あれ!?できたのです!わーい!」
それだけ見ればきっと微笑ましい話で終わったのだろう。しかし現実はそう甘くはなかった。笛の音が鳴り響き、兵士の叫び声が聞こえてきた。
「敵襲!各自訓練通りに動け!」
「おい。」
「あぁぁ・・・ごめんなさいなのです。」
「はぁ・・・どうする結衣?」
「ま、まぁ事情を言えば納得してくれるんじゃないかな?」
そううまくいけばいいけどな・・・。
学は内心そう思いながら森の茂みから出ようとした体をとっさに戻した。
「どうしたのお兄ちゃん?」
「なんか面倒くさいことになってるぞ。」
結衣がこっそりと茂みからその様子を見て何かを諦めたような表情になり、ため息をついた。
「たしかに、これを抜けるのは少し難しそうだね。」
「だろ?」
「い、一体何があったんです?」
「自分の目で見たらどうだ?」
少女も先ほどの学や結衣と同じように覗き込み、絶句することになった。
そこには完全な装備に身を包んだ兵士らが集まっており、威圧感が相当なものだった。
「やばいのです!こんな遊びみたいなので兵士を動かしたとバレたら・・・。」
「なんだ?殺されるのか?」
「はい・・・。」
シュンと耳をペタとして絶望を表している少女を見て結衣は学に提案した。
「お兄ちゃんあのね........」
「全員揃ったか!?」
「隊長!各部隊全員います!」
「よし!ではこれから爆発の原因を...」
「た、たすけてー(棒)」
50近くいる兵士の前に獣人族の少女と学と結衣が現れた。学と結衣は耳などの幻惑魔法を解いており、人間の姿になっていた。
「はははは!さっきの爆発はどうだ!?」
お兄ちゃん結構ノリノリだなぁ・・・。そんなに堂々としてるとカッコいいなぁ。
「貴様ぁ!」
隊長と呼ばれていた男が学たちに向けて怒りをあらわにした。しかし学の手には刀が握られており、その刃が少女の喉元についているためむやみに行動が起こせないようだった。
「まぁ俺はお前らと穏便に話がしたいだけだ。・・・と言っても信じてくれなそうだから先にこのガキは返す。しっかり受け止めろよ。」
「えっ?」
学は少女を持ち上げると、適度な速さで投げつけた。慌てて兵士の1人が受け止めると少女は奥へと連れていかれた。
「で、これで話を聞いてくれるか?」
「今だ!総員突撃!」
「なんつー手のひら返し。予定通りにするぞ結衣。」
「うん!」
50vs2圧倒的に絶望的な戦力差であるものの、学と結衣の圧倒的なステータスはその差をものともしなかった。
素早い動きで学の周りを囲むと、訓練された動きで斬りかかってきた。
「でも、まだ甘いな。」
学は一瞬で隙を見つけるとそこに刀を投げつけた。それに驚いた兵士はとっさに剣で弾いたために続いてきた学の拳を守ることができなかった。後ろにいた兵士2人を巻き込むパンチは一撃で3人をダウンさせた。
う〜ん・・・前には街があるからあまり強い魔法は撃ちたくないなぁ。でも中途半端な魔法だと意味ないし・・・。殺したくもないし・・・。
「久しぶりに私もお兄ちゃんと同じことしようかな。」
結衣はそう呟き、学が戦闘中にする構えと同じように姿勢を整えた。
「はぁっ!」
後ろから斬りかかってきた兵士を結衣は軽い身のこなしで避けそのまま蹴り飛ばした。するとその兵士は勢いよく吹き飛び、仲間の兵士を数人巻き込み、10メートルほどの地点で倒れた。誰がどう見ても致命傷だった。
「結衣、やり過ぎじゃね?」
「・・・違うんだよお兄ちゃん。」
そして2人が着々と兵士を倒し残りが半分くらいになった時、学は体に少しの違和感を感じた。
頭痛が酷いな・・・目も痛いし少し吐き気もする・・・。
ズキッと頭が痛くなったのと同時に兵士が斬りかかってきたため、学は反応がいつもの数倍遅れてしまった。その結果、避けるタイミングがなく前髪の一部がスパッと切れた。
「あぶね・・・。っ!くそ・・・。」
だんだんと痛くなる頭を無理やり振り払うと次の兵士を倒そうと足を前に出した瞬間だった。学の足はもつれその場へと倒れてしまった。
「お兄ちゃん!?」
その隙を逃さなかったのが隊長で学の顔面目指して剣を突き刺した。
「うおお!隊長!」
兵士の誰もが隊長の攻撃を疑わなかった。隊長自身も決まったと感じたが、その剣は空中で止まっていた。
剣を両手で挟み、プルプルと震える手でなんとか踏ん張っていると分かる状態だった。結衣が隊長の背後をとり遠慮なしの全力で蹴り飛ばそうとする直前に隊長は学から離れ結衣の蹴りを避けた。
「大丈夫お兄ちゃん!?」
「あー・・・大丈夫。それより今は目の前の戦闘に集中しよう。」
そう言い2人は離れた場所に移動した隊長を睨みつけるのだった。
--------------------------------------------
以下作者のコメント
夏だ!祭りだ!彼女(彼氏)と行こう!
行けねぇよバーカ・・・。彼女いないし。
さて学生の人は夏休みですね。社会人の人はお勤めご苦労様です。
学生の人でも塾の夏期講習や習い事で絶望するかもしれませんね。僕もそのうちの1人ですから。
午後2:00〜9:20
↑なんの地獄だよ。って口が悪くなるくらい長いです。
何が言いたいかそろそろ理解してくれると思います。単純にスマホ自体をいじる時間が減っているということです。
はい。毎度おなじみ更新ペースが落ちるという僕のモチベーションの低下ですね。
毎日毎日、宿題、復習、予習、テスト...やってられるか!!!
今日の24:30〜進○の巨人が放送しました。個人的にはOPがちょっと...って感じでしたが、それはそれでいいと思いました←どっちだよ。
作画もちょっと変わってましてたね。カッコいいよリ○ァイ。結婚してくれ。
いいね、コメント、フォローお願いします。
最後に...遅れてすいません。
「そ、それは・・・もっと強くなるためです。」
全てを観念したように獣人族の少女はうなだれながら答えた。
「強くなるためか。俺が思うにお前の弓の精度は相当なものだったんだが。」
「あれじゃダメなんです。私がやろうとしているのは弓矢を爆発させるスキルを習得することなんです。話を聞いたところによると弓矢を放ち続ければいつかは習得できると聞いたのです。」
そう言い、少女は何も考えずに上空へと弓矢を放った。次の瞬間、爆発音とともに突風が起こり、地面の砂が巻き上がった。
できてるじゃねぇか・・・。
「あれ!?できたのです!わーい!」
それだけ見ればきっと微笑ましい話で終わったのだろう。しかし現実はそう甘くはなかった。笛の音が鳴り響き、兵士の叫び声が聞こえてきた。
「敵襲!各自訓練通りに動け!」
「おい。」
「あぁぁ・・・ごめんなさいなのです。」
「はぁ・・・どうする結衣?」
「ま、まぁ事情を言えば納得してくれるんじゃないかな?」
そううまくいけばいいけどな・・・。
学は内心そう思いながら森の茂みから出ようとした体をとっさに戻した。
「どうしたのお兄ちゃん?」
「なんか面倒くさいことになってるぞ。」
結衣がこっそりと茂みからその様子を見て何かを諦めたような表情になり、ため息をついた。
「たしかに、これを抜けるのは少し難しそうだね。」
「だろ?」
「い、一体何があったんです?」
「自分の目で見たらどうだ?」
少女も先ほどの学や結衣と同じように覗き込み、絶句することになった。
そこには完全な装備に身を包んだ兵士らが集まっており、威圧感が相当なものだった。
「やばいのです!こんな遊びみたいなので兵士を動かしたとバレたら・・・。」
「なんだ?殺されるのか?」
「はい・・・。」
シュンと耳をペタとして絶望を表している少女を見て結衣は学に提案した。
「お兄ちゃんあのね........」
「全員揃ったか!?」
「隊長!各部隊全員います!」
「よし!ではこれから爆発の原因を...」
「た、たすけてー(棒)」
50近くいる兵士の前に獣人族の少女と学と結衣が現れた。学と結衣は耳などの幻惑魔法を解いており、人間の姿になっていた。
「はははは!さっきの爆発はどうだ!?」
お兄ちゃん結構ノリノリだなぁ・・・。そんなに堂々としてるとカッコいいなぁ。
「貴様ぁ!」
隊長と呼ばれていた男が学たちに向けて怒りをあらわにした。しかし学の手には刀が握られており、その刃が少女の喉元についているためむやみに行動が起こせないようだった。
「まぁ俺はお前らと穏便に話がしたいだけだ。・・・と言っても信じてくれなそうだから先にこのガキは返す。しっかり受け止めろよ。」
「えっ?」
学は少女を持ち上げると、適度な速さで投げつけた。慌てて兵士の1人が受け止めると少女は奥へと連れていかれた。
「で、これで話を聞いてくれるか?」
「今だ!総員突撃!」
「なんつー手のひら返し。予定通りにするぞ結衣。」
「うん!」
50vs2圧倒的に絶望的な戦力差であるものの、学と結衣の圧倒的なステータスはその差をものともしなかった。
素早い動きで学の周りを囲むと、訓練された動きで斬りかかってきた。
「でも、まだ甘いな。」
学は一瞬で隙を見つけるとそこに刀を投げつけた。それに驚いた兵士はとっさに剣で弾いたために続いてきた学の拳を守ることができなかった。後ろにいた兵士2人を巻き込むパンチは一撃で3人をダウンさせた。
う〜ん・・・前には街があるからあまり強い魔法は撃ちたくないなぁ。でも中途半端な魔法だと意味ないし・・・。殺したくもないし・・・。
「久しぶりに私もお兄ちゃんと同じことしようかな。」
結衣はそう呟き、学が戦闘中にする構えと同じように姿勢を整えた。
「はぁっ!」
後ろから斬りかかってきた兵士を結衣は軽い身のこなしで避けそのまま蹴り飛ばした。するとその兵士は勢いよく吹き飛び、仲間の兵士を数人巻き込み、10メートルほどの地点で倒れた。誰がどう見ても致命傷だった。
「結衣、やり過ぎじゃね?」
「・・・違うんだよお兄ちゃん。」
そして2人が着々と兵士を倒し残りが半分くらいになった時、学は体に少しの違和感を感じた。
頭痛が酷いな・・・目も痛いし少し吐き気もする・・・。
ズキッと頭が痛くなったのと同時に兵士が斬りかかってきたため、学は反応がいつもの数倍遅れてしまった。その結果、避けるタイミングがなく前髪の一部がスパッと切れた。
「あぶね・・・。っ!くそ・・・。」
だんだんと痛くなる頭を無理やり振り払うと次の兵士を倒そうと足を前に出した瞬間だった。学の足はもつれその場へと倒れてしまった。
「お兄ちゃん!?」
その隙を逃さなかったのが隊長で学の顔面目指して剣を突き刺した。
「うおお!隊長!」
兵士の誰もが隊長の攻撃を疑わなかった。隊長自身も決まったと感じたが、その剣は空中で止まっていた。
剣を両手で挟み、プルプルと震える手でなんとか踏ん張っていると分かる状態だった。結衣が隊長の背後をとり遠慮なしの全力で蹴り飛ばそうとする直前に隊長は学から離れ結衣の蹴りを避けた。
「大丈夫お兄ちゃん!?」
「あー・・・大丈夫。それより今は目の前の戦闘に集中しよう。」
そう言い2人は離れた場所に移動した隊長を睨みつけるのだった。
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以下作者のコメント
夏だ!祭りだ!彼女(彼氏)と行こう!
行けねぇよバーカ・・・。彼女いないし。
さて学生の人は夏休みですね。社会人の人はお勤めご苦労様です。
学生の人でも塾の夏期講習や習い事で絶望するかもしれませんね。僕もそのうちの1人ですから。
午後2:00〜9:20
↑なんの地獄だよ。って口が悪くなるくらい長いです。
何が言いたいかそろそろ理解してくれると思います。単純にスマホ自体をいじる時間が減っているということです。
はい。毎度おなじみ更新ペースが落ちるという僕のモチベーションの低下ですね。
毎日毎日、宿題、復習、予習、テスト...やってられるか!!!
今日の24:30〜進○の巨人が放送しました。個人的にはOPがちょっと...って感じでしたが、それはそれでいいと思いました←どっちだよ。
作画もちょっと変わってましてたね。カッコいいよリ○ァイ。結婚してくれ。
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最後に...遅れてすいません。
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コメント
さらだ
おう我!夏休みまだやんか!おっかさんやおっとさんに迷惑かけんようにな!がんばりー。(なんだこれ)
田中 凪
わて、職業訓練校だから夏休みまだやで(´・ω・`)
その分金には困らんからいいんだけど…(高一と同じ年齢やからな!勘違いせんといてや!)
さらだ
有難う御座います。塾は大嫌いです。
瑠璃
勉強頑張ってください
塾はきついですよね
さらだ
そうですね!義務教育は中学で終わりなのに世間では最低でも高校に行かないとダメみたいな風習があって嫌だなぁ。理にかなってないなぁ。と思いながら頑張ってます!
お互い頑張りましょう!バジリスクさんが志望校に受かりますように。